就活スケジュール全体の流れと、やり方を9つのプロセスに分け、先輩内定者からのアドバイスと共に紹介します。インターンシップ等のキャリア形成支援プログラムへの参加、自己分析、業界・企業研究、OB・OG訪問、エントリーシートや履歴書の準備、エントリー・プレエントリー、筆記試験の準備、面接準備、内定後の対応についてやり方とポイントをつかみましょう。
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目次
最近では、6月以前から業界・企業・仕事研究、自己分析などを行う人も増えていますが、開始時期がいつになったとしても、焦らず就活に臨みましょう。
これまで進めてきた業界・企業研究、自己分析の結果を基に、興味を持った企業にプレエントリー(※2)をして、会社説明会に参加することでさらに詳しい情報を集めましょう。
6月以前に内々定を得る学生も増えていますが、多くの企業では6月1日から本格的な選考が始まり、徐々に内々定が出始めます。
多くの企業は10月に内定式を実施します。「内定」とは、学生が企業に「入社承諾書」を提出し、労働契約が成立した状態のことです。
【2025年卒】就活スケジュールを解説!25卒はいつから何を始める?
【2026年卒】就活スケジュールを解説!26卒はいつから何を始める?
※1 大学生以外は大学院1年生、短大1年生など卒業前年度
※2 学生が企業側に「御社に興味がある」と意思表示することを「プレエントリー」と言います
※3 大学生以外は大学院2年生、短大2年生など卒業年度
就活は、何をどう進めていくといいのでしょうか。ここでは9つの就活プロセスごとにやり方を解説しますが、取り組む順番は前後しても問題はありません。先輩たちが実際に就活をやってみて感じたアドバイスも紹介していますので、就活準備の参考にしてみるのもよいでしょう。
何から始めればいいのか迷ったら、まずは自己分析から始めることをオススメします。
自己分析は、すべての就活のベースになるもの。これまでの経験を振り返り、整理することで、自分の強みや持ち味などが洗い出され、仕事選びの軸が明らかになります。これにより、就活を通して行動がぶれなくなりますし、エントリーシートや面接で伝える内容にも筋が通り伝わりやすくなります。自己分析で自分の軸を決めておけば、すぐに具体的な行動に移すことができるでしょう。
就活で、積極的に活用したいのがインターンシップ等のキャリア形成支援プログラムです。業界動向や具体的な仕事内容などについて直接話を聞けたり体験できたりするほか、そこで働く社員の方の雰囲気、カルチャーに触れられる機会でもあります。さまざまなプログラムがあるので、自分が知りたい内容と合致したものを選ぶといいでしょう。
就業体験があるインターンシップは、参加人数を限定する場合もあるでしょう。中には、エントリーシート提出や面接などの選考を行う企業もあり、参加倍率が高い可能性もあります。多くの企業について知るためには、オープン・カンパニーなども積極的に活用していくとよいでしょう。
オープン・カンパニーとは?実施内容や特徴、インターンシップとの違いを紹介
参加するには、企業の専用サイトや、リクナビからエントリーが必要です。リクナビでは数多くのプログラムを紹介しており、興味に合わせて検索とエントリーが可能です。
26卒向け|インターンシップとは?参加のメリット、探し方を紹介
自己分析とは「自分の特徴を理解するために、これまでの経験や考え方を振り返り、整理すること」です。大切にしている価値観、得意不得意、好き嫌いなど自分の性質がわかれば、どんな環境で力を発揮できるか、喜びを感じるかが見えてきます。業界や企業、仕事選びをする上で、大切な軸になるでしょう。
【自己分析のやり方】手軽にできる9つの方法や目的・志望動機の作り方まで
業界・企業研究は、自分の志向に合う業界・企業はどこかを見極めるために行います。自己分析によって見えた自分の特徴と、企業が求める要素の共通点は何か。両方が重なる部分を見つけるためにも、業界・企業の理解を深めることが大切です。
業界研究は、業界全体の構造や動向を大まかに把握したあと、業界内のさらに詳しい現状や課題、今後の可能性を調べましょう。
業界研究の最初の一歩には、リクナビの「業界ナビ」でいくつかの業界について調べてみるのがオススメです。さまざまな業界について、それぞれ特徴・仕組み・近年の動向などを解説しています。
企業研究は、「誰に、どんなものを、どのように提供している企業なのか」を自分なりに理解できるまでやるとよいでしょう。「ほかではなくこの企業を志望する理由」の切り口が増え、企業が求める人物像や経営理念の理解も深まります。
なお、8ステップをすべて行う必要はありません。また、とことん深く調べるのは、1社だけでも大丈夫です。1社をやると、どの情報を見るべきか観点がわかってくるので、ほかの企業にも応用できるようになるでしょう。
企業のホームページや公開情報には載っていない“リアルな声”を聞けるのが、OB・OG訪問の最大のメリットです。OB・OG訪問はいつからでも行えますが、3月以降は自分自身も多忙になり、社会人側も訪問依頼が集中しがち。企業について、仕事内容について早めに理解を深める上でも、早めに動いておくといいでしょう。
就活でOB・OG訪問をするメリットは?依頼メール、質問例からマナーまで解説!
