夏休み期間に実施されるサマーインターン(サマーインターンシップ)は、興味のある業界や自分のやりたい仕事について詳しく知ることができる機会です。これから就活準備を始める人の中には、サマーインターンへの参加を検討している方もいるのではないでしょうか?サマーインターンの内容や選考のポイントなどについて紹介します。
リクナビでは、さまざまな「インターンシップ」「オープン・カンパニー&キャリア教育等」のプログラムを見ることができます。気になるプログラムがあるか見てみましょう。
目次
企業で実際の仕事をしている人から直接話を聞いたり、仕事を体験してみたりすることで、仕事や企業、業界、社会への理解を深めることができるインターンシップ。自分のキャリアを考える機会にもなります。
明確な時期の定義はありませんが、学校の夏休み期間に当たる7〜9月ごろに実施されるインターンシップを「サマーインターン」と呼ぶ場合が多いようです。
※この記事でも7~9月開催のインターンシップを、サマーインターンとして紹介します。
サマーインターンへの参加を検討するに当たって押さえておきたいのが、「インターンシップ」という名称のプログラム以外にも、仕事などへの理解を深めたりキャリアを考えたりする機会があるということです。
「インターンシップ」は、就業体験がある、開催期間が5日以上などの要件を満たしたプログラムです。また参加できる学年にも条件があります。
「オープン・カンパニー」「キャリア教育」は、就業体験や開催期間の条件がないプログラムで、大学1・2年生も参加することができます。
こうした企業や仕事、社会について理解を深めることができるプログラムは、「インターンシップ等のキャリア形成支援プログラム」と呼ばれ、条件によって4つのタイプに分類されています。それぞれの参加対象、就業体験の有無、所要日数などを以下の図にまとめたので参考にしてみてください。
インターンシップは就業体験が必須のため、例えば、営業同行をして実際のクライアントを訪問するといった業務遂行が含まれているプログラムや、グループワーク、プロジェクトを組んで研究や新規事業提案を行うなど、仕事の疑似体験ができるのが特徴です。
2025年卒の先輩たちに、参加したインターンシップのプログラムについて聞きました。
夏休みに「じっくり仕事を体験したい」という人は、タイプ3「汎用的能力・専門活用型インターンシップ」への参加がオススメです。時間をかけて社員指導の下で就業体験ができるため、仕事について具体的にイメージできるようになるほか、職場の雰囲気や社内の人間関係など、自分が知りたい情報を得るチャンスが広がるでしょう。
一方で、就業体験が必須のため、参加人数が限定される可能性もあります。中には、エントリーシート提出や面接などの選考を行う企業もあり、参加倍率が高くなる可能性もあります。また、半日や1日のものではないので、複数社への参加は難しくなるかもしれません。
「多くの企業の仕事を体験したい」という人は、短期のキャリア形成支援プログラムにたくさん参加し、さまざまな業界や企業を知るきっかけにするのもよいでしょう。タイプ1「オープン・カンパニー」の実施期間は半日や1日のものも多くあります。タイプ2「キャリア教育」はプログラムによって1日から数日間、数週間のものまで幅広く実施されます。
内容や自分のスケジュールなどを確認しながら、気になるプログラムを探してみてください。
次に、サマーインターンの参加時期・申し込み時期について2025年卒の先輩たちにアンケートで聞いた結果を紹介します。
インターンシップ等(※)に参加した2025年卒の先輩たちのアンケートでは、8月に参加した人が57.7%と最多で、次に多かったのが9月(43.2%)という結果になりました。
※「インターンシップ等」とは、インターンシップ等のキャリア形成支援プログラムのことを指します。
■先輩たちがインターンシップ等に参加した時期(n=213、複数回答)
サマーインターンの申し込みを企業が受け付ける時期は、さまざまです。ただ、2025年卒でインターンシップ等に参加した先輩たちのアンケートでは、申し込み時期は多い順に6月(45.5%)、8月(44.1%)、7月(42.3%)となっています。インターンシップ等の参加時期のピークが8月になっていることから、8月に開催されるプログラムの申し込みを6~8月に行っていると考えられます。
■先輩たちがインターンシップ等に申し込んだ時期(n=213、複数回答)
7~9月とそのほかの時期のインターンシップ等の両方に参加した2025年卒の先輩たちに、そのほかの時期と比較して、サマーインターンのどんなところにメリットを感じたのかを聞きました。
実施したアンケートでは、多い順に「就活の準備を早めにできた」(75.7%)、「スケジュールの融通がつきやすい」(42.6%)、「就業体験のあるプログラムが多かった」(34.5%)、「プログラムの選択肢が豊富にあった」(28.4%)、「就活を進めるに当たっての人間関係ができた」(16.2%)という結果になりました。
