【一般常識の問題】就活で出題されるテーマとオススメの勉強法を紹介

就活の選考で一般常識問題を出題する際、企業がどんな問題を出題するのか、時事問題や国語、算数などのジャンルごとに具体的に聞いたアンケート結果を紹介します。また、SPIとの違いや一般常識問題の勉強法、選考のいつの段階で出題されるかについても紹介します。

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一般常識問題として、実際の就活で出題された問題例を紹介

就活の選考では、「一般常識」が筆記試験で出題されたり、面接の際に問われたりします。しかし常識とされる範囲は幅広く、どんなことが問われるのか、不安を感じる人もいるのではないでしょうか。

企業の人事担当者に、実際の採用選考で具体的にどんな出題をしたのかをアンケートで聞いたところ、以下のようなものがありました。

時事問題

実際に出題されたテーマ

  • 現在または歴代の総理大臣のフルネームなど(総合商社、専門商社、自動車関連業界、介護・福祉業界、化学業界)
  • 海外の首脳について(電力業界)
  • 円安と円高について日本への影響(電機業界)
  • 世界情勢について今、最も気になっているワールドニュースについて質問(学術芸術関係)
  • その日の米ドルの値(レストラン・外食業界)
  • 直近の社会情勢。国際的に報道されたことや、日本人で賞を取った人など(生命保険業界)

時事問題に関しては、「新聞を読んでいたらわかる問題」を出題しているという回答も多く、問題を通して「商談などで用いるようなレベルの話ができるかどうか」「社会全般に対する問題意識、課題発見能力の見極め」をしているという声もありました。
新聞を読む際には、政治・経済・志望している業界でのニュースに目を通しておくとよさそうです。

時事問題について詳しく知りたい人はこちら↓

【就活の時事問題】企業の出題意図、試験に向けたオススメの情報収集法は?人事アンケートの結果を紹介!

国語に関する問題

実際に出題されたテーマ

  • 尊敬語や謙譲語の使い方(美容業界)
  • この漢字の読みは?「憂鬱」(建設業界)
  • 長文を短く要約する問題(介護・福祉業界)
  • ことわざから出題(ソフトウェア業界)
  • 評論に対する読解力(総合印刷)
  • 芥川賞と直木賞どのような違いがあるかわかる範囲で(自動車関連業界)

多くの企業が漢字の問題は出しており、同義語や反対語、漢字の読み書き、穴埋め問題などさまざまな形で出題されています。企業は出題を通して「若者言葉でしか表現できないなどの問題はないか」「日本語を正しく使えるか」などを確認しているようです。難易度は「高校受験レベル」という企業もあれば、「大学入試レベル」という企業もありました。

算数に関する問題

実際に出題されたテーマ

  • 因数分解、仮分数の加算・減算等(生活関連サービス)
  • 面積の出し方について(建設業界)
  • 電卓を使う計算問題(レンタル業)
  • 時間、距離、速さの問題(公務員)
  • 素数に関して(介護・福祉業界)
  • 原価率について出題(ブライダル業界)

四則演算を出題していると回答した人事担当者は多くいましたが、その難易度にはバラつきがありました。「単純な掛け算や割り算の問題」とする企業もいれば、「中学生程度までの簡単な問題」「高校数学までの基本的問題」とする企業もありました。

社会に関する問題

実際に出題されたテーマ

  • 日本社会の経営問題の課題はどこかを問う問題(自動車関連業界)
  • SDGsについて(製薬業界)
  • 環境問題やインフラ問題(陸運業界)
  • 世界が直面している課題(スーパーマーケット業界)
  • 地理に関する問題(公務員)
  • 総理大臣の氏名、二院制のそれぞれの正式な組織名、歌曲や書名などの作品名から作者名を問うなど(生活関連サービス)

社会に関する問題は、時事問題同様に「新聞から出題する」という回答が多数ありました。

理科に関する問題

実際に出題されたテーマ

  • フレミングの法則について(総合商社)
  • 遺伝の法則に関して(介護・福祉業界)
  • 金属はどのような過程でさびを発生するか(自動車関連業界)
  • 太陽系の問題(公務員)
  • 光の三原色について(レジャー・アミューズメント業界)
  • 地球温暖化について間違っている点と科学的思考(レストラン・外食業界)

理科に関する出題をした企業は、ほかの教科の問題と比べると少ないですが、出題する場合には「基本的な問題を出している」という回答が多く見られました。

ビジネスマナー

実際に出題されたテーマ

  • 商談時の着席図(レストラン・外食業界)
  • お茶の出し方に関して(介護・福祉業界)
  • 礼状や時候のあいさつ程度の知識があるかどうかを確認する問題(総合商社)
  • 敬語や電話の受け答えについて(不動産業界)
  • ビジネス用語とビジネスマナーについて(生命保険業界)
  • 名刺の出し方(ソフトウェア業界)

ビジネスマナーに関する出題を通して、「会社で一緒に働いていけるかを確認」しているという回答もありました。

その他

実際に出題されたテーマ

  • 英語について(公務員)
  • 英作文(サービス業界)
  • 一般教養で世界史の問題について(ファッション・アパレル業界)
  • コミュニケーションについて(自動車業界)

【一般常識問題】就活でよく出題されるジャンルと割合

一般常識の問題では、どんなジャンルの問題がよく出題される傾向にあるのか、人事担当者へのアンケート結果を見てみましょう。最も多いのは時事問題(71.6%)でしたが、社会に関する問題(50.0%)も半数の企業で出題されたようです。

※アンケートは2022年11月に実施しました。

■どんなジャンルの一般常識の問題を出題しましたか?(n=148、複数回答)

「どんなジャンルの一般常識の問題を出題しましたか?」アンケート結果のグラフ

一般常識問題とSPIの違い

就活の採用選考の中で実施される試験の一つとして、「SPI」を聞いたことがある人もいるでしょう。一般常識とSPIの問題にはどのような違いがあるのでしょうか?