3月になるとエントリーシートの提出が重なり、一気に忙しくなります。業界・企業研究、自己分析を進め、ある程度業界が絞れたら、エントリーシートの作成準備を進めておくといいでしょう。代表的な質問は「志望動機」「自己PR」。自分の強みと、企業の特徴や求める人材像との共通部分はどこにあるか。双方が重なる点を意識しながら、複数パターンの文章を作成しておいてもいいでしょう。
【基本情報の書き方】
氏名、住所、メールアドレス、日付、写真、生年月日、電話番号などを書く欄があります。
日付は、応募先企業に提出する日を記入します。メールに添付して提出する場合は送信日を、郵送する場合は投函日を、持参する場合は持参日を記入しましょう。
【学歴の書き方】
新卒の就職活動では義務教育の卒業時である「中学卒業」から書き始めるのが一般的です。学校名は省略せず、正式名称で記入するようにしましょう。
【志望動機の書き方】
まずは「仕事選びの軸を考える」、次に「なぜこの企業に魅力を感じたのかを考える」、そして「入社後の活躍イメージを伝えてまとめる」のがポイント。
自分の強みも一緒に伝えると、入社後の活躍イメージを持ってもらいやすくなります。
【自己PRの書き方】
「こういうことをした」という事実や結論を書くとともに、そこに至ったプロセスを具体的に示すことであなたらしさを伝えられるでしょう
【エピソードを書くときの4つのポイント】
プロが教えるエントリーシート書き方のコツと例文【企業のチェック観点も解説】
「OpenES」を使えば、あらかじめ登録したES・履歴書を数千社に提出できるので、ES作成にかかる時間を大幅に短縮できます。中には「OpenES」しか受け付けていない企業もあるので、ぜひ活用してみましょう!
企業側への「御社に興味がある」という意思表示をして、学生側の情報を企業に開示することをエントリーまたはプレエントリーといいます。これは、「説明会や選考スケジュール、面接予約など、選考に必要な情報を得る」ための行為であり、選考への応募とは違います。一般的に、選考への申し込みは、エントリーやプレエントリーをして得られた企業の詳細な情報や会社説明会などへの参加を経て、別途決めていくことなります。
リクナビなどの就職サイトや企業の採用ホームページからエントリーボタンまたはプレエントリーボタンを押下しましょう。リクナビでは、学生側の情報を企業に開示するこの行為は「プレエントリー」といいます。リクナビでプレエントリーをすると、応募の内容と登録情報が3月1日以降にリクナビから企業へ送信され、説明会や選考スケジュールの案内など、選考に必要な情報が届くようになります。
就活の「エントリー」って何?プレエントリーやインターンシップエントリーとは?
2023年卒の就活生にアンケートをとったところ、プレエントリー(企業・各種団体等への個人情報提供)をした平均企業数は30.98 社。
実際にエントリーシートを提出して、選考応募した平均企業数は16.02 社となりました。
出典:就職みらい研究所『就職白書2023』
就活の選考では、筆記試験が実施される企業もあります。国語、数学といった能力に関する問題、適性検査、一般常識問題、時事問題、小論文など、どのような問題が出題されるかは企業によってさまざまです。
適性検査SPIは出題された問題を正しく理解し、処理する力を測るテストです。本番で自分の実力をきちんと出せるように、受検方法や形式に慣れておくことが重要です。SPIの受検前には、以下の3つの準備をしておきましょう。
適性検査「SPI」とは?テスト例題、受検前のオススメの準備方法を紹介
また、リクナビでは言語分野(語彙〈ごい〉力や文章を読んで理解する力を問うような問題)、非言語分野(計算力や論理的に考える力を問うような問題)に関するリクナビオリジナル問題にチャレンジできる「言語・非言語Webテスト」が体験できます。ぜひ就活準備の一環として受検してみてください。
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緊張して頭が真っ白になってしまうことは、誰にでもあります。面接は慣れの問題もあるので、身近な人に「模擬面接」をしてもらうといいでしょう。自分の言葉がきちんと伝わるか、相手の質問に答えられているかを客観的に判断してもらい、指摘をもらって改善を重ねます。場数を踏むことで、本番でも本来の自分らしさを出せるようになるでしょう。
【就活面接で準備しておくことは?】面接マナーとよく聞かれる質問を確認しておこう!