■サマーインターンに参加するメリット(n=148、複数回答)
次に、それぞれのメリットについて、2025年卒の先輩たちの具体的なコメントを交えて紹介します。
インターンシップに参加して実際の業務を体験することで、仕事や企業、業界、自分自身の志向への理解が深まります。サマーインターンに参加して、より早いタイミングで仕事に対するイメージを持てたことが就活準備に役立ったと感じた先輩が最も多かったようです。また、企業によっては早期選考などの案内がもらえることも魅力の一つになっていたようです。
7~9月は学校が夏休みのことが多く、スケジュールの調整がしやすかったという先輩の声もありました。これはサマーインターンならではのメリットだと言えるでしょう。
7~9月は多くの学生が夏休みに入る時期であることから、企業も就業体験を含むインターンシップを積極的に実施します。プログラムを通して、業務内容はもちろん社員の方々の人柄を知ることができたという声も寄せられました。
ほかの時期よりプログラムの種類、募集人数、実施期間などのバリエーションがあったと感じた先輩たちの声もありました。
では、サマーインターンに参加したいと思ったら何をしたらよいでしょうか?ここでは、サマーインターンを探して応募し、参加するまでの流れを紹介します。
サマーインターンを探し始める前に、まずは自分の興味のあることは何か、自分が向いている仕事はどんなものか、などを考えてみましょう。自分が働く上で大事にしたいことや企業選びで重視したいことに気づくかもしれません。
先輩たちのアンケート結果では、サマーインターンの申し込みを6~8月にした人が多いようです。リクナビなどの就活準備サイトや企業ホームページ、合同企業説明会などでサマーインターンを探してみましょう。
気になるプログラムを見つけたら、募集要項で実施期間や参加対象を確認しましょう。学校のキャリアセンターに募集要項が届いている場合もあるので、確認してみるとよいでしょう。
書類選考、適性検査・筆記試験、面接などの選考方法がありますが、選考方法は企業によって異なります。応募を検討しているサマーインターンに選考があるか、どんな選考方法かについては募集要項をチェックしましょう。
面接では、話す内容だけでなく、話す際の姿勢やしぐさ、表情など、非言語コミュニケーションも見られます。面接に慣れていない場合には、選考を受ける前に、友人や家族などと模擬面接をしてみるのも一つの方法です。自分の考えがしっかり伝わったか、客観的な感想を聞いてみるといいでしょう。
インターンシップの選考について詳しくはこちら↓
サマーインターン当日までに、服装や持ち物などを確認しておきましょう。また、参加時に先輩社員にどんな質問をしたいかを事前に整理しておくのもよいでしょう。
詳しくはこちら↓
インターンシップにどんな服装で参加した?先輩たちのコーディネート例を紹介!
インターンシップではどんなことを質問したらいいの?質問例公開
実際にサマーインターンに参加する際に心がけておきたい3つのポイントを紹介します。
「できるだけ多くの社員と話す」「サマーインターンで接した社員に仕事のやりがいを必ず聞く」「自分に足りない力、伸ばすとよい力を知るために、毎日その日の業務の振り返りをする」など、参加することで得たいものを明確にし、自分なりに目標を立てて参加しましょう。
サマーインターンに参加している間は、人事担当者や社員が仕事の説明をしてくれたり、職場の雰囲気を体感したり、たくさんの情報が受動的に入ってきます。一方で、情報の波にのまれてしまうことも。自分の得たい情報を意識して、積極的に聞くように心がけてみましょう。
参加しておしまいではなく、サマーインターンで経験したことから何を学び、経験を基に今後どのように成長していきたいと考えているのかを振り返ってみるのがオススメです。ここで紹介したポイントは、ほかの時期のインターンシップでもぜひ心がけてみてください。
サマーインターンに参加することで、早くからやりたい仕事・やりたくない仕事や、興味のある業界・企業などについて考え、自分なりの企業選びの軸を見つけることができます。ぜひ目的意識を持って参加し、就活準備に活用してください。
リクナビでは、さまざまな「インターンシップ」「オープン・カンパニー&キャリア教育等」のプログラムを見ることができます。気になるプログラムがあるか見てみましょう。
【調査概要】
調査期間:2024年12月4日~2025年1月7日
調査対象:2025年3月に卒業予定の大学生、大学院生、短大生、専門学校生213人
調査協力:株式会社クロス・マーケティング
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