【自己分析のやり方】手軽にできる9つの方法や目的・志望動機の作り方まで

就活準備に「自己分析をやっておこう」とよく言われます。自己分析の9つの方法について、事例やポイントを具体的に紹介。「どんなふうに自己分析をやるといいかわからない…」と迷っている人は、記事を参考に進めてみてください。自己分析の結果を基に、どのように志望動機を書いていくと良いかについても解説します。

自己分析ツール「リクナビ診断」を受ける

自己分析の目的

自己分析とは、自分の特徴を理解するために、これまでの経験や考え方を振り返って整理すること。自己分析をしておくことで「自分の仕事選びの軸」と「自分自身のこと」を明確にすることができます。
この2つはエントリーシート(ES)や面接など、就活の多くの場面で聞かれるので、わかりやすく説明できるように自分自身がきちんと理解できていることが重要です。

自己分析の目的について詳しく知りたい人はこちら↓

自己分析の目的は?先輩たちに聞いたオススメの方法を詳しく紹介!

自己分析はいつまでにやると良い?

具体的にいつまでに自己分析をやっておかないといけない、ということはありません。また、「企業研究は自己分析が終わっていないといけないのでは…」と着手の順番について不安に思うかもしれません。
けれども、自己分析の前に気になる企業を調べてみても、ESを書きながら自己分析してもいいんです。むしろ、自己分析は就活を通して深めていくもの。一度やったら終わりではなく、企業研究や面接を重ねていくと、「自分の仕事選びの軸」や「自分自身のこと」の理解が深まっていくので、その都度新しく得た観点や考えを整理していきましょう。

では自己分析の方法について、診断ツールの結果をもとに自己分析を深める方法や、実際に自己分析をしたみた例などを紹介します。自分でも手軽にできるように、進める上でのポイントを解説していきます。

1,自己分析ツール「リクナビ診断」を受検する

「自己分析をどうやるのかわからない」と悩んでいる人にオススメなのが、診断ツールを使う方法です。
リクナビには、日常の行動や考えに関する質問に答えると「向いている仕事の3つのタイプ」と「個人としての特徴」がわかる、「リクナビ診断」という無料の自己分析ツールがあります。質問に回答していくと、約5分で診断することができます。
診断結果は、以下のように表示されます。

「リクナビ診断」診断結果サンプル:あなたに向いている3つの仕事タイプがわかる

診断結果の活用法

3つのタイプそれぞれについて、以下の説明が表示されます。

  • あなたの傾向…なぜその仕事が向いているのか、根拠となるあなたの行動や考え方の傾向が書かれています。
  • よくある日常のシーン…「あなたの傾向」で示された行動や考え方が表れやすい場面の例が示されています。
  • 仕事探しのアドバイス…「あなたの傾向」を生かすことのできる具体的な業種や職種が例示されています。

「よくある日常のシーン」を読んで、思い当たる過去の経験を3つ具体的に書き出し、その経験が「あなたの傾向」に当てはまるか振り返っていくと、自分の性格や特徴への理解を深めていくことができます。

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5分で本格診断!自己分析ツール「リクナビ診断」。活用法やメリットも解説

2,モチベーショングラフを書く

今までにあった出来事を振り返り、モチベーションが上がったとき、下がったときをグラフ化し、その時にあった出来事や当時の気持ちを書き出して、モチベーショングラフを作って自己分析をする方法です。
グラフにすると、一目で「自分はどんなときに楽しいと感じてきたのか」「何をしているときがつらかったのか」などを把握できるので、あなたが人生の中で大切にしていることが具体化されてくるでしょう。

モチベーショングラフの書き方例

モチベーショングラフを書くときのポイント

モチベーショングラフの作り方のポイントは、今までの事実や出来事をたくさん思い出し、まずは書き出すことです。「これは面接で役立つエピソードかどうか」などは考えないで、日常の些細(ささい)なことを丁寧に思い出していくように心がけましょう。
そして、出来事を書き出したら、「なぜそれらをやったのか」「どうして印象に残っているのか」を考えてみましょう。
当時は、ただ「楽しそうだったから」くらいの理由だと思っても、なぜ楽しいと思ったのか、何があると楽しいのかなど、言葉にしてみてください。そうすると、出来事や事実はさまざまでも、自分なりのこだわりや価値観、強みや得意・不得意などの共通点が見えてくるはずです。

いつから振り返ると良い?

