インターンシップとは、企業での就業体験を通して業界理解・仕事理解を深めることができるプログラムです。インターンシップに参加するメリットや参加率、探し方や参加時のマナーなどについて、先輩や人事担当者へのアンケート結果も交えながら解説します。
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目次
インターンシップとは就活準備に向けた就業体験プログラム
インターンシップとは、大学生・大学院生などを対象としたキャリア形成支援プログラムのことです。企業での就業体験が必須となっている点が大きな特徴で、在学中に各企業での働き方や仕事内容、社風との相性などを知ることができます。
インターンシップの主な条件は、以下の通りです。
<インターンシップと呼ばれるプログラムの条件>
| 実施日数 | 5日以上 |
| 実施期間 | 長期休暇期間(夏休み、冬休み、入試休み、春休み) |
| 実施目的 | 学生:自身の能力を見極めるため 企業:学生の評価材料を知るため |
| 就業体験 | 必須 |
| 学生へのフィードバック | 必須 |
| 対象年次 | 大学3年・4年、修士1年・2年 |
| 学生情報の採用活動への活用 | 可 |
インターンシップの定義
インターンシップは学生が自身に合う仕事・企業を検討する機会として、1997年以降から広く実施されてきたプログラムです。ただ、具体的なプログラム内容は各企業に委ねられていたため、就業体験を伴わない説明会がインターンシップとして実施されるなど、定義の曖昧さが課題となっていました。
このような状況の改善に向けて、2023年に学生向けのキャリア形成支援プログラムの再定義が行われました。以降、キャリア形成支援プログラムは「オープン・カンパニー」「キャリア教育」「汎用的能力・専門活用型インターンシップ」「高度専門型インターンシップ」の4つに分類され、その中でも就業体験を伴うなど、一定の要件を満たすものだけが「インターンシップ」と呼ばれています。また、2023年度から、企業はインターンシップに参加した学生の情報を、3月以降は広報活動に、6月以降は選考活動に活用できるようになりました。
「オープン・カンパニー&キャリア教育等」との違いは?
インターンシップと「オープン・カンパニー&キャリア教育等」の大きな違いは、就業体験の有無と実施期間です。インターンシップは就業体験を伴う5日以上のプログラム、「オープン・カンパニー」や「キャリア教育」は、就業体験を伴わない半日~1日程度の説明会などのプログラムが中心となります。
オープン・カンパニーの詳しい概要については下記記事、キャリア形成支援プログラムの4タイプの比較については表をご覧ください。


先輩のインターンシップの参加率は?
インターンシップは在学中に就業体験ができる貴重な機会ですが、実際の参加率が気になる方も多いのではないでしょうか。そこで、先輩たちへのアンケート結果をもとに、インターンシップの参加率の傾向をまとめました。
インターンシップの参加率
株式会社インディードリクルートパートナーズ リサーチセンター「2027年卒インターンシップ・就職活動準備に関する調査・インターンシップ等のキャリア形成支援プログラムへの参加状況」によると、インターンシップを含むキャリア形成支援プログラムに「参加した」と答えた学生は74.2%でした。
参加したプログラムの期間については、オープン・カンパニーを中心とする半日~1日のプログラムが全体の8割を占める結果となりました。インターンシップに該当する5日以上のプログラム参加者は、オープン・カンパニーなどの短期のプログラムと比べると少なめであるのが現状です。

満足度はインターンシップの方が高め
一方、キャリア形成支援プログラム参加後の満足度について、株式会社インディードリクルートパートナーズ リサーチセンターが実施したアンケートの結果では、より長期的なプログラムに参加した方ほど、「満足している」と答えた割合が高くなりました。

インターンシップ等の長期プログラムの満足度が高い理由としては、一定期間にわたって実務に近い経験を積むことで、企業との相性を判断しやすくなる点が挙げられます。 「自己理解が進んだ」「業界理解が進んだ」「志望先の企業選びにおいて、自分なりの基準が明確になった」という意見も多く、就活準備において有意義な情報を得やすいところが参加メリットといえるでしょう。
インターンシップに参加する目的・メリットは?
実際に、2026年卒の先輩たちに「インターンシップ、またはその他キャリア形成支援プログラムに参加した目的」についてアンケートを実施したところ、最も多い回答は「業界・企業・職種の理解を深めるため(85.2%)」でした。
インターンシップ等に参加した目的

