先輩や同級生がインターンシップに参加したと聞いたり、学校で参加を勧められたりしたものの、「参加する目的ってなんだろう?」「インターンシップって必要性があるの?」と疑問を感じている人もいるのではないでしょうか。
そこで、実際にインターンシップに参加した先輩たちにどんな目的で参加したのか、実際に参加してみて意味があると感じたのかどうかアンケートした結果を紹介します。
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インターンシップとは、就業体験を通じて、仕事や企業、業界、社会への理解を深めることができる制度のこと。数日間のものから1カ月以上にわたる長期のものまで実施期間はさまざまですが、社会に出る前にビジネスの現場を体感できる機会になります。
2019年卒の内定者1239人にアンケートを実施したところ、62.0%が「インターンシップに参加したことがある」と回答しました。では、先輩たちはどんな目的でインターンシップに参加したのでしょうか。
■インターンシップにはどんな目的で参加しましたか?(n=768、複数回答)
最も回答が多かったのは、「業界・企業・職種理解を深めるため」で76.3%。次いで「就活の予行演習のため」(43.4%)、「自己分析を深めるため」(24.0%)という結果になりました。具体的にコメントしてもらった参加目的をそれぞれ紹介します。
・自分の興味のある分野がわからず、どんな企業があってどんな仕事内容があるのかも理解していなかったので、就活を始める第一歩として参加した(公務員内定)
・日々どんな業務をして、働く人がどこにやりがいを感じているのかを知りたかった(ファッション・アパレル業界内定)
・企業の特徴や他社との違い、働いている人の雰囲気を知るため(コンサルティング業界内定)
・実際にその企業に就職したかったので、本番の就活の際に面接の話題づくりができると思った(公務員内定)
・就活本番の面接に向けて、会社の雰囲気を少しでも味わっておきたいと思ったから(教育業界内定)
・敬語を使って企業の人と話すのに慣れるため(小売業界内定)
・グループワークやほかの学生との交流を通して自分の強み、弱みを発見できると思った(生命保険業界内定)
・社会人の先輩の意見を聞いて自己分析を深められると思った(人材業界内定)
・自分がどの業界・どの業種に興味があるのか、どの仕事が向いているのかを知ることができると思った(通信業界内定)
「社会人とのコミュニケーションに慣れるため」(19.9%)、「ビジネスに必要なスキルを知るため」(14.3%)、「人脈を広げるため」(10.5%)と回答した先輩たちの声の中には、「先輩社員と親しくなる」(損害保険業界内定)、「人事担当者に顔を覚えてもらう」(ファッション・アパレル業界内定)ことが目的だったという意見もありました。
就活を終えた今、先輩たちは振り返ってみてインターンシップに参加することをどう思っているのでしょうか。インターンシップに参加した先輩たちに参加する意味はあったかどうか聞いてみました。
■インターンシップに参加する意味はある?(n=768、単一回答)
アンケートの結果全体の88.9%が「はい」と回答し、多くが参加する意味はあると感じているようです。
参加する意味があると回答した人の声として多かったのが、以下のような点でした。
・社会人の雰囲気を知ったり、インターンシップを通じて知らない分野や業界を知ることで、自分の幅を狭めずに済む(インターネット業界内定)
・働くことや自分が働く姿をイメージしやすくなる(公務員内定)
・自分の仕事に対するイメージと実際の仕事のずれを回避することができる(医療業界内定)
さらに、志望業界や志望企業がある程度決まっている人は、本番の就活に向けてよい経験になったと捉えている人もいるようです。
・参加することで業界や企業に対する知識が増えるし、社員の方から就活のアドバイスをもらうこともできた。また、一緒に参加した就活生と仲良くなって、就活を頑張るモチベーションになった(旅行業界内定)
・人事の人がどういったところを見るかがわかった(教育業界内定)
・インターンシップでの経験をエントリーシートに書いたことで、面接のネタになった(公務員内定)
一方、参加する意味はないと答えた11.1%の人の声には、以下のようなものがありました。
・短期間のインターンシップでは、会社のいいところしか見られず、本質は見えないから意味はないと思う(自動車関連業界内定)
・しょせんはお客さま扱いで本当の仕事内容や雰囲気はわからないと感じたから(公務員内定)
就活中インターンシップに参加しなかった471人の先輩たちにも「インターンシップに参加する意味があると思いますか?」と聞いてみたところ、「はい」が55.6%、「いいえ」が44.4%となりました。
意味があると回答した人の声には以下のようなものがありました。
・就職の面接において顔を覚えられ有利になっているのを見たから(食品業界内定)
・自分は参加していないが、参加した人の話を聞くと何かしら得ているものがあったため(清掃業界内定)
そのほかにも、「その企業をよく知ることができる。就職先の候補を見つける手がかりになる」(公務員内定)のように、志望業界や職種が特にない人は、インターンシップが自分の志向を確認するきっかけになるのでは、という声もありました。
一方で意味がないと回答した人の声には、「参加しなくても就活に支障はなく、実際内定をもらえた」(ホテル業界内定)などがありました。
続いて、インターンシップに参加した先輩3人にインタビュー。どんな目的を持ってインターンシップに参加したのか、実際に参加してどう感じたかを聞きました。