振り返りは、生まれてからではなくいつから始めても大丈夫です。高校入学や、大学入学から今までのことなど、あなたの好きな「時」から始めてみましょう。

モチベーショングラフについて詳しく知りたい人はこちら↓

【モチベーショングラフの書き方】記入例付きで解説! ES・面接での活用法も紹介

3,テーマを1つ決めて「なぜ?」と深掘りをする

今までの人生の中で、「頑張った」「楽しかった」「大変だった」と思うことを1つテーマにして、その時の気持ちを「なぜ?」と深掘りしていくと、自分の価値観が見えてきます。
「ファミレスのアルバイトを頑張った」をテーマにした場合、以下のように深掘っていくことができます。

エピソード深掘りの書き方例

こうして掘り下げてみると、「一緒に働く人を大事にしたい」「仲間と一致団結して大きな目標を達成したい」という価値観が見えてきます。

「なぜ?」と深掘りをするときのポイント

できれば1つのテーマに対して、5回ぐらい「なぜ」を繰り返すといいでしょう。選んだエピソードによって、掘り下げやすいもの、掘り下げにくいものがあるはずです。掘り下げやすいものは、自分にとって印象的だったものである可能性が高く、より具体的に掘り下げることができたのではないのでしょうか?自分の言葉で企業に熱意や思いを伝えることが必要になる採用選考時は、そのようなエピソードを選んでみるものオススメです。

モチベーショングラフを参考に、「頑張った」「楽しかった」「大変だった」など気持ちが大きく動いたことを1つテーマに選んでも良いでしょう。

4,自分史を書く

自分史とは、自分のこれまでの人生を振り返り、年表のように時系列で書き出したものです。自分史を書く時点では「強みを企業に伝えよう」「アピールにつなげよう」などとは考えず、ただ自分のために、自分と向き合う作業として取り組んでみてください。心に残っている出来事であれば、良いことばかりではなく、失敗や挫折などネガティブな出来事も正直に書いておくのがオススメです。

自分史の書き方例

自分史を書くときのポイント

なかなか書き出せない場合には、「どんな環境にいたか」「どんな友人と」「どんな内容をしたか」を、課外活動、学業、人間関係の3種類を中心に思い出すのがオススメです。また、自分の役割や、かかわっていた期間などは、なるべく具体的に定量的に記しましょう。面接でエピソードを話した際に、こういった定量的な情報はよく質問されるので、最初に思い出しておくとスムーズです。

自分史について詳しく知りたい人はこちら↓

自分史の書き方を記入例付きで解説!自己分析に活用するときのポイントも紹介

5, Will・Can・Mustのフレームを使って考える

Will・Can・Mustとは、Will(やりたいこと)、Can(できること)、Must(入社後に求められること)をそれぞれ洗い出す手法で、3つが一致している仕事が適職でベストだという考え方です。

Will・Can・Mustの書き方例

Will・Can・Mustを考えるときのポイント

Will・Can・Mustを考える際は、以下のような手順で進めてみましょう。

  1. 自分のできること、得意なこと(Can)をリストアップする
  2. やりたいことや夢(Will)がある場合はリストアップする
  3. 1を2に生かせるか、1と2がスムーズに結び付くかを考える
  4. 2が思いつかない場合、1と2が結び付かない場合は、Canを生かしてできることを考えていく(CanからWillの方向性を考える)
  5. Mustは、企業研究をして埋めていく

最初からWillとCanが一致していることはまれです。まずは、WillとCanを分けて考えてみて、かけ離れている場合にはCanからWillを導き出してみましょう。

6, マインドマップを書く

マインドマップは、自分の思考を具現化し、客観視するための手段。頭の中で考えていることを紙などに自由に書き出し、脳内を可視化していきます。
一つのキーワードをテーマに深掘りし、思考や発想を広げていくことで、やりたいこと・興味関心の方向性を具体化することができます。

マインドマップの書き方例

マインドマップを書くときのポイント

  1. A4サイズ以上の紙とペン、またはパソコンやスマホなどでマインドマップを作成できるITツールを用意する
  2. 具体化したいことをテーマとして左端に書き込む
  3. テーマに対し、思い浮かんだことをすべて、短い文章で次々に書き出していく

目的意識にとらわれずに、テーマに集中しましょう。「しっかり結論につなげなくては」などと目的を意識するあまり、自分の発想を狭めてしまうケースは少なくありません。また、目的意識にとらわれることによって、自分では意識していなかった考え方や価値観を拾えなくなる可能性もあります。

マインドマップのやり方について、詳しく知りたい人はこちら↓

マインドマップで自己分析をする方法|書き方例、企業探し・ES準備への活用法も紹介

7,身近な人に自分について聞いて他己分析をしてみる

保護者、兄弟姉妹、友達などの身近な人に自分の特徴について聞いてみる「他己分析」も、自己分析の一つの手段です。自分は忘れていたエピソードが出てきたり、ほかの人からの自分の印象を聞いたりすることで、自分を客観的に見られる良い機会です。