内定の連絡方法は企業によって異なり、メールの場合もあれば電話がかかってくる場合もあります。また、内定を得ると、通常、内定先企業から内定を書面で知らせる「内定通知書」あるいは「採用通知書」が送られてきます。これらは企業が学生に交付するものです。一方、学生側が企業に提出するのが「内定承諾書」。これは、内定を得た学生が「企業に対して内定を承諾し、入社することを誓約する」書類です。原則として、複数の企業に内定承諾書を提出するのは避けるようにしましょう。
【テンプレあり】内定承諾のメール・電話をするときのマナーは?メールの書き方&電話での伝え方解説
内定承諾書って?内定通知書との違いは?返送時の添え状の書き方ポイント&マナー解説
就活に向けて準備をしておくとよいものを20個リストアップしました。
1. スーツ
2. スーツ小物、靴など
3. かばん
4. 筆記用具
5. 印鑑
6. スマートフォン、携帯電話
7. 腕時計
8. ハンカチ、ティッシュペーパー
9. 証明写真
10. 就活用メールアドレス
11. 就活用のメールの署名
12. スケジュール管理ツール
13. ノート、メモ帳
14. 折り畳み傘
15. 地図アプリ、乗換案内アプリ
16. 身だしなみを整えるもの(手鏡やくし、整髪料、化粧直し道具)
17. モバイルバッテリー
18. PCやタブレット端末などの機器
19. ネット接続環境
20. マイクつきのイヤホン、ヘッドセット
この中でも、特に忘れがちなのが、「就活用のメールアドレス」と「就活用のメール署名」です。メールユーザー名(@より前の部分)がビジネスシーンで使用するのにふさわしくない場合は、学校から発行されたアドレスや、就活用のアドレスを新しく作って、就活に関する連絡を一本化するのもいいでしょう。また、差出人である自分の情報がひと目でわかるようにメール末尾に入れる署名も忘れずに設定しておきましょう。署名には、氏名、ふりがな、学校名、学部、学科、学年に関する情報、携帯電話の番号、メールアドレスを入れておくのが基本です。
【オンライン面接(Web面接)とは?】対面との違い、面接にあたっての準備、練習方法を解説!
2023年卒の就活生に、就職活動にかかった費用をアンケートしたところ、平均すると7万5245円かかっていることがわかりました。
内訳は、交通費・被服費・宿泊費・飲食費・書籍費・公務員試験対策費・スキルアップ費などで、公務員試験対策費の平均13万6896円を除くと、最も費用がかかっているのは被服費の平均3万3500円という結果になりました。
出典:就職みらい研究所『2023年卒 就職活動TOPIC』2022年 9日1日発行
社会人とやりとりをする就活では、ビジネスマナーも問われます。
特に、「敬語」「電話」「メール」についてのマナーは、就活が本格化する前に、軽くでもおさらいしておくと安心です。
敬語は相手に敬意を示す手段。完璧ではなくても、敬語を使おうとする姿勢が相手への敬意として伝わるので、「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」を自然に使えるようになっておくと安心です。
具体的には、以下の内容を押さえておきましょう。
企業によっては合否の連絡や次の選考への案内などが電話でくる場合もあります。丁寧に話すと同時に、重要な情報はメモを取り、復唱して確認することでミスを防ぎましょう。自分の声を録音して、声のトーンを確認してみるのもオススメです。
マナーとして、以下の内容は押さえておきましょう。
企業の採用担当者やOB・OG訪問をする先輩社員宛てにメールを送る場合は、用件を簡潔にわかりやすく伝えることが大切です。適切な位置に改行、1 行空きを入れるなどして相手の読みやすさに配慮した書式・形式も意識しましょう。メールは相手がいつ読むかがわからないため、急ぎの用件はメールではなく電話を使うようにしましょう。
マナーとして、以下の内容は押さえておきましょう。
内定は「いつまでにないといけない」という期限はありません。