■「業界・企業・職種の理解を深めるため」と答えた先輩のコメント
- 企業で働いている方の生の声を聞くため
- 自身の希望する業界や職種に対して、イメージとの相違がないかどうかを確かめるのが一番の目的でした。
- 職場や働いている方たちの雰囲気を感じ取り、職務内容を理解したかったため。
「選考に役立つと感じたため(65.4%)」という回答も次いで多く、インターンシップ等の経験を本選考に生かしたいという姿勢が伺えます。
■「選考に役立つと感じたため」と答えた先輩のコメント
- インターンシップに参加することで早期選考に繋がる企業もあると聞いたため。効率的に企業研究ができるとも思いました。
- 人事以外の社員との接点を作るため。
インターンシップ等に参加したメリット

インターンシップ等に参加して、学んだことや得られたことについては、「業界・企業・職種の理解が深まった(74.1%)」という回答が最多となりました。実際の職場での経験を通して、自身の適性や、仕事の達成感、キャリアパスを知ることができたという声が挙がっています。
■「業界・企業・職種の理解が深まった」と答えた先輩のコメント
- 実際の業務を体験することで、自分がこの業界に適しているかを判断できた。
- 自分がどの業界や職種に興味があるのかを知ることができたことと、大学3年の2月に参加したインターンシップでは、プロジェクトを達成できたときの満足感を味わうことができた。
- ・サービス業というものがどういった働き方をしていて、かつどんなキャリアパスを歩めるのかを知ることができた。
- ・社会人の方が持つ価値観や視点から、自分が社会にどのように活躍していきたいかを言語化できるようになった。
次いで、「企業から早期選考などの案内があった(43.2%)」という回答も多く寄せられています。
■「企業から早期選考などの案内があった」と答えた先輩のコメント
- 企業から早期選考の案内があり、早期に内定を得ることができた。
- 社員とのコミュニケーション内容を面接で活用できた。
- 取りあえず内定が欲しかったので、早くから選考に参加できたのはメリットに感じた。
2023年のインターンシップの定義見直しに伴い、企業は一定の条件のもとで、インターンシップに参加した学生の情報を採用活動に活用できるようになりました。ただし、本選考に進むうえで、インターンシップへの参加が必須となるわけではありません。インターンシップはあくまで、自分に合う業界や企業を知る機会の一つとして捉えるとよいでしょう。
インターンシップの探し方は?
インターンシップ等の情報は、就活準備情報サイトや企業のホームページ、学校のキャリアセンターといったさまざまな窓口で探すことができます。では、実際に先輩たちはどのような方法で情報を集めていたのでしょうか。

2026年卒の先輩たちにアンケートを実施したところ、最も利用されたのは「インターンシップ・就活準備情報サイト(63.0%)」でした。就活準備情報サイトには複数社のインターンシップ等が掲載されており、開催期間や業界といった任意の条件で検索しやすくなっています。インターンシップ等の情報を幅広く探したい時にオススメの媒体といえるでしょう。
次いで、「企業のホームページやSNS(34.6%)」、「学校のキャリアセンター・就職課(24.7%)」という回答も上位に挙がりました。就活準備情報サイトで広く情報を集めつつ、企業のホームページや学内窓口といった情報源も組み合わせることで、気になるインターンシップ先も見つかりやすくなるでしょう。
インターンシップにはいつ頃参加した?
インターンシップは長期的なプログラムであることから、夏休みや冬休みといった長期休暇中に実施されるのが一般的です。では、先輩たちは実際に何月頃に参加したのでしょうか。2026年卒の先輩のアンケート結果を基に、インターンシップ等の申し込み時期や参加時期の傾向を見てみましょう。
インターンシップ等の申し込み時期