短期のもの長期のものを含めると全部で10社ほどのインターンシップに参加しました。さまざまな業界を見られるチャンスは、就活生の特権。そんな機会は社会人になったらもうないと思ったことと、そこで知り合いを増やしたいと思って、短期のインターンシップも積極的に受けました。
長期のインターンシップでは、自分が思い描いている世界とどれくらい違っているのか、自分の知識が実践で通用するのかを試してみたい気持ちもありました。実際に参加してみて、自分ができないことや苦手なことが浮き彫りになりましたし、私は短期的な目標がある方がその気になって仕事をしやすいタイプだということもわかりました。
そして「自分がその会社で成し遂げたいことがあるのか」、それとも「会社のブランドに憧れているだけなのか」に気づくことができました。
社会人として働き始めてから「何か違う」と感じることを最小限するためにもインターンシップは参加する意義があったと思っています。
メーカー、デベロッパー、ITベンチャーというまったく異なる業界3社のインターンシップに参加しました。
いずれも、ワークショップやグループワークを行ったのちに、新規事業の企画や新規の提案内容を立案してプレゼンするというプログラム内容でした。それ以外に、事前に事業内容についての説明があったり、プレゼン後に仕事内容の体験があったりして、勉強になりました。
行く前に期待していたのは、会社が大切にしている理念や、組織の空気などを知ることでした。実際に行ってみて、参加した企業の理念が、働いている人たちにどれだけ浸透しているのかを身をもって実感できましたし、面接ではそれを基に志望動機を語ることができました。
また、インターンシップに参加したことで、自分がその会社の事業の何に関心があるのかをあらためて見つめ直すきっかけになり、その後の本選考に向けた自信にもつながりました。
早い段階からインターンシップを通じて企業理解を深めることは、納得のいく決断をするためにとても有効だと思います。
短期のインターンシップは2社を経験しました。興味を持っている業界が、本当に将来働きたい業界なのかを見極めたいと思って参加し、実際に確認することができたので、参加した意味があったと思っています。
ただ、自分にとって大きな学びがあったのは、長期海外インターンシップに参加したことです。自分が志望している仕事に近い分野で、仕事内容は、インターンシップ先が主催するイベントの運営と協賛集めでした。
与えられた仕事だけでなく、自分なりに考えて仕事を生み出していく積極性があるかないかで、成長が変わっていくことを学びました。そして、実際に働く方々の話を聞くことで、将来やりたいことのためにどういういうキャリアを踏めばよいのか、具体的に考えるようになりました。
長期インターンシップを通して、社会で働くということを学び、また自分がどう働きたいのかについて深く考えるきっかけになりました。
最後に、インターンシップ参加をより有意義なものにするための先輩たちからのアドバイス紹介します。参加する前にぜひ参考にしてみてください。
・参加する理由を確かめてから応募すること。その目的や理由に対する結論を、インターンシップが終わったあと自分で考える(ソフトウェア業界内定)
・興味のある分野なら積極的に参加してみるといいと思う。また、時間や根気があるなら、興味のない分野のインターンシップにも参加してみると、自分の志望業界を絞ったり広げたりするのに役立つ(専門店内定)
・気になることがあればすぐに聞くこと。事前に調べられることは調べておくこと(食品業界内定)
・単なる職場見学的なふうに捉えずに、せっかく参加するならと、事前にその業界のことをよく調べたりしてから行くと、なお理解が深まると思う(インターネット業界内定)
・自分の気になる職種、職業などを調べてわからないところなどは働いている人に尋ねるなどするとよいと思う(ブライダル業界内定)
・実際の仕事内容がわかるようなプログラムに参加する(化学業界内定)
・人事担当者だけでなく、現場で働いている社員にも会えるインターンシップに参加する(人材業界内定)
・社員の人たちの雰囲気というのは、話で聞くよりも体感した方がよいので、自分がインターンシップに参加して楽しかったかどうかという直感を大事にする(銀行内定)
・一回一回の自己紹介やグループワークなどを就活本番に向けての練習だと思って真剣に取り組むと、いざ就活が始まったときに緊張しすぎることがないと思うから頑張ってほしい(化学業界内定)
・自分で疑問点を見つけ、当日その疑問を解決できるようにすること(陸運業界内定)
・自分が思ったことや気づいたことをどこかに書き留めておくとよいかもしれない(銀行内定)
・小さなことでもいいから、目標を持って取り組むこと。コミュニケーション力を少しでも上げるとか、業界のことをより知るとか、なんでもいいから目標を持ってインターンシップに参加するとよいと思う(ソフトウェア業界)
・一つひとつの仕事に、どんな意味があるのかを考えながら行うと、いろいろな気づきがあっていいと思う(陸運業界内定)
・本当に就職してやっていけるか?をよく考える。「大手だから」「聞いたことある会社だから」「お金がたくさんもらえるから」などだけで考えてはいけない(生命保険業界内定)
【調査概要】
調査期間:2019年3月6日~3月11日
調査対象:2019年卒の内定者(専門学校生・短大生・大学生・大学院生)の男女1239人
調査協力:株式会社クロス・マーケティング
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