就活生同士の会話では、内々定の数などが話題に上ることもあるでしょうが、就活の目的は内定を得ることではなく、あくまでも「本当に自分にマッチした企業に出会う」ことです。
企業の採用担当者も、自社にマッチした学生を見つけるまでは採用活動を継続する傾向があります。1年を通して採用を継続している(通年採用)企業、夏休み以降に採用活動を実施する(秋採用)企業もあるので、周囲の状況と比べすぎず、納得できるまで就活に取り組んでいきましょう。
2023年卒の学生に就活の開始時期を調査したところ、「卒業年次前年(大学3年生)の6月以前」が最多で42.4%となりました。2021年卒以降、活動開始時期の前倒し傾向が続いていますが、卒業年次(大学4年生)の4月以降に始めている人も一定数います。
開始時期がいつになったとしても、焦りすぎずに自分に合った企業探しをしていきましょう。
出典:就職みらい研究所『就職白書2023』
2023年卒の学生に就活の開始時期を調査したところ、実質就職活動期間の平均は8.36カ月となりました。ただし、就活を終える時期の早い・遅いは問題ではなく、大切なのは納得いく就職先を見つけて就活を終えることにあります。
出典:就職みらい研究所『就職白書2023』
内定を得た会社の中から、自分が納得して働けると思う会社を選んだときが就活の終え時です。就活生の中には、「自分に合った企業がわからない」「内定を取り消されたら不安」などの理由から、内定承諾をできないまま就活を続けてしまう人もいます。ただし、複数社から内定を得たとしても、入社できるのは1社だけです。
懸念事項が明確になっている場合には、企業の採用担当者に不安な気持ちを率直に伝えてみるのも一つの手です。複数社の中から自分に合っている企業の見極めが必要な場合には、「Will」「Can」「Culture」という3つの軸で比較するとよいでしょう。
仮に、卒業時に内定先がまったくない場合、考えられる選択肢は次の2つです。
(1)就職留年:大学を留年して、翌年「学生として」就職活動に再チャレンジする
(2)就職浪人:大学を卒業して、翌年「既卒者として」就職活動に再チャレンジする
ただし、企業の採用担当者も、自社にマッチした学生を見つけるまでは採用活動を継続する傾向があります。卒業年次の3月31日までは、就職エージェントに相談したり、選考応募を続けたりして、最後まで「今やれること」に真摯(しんし)に取り組んでみましょう。
就活のプロセスは、インターンシップ等のキャリア形成支援プログラム参加 → 自己分析 → 業界・企業研究 → OB・OG訪問 → 説明会参加 → エントリーシートや履歴書の準備 → エントリー・プレエントリー → 選考(筆記試験)→ 選考(面接)→ 内定の順番で進んでいきます。自己分析や業界・企業研究、インターンシップ等のキャリア形成支援プログラム、OB・OG訪問は、この流れにとらわれずに実施するとよいでしょう。
【調査概要】
調査期間:2019年6月26日~6月28日
調査サンプル:就活を経験した1~2年目の社会人500人
調査協力:楽天インサイト株式会社
「就活の軸」って何のこと?見つけ方、面接で聞かれたときの答え方の例を紹介
内定した先輩たちが「私の就活の軸は、〇〇でした」と話していたり、就活準備を進めていると、「就活の軸を
「あなたのガクチカ(学生時代に力を入れたこと)は?」。就活のエントリーシート(ES)や面接では定番の
「インターンシップって具体的にどんなことをするの?」「参加するメリットは?」など、疑問に感じる人もい
伝わる自己PRをエントリーシートに書くためのポイント【例文付き】
エントリーシート(ES)を作成する際に「自己PRに何を書けばいいのかわからない」「書けることがない」
【例文12選】新卒就活「志望動機」書き方と人事のチェックポイント
新卒採用の就活でエントリーシート(ES)や履歴書を書く際、多くの企業で記入することになる「志望動機」
就活では企業について理解するための「企業研究」が必要です。企業研究シートの見本例を基に、どんな点に注