一般常識

一般常識の問題は、語彙(ごい)・文章読解の問題や計算問題などの社会人として一般常識とされる知識や、時事問題、業界に特化した内容など多岐にわたります。入社後に働いていく上で最低限求められる知識が身についているかの確認で出題されます。日々ニュースをチェックしたり、過去問題を解いたりするなどの事前準備ができる問題になります。

SPI

SPIはリクルートマネジメントソリューションズが開発した適性検査です。企業は、SPIの受検結果を通して応募者の汎用的な知的能力や性格特性、それらを踏まえた仕事や組織の適性を把握することができます。出題内容は以下になります。

能力検査(言語分野・非言語分野)

働く上で必要となる基礎的な能力を測る検査。「言語分野」と「非言語分野」の2種類の問題から、「問われていることが何かを正しく理解し、どういったプロセスで考えれば答えが出そうかを合理的に考え、効果的・効率的に処理していく能力」を測ります。

SPIは出題された問題を正しく理解し、処理する力を測るテストなので、付け焼き刃で対策をしても、得点結果はさほど変わらないことが実証されています。

なお、検査の結果は、得点が高ければ高いほど良いというものではなく、その企業が求める能力水準を満たしているかどうかという観点で見られています(求める能力水準は、企業によって異なります)。

性格検査

日常の行動や考え方などについての多角的な質問を通じて、その人がどんな人なのか、どのような仕事や組織に向いていそうかなど、人となりを把握します。

性格検査について、準備の必要は特にありません。ただし、回答する際は正直に答えるように心がけることが大切です。

SPIの問題について詳しく知りたい人はこちら↓

SPIとは?能力検査(言語・非言語・英語)・性格検査のSPI問題例を紹介

一般常識の筆記試験を受ける就活生のイメージ

一般常識問題に強くなるためのオススメの勉強法

一般常識のように出題内容が多岐にわたる場合、どのような準備をしておくとよいのでしょう。また、どう情報収集すればいいのでしょうか。

先輩たちは一般常識の出題に備えてどのような準備をしたのかアンケートしたところ、特に多かった回答が「新聞を読み、日ごろからニュースに触れておく」ことでした。
また、公務員試験用の一般常識や秘書検定など「資格試験の問題集や対策本を利用した」人も。具体的な準備方法について、以下で紹介します。

新聞を読む・ニュースに触れる

  • 時事が弱いと感じていたので新聞やニュースを少しでも目に入れるようにしていた
  • 新聞を取っていたので毎朝読み、テレビで政治関連のニュースをよく見るようにした
  • 常に新聞、ネットの時事記事を見るようにした

過去問題を解く

  • 対策アプリをインストールして事前に予習した
  • 問題集の反復
  • 基本問題だけ解けるようにした
  • 調べて頻出の問題を解いた

学校のサポートを活用する

  • 予備校に通った
  • SPIや一般常識の勉強を授業で行った。計算問題や漢字、四字熟語など
  • 大学の専門のセミナーを受けた

「何からやればいいかわからない…」と悩んでしまう人もいるかもしれませんが、日ごろから身の回りのことに興味や疑問を持ち、わからないことを調べたり、人と話して考えを深めたりすることを心がけ、知識の引き出しを増やしてはいかがでしょうか。

一般常識問題は筆記試験で出題されることが多い

一般常識は、書類選考・筆記試験・面接で出題されることがあります。それぞれ選考のどのタイミングでどれくらいの企業が実施しているのでしょう。

■一般常識の問題を新卒の採用選考のいつの段階で出題しましたか?(n=148、複数回答)

「一般常識の問題を新卒の採用選考のいつの段階で出題しましたか?」アンケート結果のグラフ

最も多かったのは、筆記試験での実施(66.2%)で、次いで、面接(41.2%)で質問しているというものでした。

筆記試験や面接の前に、記事を参考に新聞やニュースで一般常識に触れるなど意識してみてください。

筆記試験では、一般常識以外にもさまざまな問題が出題されます。リクナビのオリジナル問題「言語・非言語Webテスト」にもチャレンジしてみませんか?

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【調査概要】
人事担当者向け
調査期間:2022年11月25日~11月28日
調査サンプル:「一般常識」を出題したことがある企業で、過去1年以内に新卒採用の選考に携わったことがある人事担当者148人
調査協力:株式会社クロス・マーケティング

内定者向け
調査期間:2022年9月13日~9月16日
調査サンプル:就活の筆記試験で一般常識の出題に備えて準備をしたと回答した130人
調査協力:株式会社クロス・マーケティング

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記事作成日:2019年7月31日 記事更新日:2023年9月8日
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