ソフトウェア業界

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(1)ソフトウェア業界の概況

パソコンやスマートフォンを使って情報を検索する、文章を入力するなど、ふだん何気なく使っている、コンピュータ上のさまざまな処理を実際に行っているプログラムのことを「ソフトウェア」という。

IT専門調査会社 IDC Japan の「国内ソフトウェア市場予測アップデート、2016年~2020年」によると、2016年の国内ソフトウェア市場は2兆7417億円、前年比3.9パーセント増となっている。成長の背景には、データ分析やセキュリティ対策の需要の増加などがある。

さらに同調査では、2015~2020年の年間平均成長率は4.2パーセント、2019年に市場が3兆円を突破し、2020年には3兆2388億円に達すると予測している。今後も成長が期待できる業界である。

(2)ソフトウェア業界の仕組み

ソフトウェアには、パソコンやスマートフォンなどを動かす基本のソフトである「OS(Operating Systemの略。オペレーティングシステム)」と、特定の作業を行うために使用される「アプリケーションソフト」がある。

OSとアプリケーションソフトの関係は非常に密接であり、基本となるOSごとにアプリケーションソフトは開発される。個人用には文字入力や図表作成のオフィスソフトやゲームソフト、セキュリティソフトなどのアプリケーションソフトがある。また、法人向けには、オフィスソフトやセキュリティソフトに加え、経営管理ソフト、勤怠管理ソフト、在庫管理ソフトなどがある。顧客のニーズの多様化・高度化を受けて、次々と新しいアプリケーションソフトが開発されている。

今後は、マイナンバーの導入によって、個人情報保護への対策強化が求められ、セキュリティソフト市場は成長が予想されている。また、CRM(Customer Relationship Managementの略。顧客との関係を構築・管理するシステム・戦略のこと)はさらに広がるとみられており、関連するソフトにも期待が高まっている。

また、ビッグデータに関連するソフトウェア開発も活性化している。膨大なデータをマーケティングに活用する企業が増え、情報解析ソフトへの需要が高まっているためだ。

IoT(後述)への対応など、企業のIT投資は積極的で、ソフトウェア開発のニーズは高い。また、クラウド(後述)を活用してソフトウェアを取引先に提供するサービスへの転換も進んでいる。

そして、消費者のスマートフォンに接触する時間がますます長くなっていることから、スマートフォン用の個人向けアプリケーションソフト開発へのニーズも高まるとみられている。

(3)ソフトウェア業界のHot Topics

IoTの普及

Internet of Thingsの略。「モノのインターネット化」とも呼ばれ、これまでインターネットと縁遠いと考えられていたモノに通信機能を持たせ、遠くからでも位置確認や操作、情報のやりとりができるようにする技術のことだ。最近では、高齢化社会のニーズに対応するために、腕時計型の端末で高齢者の健康状態を管理することで、使用者に何か異変があった場合は、警備会社に連絡がいくようにシステムを組む、といった事例もある。

クラウド化

以前のソフトウェアはCD(コンパクトディスク)などの形式で販売され、自身のパソコンにインストールして利用することが一般的だった。しかし近年では、インターネットを経由してソフトウェアを利用するケースが増えている。このようなソフトウェアの提供方法の変更を「クラウド化」と呼ぶ。クラウド化されると、利用者は常に最新版のソフトウェアの利用が可能になる、異なる端末から利用してもデータを共通化できるなどといったメリットがあり、市場規模は年々拡大している。

企業のセキュリティ強化への取り組み

マイナンバー制度への対応、ビッグデータを活用した顧客情報管理の安全性の強化、サイバー攻撃への対策などから、各企業のセキュリティ対策に費やす予算は増加傾向にあり、対策ソフトの需要は大きい。また金融機関向けには、個人認証システムなどのソフトも注目分野だ。

(4)関連業界とのつながり

家電メーカー

炊飯器が持ち主の好みに合わせて最適なご飯を炊き上げる、洗濯機が洗濯物の量に合わせてすすぎの回数や乾燥時間まで自動で設定するなど、多くの家電製品にソフトウェアが組み込まれている。

ゲームメーカー

アプリケーションソフトをダウンロードすればいつでもどこでも遊べる手軽さから、スマートフォン向けのソフトが急成長している。

IT(情報処理系)

IT関連業界には、企業の情報システムを構築・運用する情報処理系の企業があり、その業務の一部として、ソフトウェア開発が委託されるケースが多い。

 

監修:日本総合研究所 吉田賢哉

 

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業界データ ※1

平均勤続年数(年)

  • 情報処理

    12.9

  • ソフトウェア

    11.0

  • ゲームソフト

    7.3

  • インターネット・WEB・スマートフォンアプリ

    6.0

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平均年齢(歳)

  • ゲームソフト

    31.4

  • インターネット・WEB・スマートフォンアプリ

    33.1

  • ソフトウェア

    36.4

  • 情報処理

    37.3

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女性の育児休業取得者比率(%)

  • ゲームソフト

    100.0

  • 情報処理

    93.4

  • ソフトウェア

    91.3

  • インターネット・WEB・スマートフォンアプリ

    86.7

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男性の育児休業取得者比率(%)

  • ソフトウェア

    13.6

  • ゲームソフト

    7.9

  • 情報処理

    7.6

  • インターネット・WEB・スマートフォンアプリ

    5.7

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平均月別所定外労働時間(時間)

  • ソフトウェア

    21.0

  • 情報処理

    21.7

  • インターネット・WEB・スマートフォンアプリ

    22.5

  • ゲームソフト

    25.6

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平均有休休暇消化日数(日)

  • 情報処理

    12.0

  • ソフトウェア

    11.3

  • インターネット・WEB・スマートフォンアプリ

    9.8

  • ゲームソフト

    9.6

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役員の女性比率(%)

  • インターネット・WEB・スマートフォンアプリ

    8.5

  • ソフトウェア

    7.0

  • 情報処理

    6.6

  • ゲームソフト

    6.6

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管理職の女性比率(%)

  • ゲームソフト

    17.6

  • インターネット・WEB・スマートフォンアプリ

    15.8

  • 情報処理

    8.2

  • ソフトウェア

    7.0

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※1 2017年5月15日時点のリクナビ2018の掲載情報に基づいた各企業直近集計データを元に算出