ゼミや授業の先生、普段お世話になっている学校の職員の方などに聞いてみると、また違った視点での意見がもらえるかもしれません。

他己分析を依頼するときのポイント

誰かに他己分析を依頼する際は、「就活の自己分析のため」という目的を告げて、基本的に対面できる時間を取ってもらうこと、「短所も含めて遠慮なく意見を言ってほしい」と伝えて、真面目な場であるという雰囲気をつくることが大切です。

また、具体的な質問をできるようにあらかじめ準備をしておくと良いでしょう。例えば「自分の長所って何だと思う?」と聞くよりは「自分がいて良かったと思うことがあったら教えてくれる?」という聞き方の方が、よりエピソードを引き出しやすくなります。

他己分析の方法について詳しく知りたい人はこちら↓

他己分析のやり方は?自己理解を深める質問例、深掘りの仕方、就活での生かし方を解説

8,「ジョハリの窓」のフレームを使って考える

ジョハリの窓は、「自分から見た自分」と「他者から見た自分」を切り分けて分析することで、自己理解を行うというものです。自己分析で明らかになった自分の特徴と他己分析でほかの人から聞いた自分の印象を比較することで、自分を客観的に見ることができるでしょう。

ジョハリの窓の書き方例

ジョハリの窓を考えるときのポイント

ジョハリの窓を考えるときは、以下のような手順で進めてみましょう。

  1. 自分が思う「自分はどんな人か」を書き出す
  2. 自分のことをよく知っている人に、「私ってどんな人?」「なぜそう思う?」を聞く
  3. 聞き出した内容と自分で書き出した内容を比べて、自分も他者も知っている自分(開放の窓)、自分は気がついていないが他者は知っている自分(盲点の窓)、自分は知っているものの他者に気づかれていない自分(秘密の窓)に分類する

「私ってどんな人?」「なぜそう思う?」を聞くときは、抽象的なまとめや印象だけではなく、詳しく答えてもらえるように意識して聞きましょう。

9,キャリアアドバイザーに相談する

自己分析をしていて「これでいいのか」と迷ったときは、プロに相談してみるのも良いでしょう。
「リクナビ就職エージェント」は就職活動を無料で支援するサービスです。会員登録後、専任のアドバイザーが個別に電話相談を行い、あなたの希望や適性に合う企業選びを一緒に考えます。
自己分析のサポートのほかに、エージェントだからこそできる求人情報の紹介、面接アドバイスやOpenESの添削なども行っています。

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自己分析をしている女子学生

自己分析の結果から、志望動機を作る方法

自己分析を通して、自分が大事にしていることや価値観に気づけば、「仕事選びの軸」が見えてきます。
応募する企業が決まったら、自分自身の「仕事選びの軸」とその企業の特徴との接点を見つけ、志望動機としてまとめてみてください。この接点を示すことで、「なぜあなたがその企業にひかれるのか」が明確に伝わるでしょう。

「仕事選びの軸」

  • 一緒に働く人を大事にしたい
  • 仲が良くアットホームながら、互いに刺激し合い高め合えるのが理想
  • 仲間と一致団結して大きな目標を達成するのが好き

企業の特徴との「接点」

  • 「社員は宝、人は財産」が社長の考え
  • チームワークを重視。営業体制も「チーム制で一人ひとりの強みを生かす」方針
  • 社内イベントが多く、和気あいあいとした雰囲気。社員同士仲がいい

これを組み合わせて、志望動機をまとめてみましょう。

志望動機の例

貴社の社員やチームワークを大切にする社風に魅力を感じました。大学1年生からレストランのホールでアルバイトを続けています。オープニングスタッフとして同時期に入った仲間も多く、店舗目標を達成するために協力しながら仕事をしていくことにやりがいを感じています。閉店後のミーティングで良いサポートをしていたメンバーを紹介するようにしたところ、それぞれの良さをお互いが理解しながら仕事をしたり、フォローし合ったりできるようになり、お客さまアンケートの接客部門でエリアNo.1を取ることができました。働く上でもチームワークを大切にしながら頑張りたいと考えています。

志望動機の書き方について詳しく知りたい人はこちら↓

【例文12選】新卒就活「志望動機」書き方と人事のチェックポイント

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自己分析で自分の価値観を理解して就活に臨もう

自分のことは自分が一番よくわかっている、と思うかもしれませんが、意外と気づいていないことがあるもの。自己分析を通して、認識していなかった潜在的な価値観はないか自分を振り返ってみましょう。紹介した方法の中で、どれが自分に合うのかいくつか試してみるのも良いでしょう。自分の価値観を理解した上で企業を見ていくと、それに合った企業に出会える確率は高まるはずです。

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記事作成日:2017年9月19日 記事更新日:2024年2月5日

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