2026年卒の先輩たちにアンケートを実施したところ、インターンシップ等に申し込んだ時期は、多い順に8月(45.7%)、6月(38.3%)、7月(35.8%)となりました。6月から8月にかけての割合が高く、サマーインターンに申し込みが集中している傾向が見られます。
インターンシップ等の参加時期

実際にインターンシップ等に参加した時期についても、8月(55.6%)が最も多い結果となりました。参加時期が夏に集中している理由としては、夏休み期間中に実施されるプログラムが多いためと考えられます。
秋以降にも随時インターンシップは実施されますが、企業によっては夏期のみとなる場合や、プログラム内容が異なることもあります。気になる企業のインターンシップについては、事前にスケジュールやプログラム内容を確認しておくようにすると、申し込み漏れを防ぎやすくなるでしょう。
インターンシップの申し込み方法・選考方法は?
インターンシップ等に参加したい時は、インターンシップの掲載サイトや学校のキャリアセンターなどの窓口から申し込みを行います。

先輩たちにアンケートを実施したところ、インターンシップ等の申し込みには「インターンシップ・就活準備サイト(44.4%)」を利用した人が最も多く、「企業ホームページ(23.5%)」「学校のキャリアセンター(11.1%)」「インターンシップ紹介会社などのエージェント(11.1%)」が続く結果となりました。
インターンシップの選考方法
インターンシップ等のプログラムには企業側の受け入れ人数に限りがあるため、応募に際して選考が行われることがあります。インターンシップの選考方法について、選考に携わった人事担当者にアンケートを実施しました。

インターンシップ等の選考方法は「エントリーシート(50.0%)」が最も多く、「面接(48.0%)」や「適性検査(46.7%)」が続く結果となりました。「選考していない」は19.3%にとどまり、多くの企業が何らかの方法で学生の参加意欲を確認していることがわかります。
エントリーシートで問われやすい項目

企業がエントリーシートに設けている項目では、「自己PR(80.0%)」や「志望動機(78.7%)」、「インターンシップで学びたいこと(77.3%)」、「学生時代に力を入れて取り組んだこと(69.3%)」が上位に挙がりました。
また、「インターンシップ等のエントリーシートを通して、知りたいことは何ですか?」というアンケートでは、「インターンシップへの参加意欲の高さ」を約7割の企業が知りたいと回答しました。他にも「学びたいこと、やりたいこと」「経験やスキル」「ビジネスマナー」など、さまざまな視点でエントリーシートに注目していることが窺えます。

エントリーシートの作成には時間がかかります。応募の締め切り期日より前からはじめ、ゆとりを持って準備をしておくと安心です。
インターンシップの選考に向けて準備したいこと
インターンシップ等の選考に際しては、自己分析や企業研究を進めておくことをオススメします。また、企業への関心や成長意欲をアピールできるよう、志望動機も考えておくと安心です。それぞれの詳しいやり方については、下記記事をご覧ください。
なお、インターンシップ等の選考結果は、本選考にはほとんど影響がありません。志望度の高い企業についてはインターンシップへの参加・不参加にかかわらず、本選考に向けて自己分析や企業研究をしっかりと進めていくと良いでしょう。
インターンシップに参加するときに気をつけたいことは?
実際にインターンシップに参加するにあたり、事前に気をつけておきたいポイントもあります。ここでは、「マナー」「持ち物」「参加中の質問」の3つに分けて紹介します。
インターンシップ参加中のマナー
インターンシップ等に参加するときは、受け入れてくれる企業への感謝の気持ちとマナーを忘れないようにしましょう。人事担当者にアンケートを実施したところ、「インターンシップ等に参加する学生のマナーが気になる」と答えた人は約8割に上りました。

具体的に気になったマナーについて聞いたところ、「言葉遣い(88.1%)」が最も多い結果となりました。「最低限の敬語ができる」「目上の人に対する礼節がある」「社外の人に対して、自社の上司の名を敬称付きで言わない」など、ビジネスシーンにふさわしい振る舞いができるかどうかを見ているという意見が寄せられています。
次いで、「あいさつ(70.3%)」「時間を守る(77.1%)」「服装(51.7%)」が気になったという声もあります。インターンシップは学生向けのプログラムではありますが、社会人としての基本的なマナーは把握しておくようにしましょう。
インターンシップ中のマナーについては、こちらの記事もご覧ください。
インターンシップに参加するときの持ち物・髪型・服装
インターンシップに参加する際の持ち物は、企業のルールに従うのが基本です。企業によっては機密保持の関係でパソコンやスマートフォンの持ち込みが禁止されていることもあるため、事前に確認しておくと良いでしょう。
なお、インターンシップ中に役立った持ち物として先輩たちが挙げたのは、見聞きしたことを記録するための「筆記用具」や、時間の確認や調べ物などマルチに活用できる「スマートフォン」「腕時計」などでした。
インターンシップの持ち物や服装については、下記記事もご覧ください。
インターンシップ参加中の質問
インターンシップに参加する際は、先輩社員に聞いておきたい質問を整理しておくことをオススメします。なお先輩たちは、「仕事内容」「職場の雰囲気」「活躍している社員の人物像(能力や性格など)」といった質問をしているケースが多く見られました。
質問例については、下記記事も参考にしてみてください。
インターンシップで給料は出る?
インターンシップは基本的には無給ですが、長期または実務に近い作業を行うインターンシップについては、報酬が出ることもあります。インターンシップで得られる報酬は給与所得になるため、他のアルバイトと合わせた年間収入が150万円を超えた場合は確定申告が必要です。
親の扶養から外れてしまう可能性もあるため、報酬のあるインターンシップに参加する場合は、年間収入の上限に注意しましょう。
インターンシップ参加後にしておきたいことは?
インターンシップで得た気づきや経験を次につなげるためには、参加後の動きも大切です。企業にお礼を伝えたり、内容を振り返ったりしながら、業界・企業理解や自己分析をさらに深めていきましょう。
お礼のメールを送る
インターンシップに参加した後は、対応してくれた人事担当者にお礼のメールを送っておくと良いでしょう。
まず、件名にはインターンシップのお礼である旨と学校名、氏名を記載します。本文にはお礼と併せて、インターンシップで学んだことや印象に残ったことを簡潔に盛り込みましょう。社員の方々から教えていただいたことや、魅力的に感じた社風、今後の学業に生かしたいことなど、自分の言葉で感想を添えておくと良いでしょう。
振り返りをする
参加後は、インターンシップについて振り返っておくことも重要です。プログラムを通して感じた仕事のやりがいや、働いている社員の方々の印象、今後進めそうなキャリアパスなどを整理しておくと、その後の就活準備にも役立ちます。
なお、人事担当者へのアンケート結果によると、「インターンシップに参加した学生に感想文の提出を求めた」という回答が46.0%となっています。感想文の作成に迷った際は、下記記事もぜひ参考にしてみてください。
別のプログラムに参加してみる
スケジュールに余裕がある場合は、他のインターンシップに参加してみるのも一つの方法です。複数のインターンシップを通じて業界・企業理解を深めていくことで、自分がやりがいを感じられる働き方やキャリアパスもイメージしやすくなるでしょう。
リクナビでは、さまざまな「インターンシップ」「オープン・カンパニー&キャリア教育等」のプログラムを見ることができます。気になるプログラムがあるか確認してみましょう。
監修:株式会社インディードリクルートパートナーズ リサーチセンター 上席主任研究員 栗田貴祥
調査概要
先輩アンケート
調査期間:2026年3月6日〜2026年3月23日
調査対象:2026年3月に卒業予定の大学生、大学院生、短大生、専門学校生81人
調査協力:株式会社クロス・マーケティング
人事アンケート
調査期間:2026年3月6日〜2026年3月23日
調査対象:2026年3月卒業学生向けのインターンシップ等の採用選考に携わったことがある人事担当者150人
調査協力:株式会社クロス・マーケティング
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