面接で短所を聞かれた時の回答例|短所一覧・言い換えや例文も解説

インターンシップや就活の面接で、聞かれることのある「あなたの短所とは?」という質問があります。

しかし、短所をそのまま伝えていいのか、マイナス評価につながるのではないかと考え、どう答えればいいか悩む学生に向けて短所の考え方から探し方、伝え方まで解説します。

面接で使える短所一覧と言い換え例

面接で短所を伝える際は、単なる欠点の説明にならないように意識することが重要です。短所は、表現や捉え方を変えるだけで面接担当者に与える印象は大きく変わります。

以下で、短所ごとに言い換え表現を紹介します。自分の短所を考えたり、面接での伝え方を考えたりする際の参考にしてみてください。

【短所の言い換え表現一覧】

短所言い換え
理屈っぽい論理的である
冷たい、クール客観的である
敏感、ストレスに弱い感受性が豊か
口だけで中身が伴わない表現力が豊か
ゴリ押し、圧が強い交渉力がある
孤独が苦手社交的である
自分勝手、自由すぎる自律的である
自分を責めてしまう責任感がある
暑苦しい活動量が豊富
仲間に入ろうとしない独立心がある
能天気前向きである
既知のことへの無関心創造力がある
飽きっぽい、すぐ別のことをする好奇心がある
欲求不満、喜べない達成意欲がある
意味がわからないと動けない向上心がある
向こう見ず、慎重でない冒険心がある
言うことを聞かない変革力がある
きちんとしない、だらしない曖昧耐性がある、状況の変化に柔軟である
同調する、流される和を重視する
受動的、自分を出さない役割意識がある
個を大事にしない貢献心がある
強引、ワンマン統率力がある
無思慮、慎重でない適応力がある
鈍感、テンションが低い落ち着いている
融通がきかない真面目である
方針転換が苦手継続力がある
正直すぎる、“嘘も方便”を知らない正直である
従属的、だまされやすい素直である
遅い、曖昧さを許せない几帳面である
頑固、考えを曲げない信念が強い

※株式会社人材研究所「面接評価で迷わないための人物・能力ワード30選」を元に加工・作成

短所の上手な伝え方

面接で短所を効果的に伝えるには、ネガティブな面を伝えるだけでなく、短所を客観的に把握できていると相手が納得できる構成で話すことが必要です。

また、「再現性」と「ビフォーアフター」を伝えられると良いでしょう。短所を克服する方法を学生が語る際には、「〇〇するように意識しています」「〇〇するように注意しています」など、精神論で終わってしまうケースがあります。

これまで短所に対して実施してきた対策に再現性があることで、社会に出てさまざまな壁にぶつかっても、同じような方法で乗り越えていけると考えてもらえます。

さらに、短所を克服している場合でも、その過程にある場合でも、ビフォーアフターをしっかり伝えるのが、成長の伸びしろを示すための大事なポイントとなるでしょう。

ここでは、面接担当者に好印象を与える短所の伝え方について、具体的な方法を解説します。

結論から伝える

短所を伝える際は、冒頭で「私の短所は〇〇です」と端的に結論を述べましょう。

質問に対する回答が不明瞭になると、面接担当者は何を伝えたいのか理解できず、コミュニケーション能力に疑問を持たれる可能性があるためです。また、短所の説明が長引くほど、ネガティブな印象が強くなるという可能性もあります。

まずは明確に短所を述べ、その後で具体的なエピソードや改善策を説明する流れを意識しましょう。

具体的なエピソードを交える

結論を伝えた後は、なぜ短所だと考えるのか、根拠となる過去の経験を具体的に話しましょう。失敗談や反省点を含むエピソードを語ることで、自己分析ができている人物だと示せるためです。

さらに重要なのは、その短所に対してどのような改善行動を取ったかを具体的に伝えることです。改善した結果、どのような変化や成果があったかを数字やエピソードで示すと、説得力が高まります。

ただし、言い訳や状況説明を長々と続けることは、相手に伝わりにくくなるため避けましょう。

入社後の活躍を想像できる内容にする

エピソードの内容を基に、その反省や改善策を活かして企業でどのような活躍ができるかを最後に伝えます。

短所を克服しようとする姿勢や補うための工夫は、仕事へのスタンスとして評価されるポイントです。たとえば「慎重すぎる」という短所を克服した経験から、リスク管理と迅速な意思決定のバランスを取れるようになったと伝えられます。

短所の克服プロセスが入社後の業務にどう活きるかを具体的に語ることで、面接担当者は実際に働く姿をイメージしやすくなり、評価につながります。

面接で短所を伝える例文

ここで、回答例文を2つ紹介します。

回答例文を参考に、自分の短所を伝える際のヒントにしてみましょう。

短所の例文①

短所:自分勝手

食品メーカー(研究職)志望

私の短所は、人の意見を聞き入れられない自分勝手な点です。

父から、「自分で決めたことを最後までやり抜きなさい」と言われて育ちました。そのため、自分の信念として、一度決めたことは覆さないように生きてきました。部活動で部長を任された時も、自分で方針を決め、それをやり抜こうとしましたが、ある日、信頼できる仲間から「リーダーとして傲慢(ごうまん)だ」「ほかの人の意見も聞いてほしい」「変えた方がいいこともある」という指摘を受けました。自分の考えだけが正解ではないと痛感し、以降、リーダーとしての意思決定について、常に部員たちからフィードバックをもらうようにしました。多くの人の視点や考えを取り入れた結果、みんなが納得できる結論を導けるようになりました。

御社の研究開発においても、専門性の異なる多くのメンバーと協力してプロジェクトを進める場面があります。周囲の知見を積極的に統合することで、多角的な視点を持った製品開発に貢献したいです。

短所の例文②

短所:流されやすい

IT業界志望

私の短所は、流されやすく、自分よりも、相手の意見を尊重してしまう点です。

私はサークル活動で調整役に回ることが多く、メンバーからさまざまな意見を聞いて取りまとめることで、貢献しようと努めてきました。しかし、リーダー的な立場になった時、自分で方針を示さなくてはならないのに、周囲の意見を尊重しようと思うあまり、考えがブレてしまうことがありました。この弱点を克服するために、尊敬できる友人に協力を仰ぎ、自分で決めた方針を何度もプレゼンし、アドバイスをもらうようにしています。自分では見えていない視点を把握し、ブラッシュアップしていくこの過程のおかげで、「自信を持ってメンバーに伝えられる内容とするためには、とことん考え抜くことが大事だ」と気づきました。

変化の激しいIT業界では、顧客の要望を汲み取りつつも、プロとして最適な方向性を提示する力が求められます。多種多様なニーズを整理した上で、確固たる根拠に基づいたシステム提案を行い、プロジェクトを完遂させたいと考えます。

企業が面接で短所を聞く理由

面接で短所を質問する理由を理解しておくことで、相手の求める回答ができるようになります。ここでは、企業が面接で短所を聞く理由について解説します。

客観視ができているか確認するため

企業は短所に関する質問を通じて、自分の良い点だけでなく悪い点も冷静に把握できる「メタ認知能力」があるかどうか確認しています。

メタ認知能力とは、自分の思考や行動を客観的に認識し、調節する力のことです。メタ認知能力が高い人は、業務上の課題に直面した際も、自分の弱みを理解して周囲と協力しながら解決できると評価されるでしょう。

また、自分の性格を言語化して他者に説明できる力があるかどうかも、能力として評価されます。

短所に対する向き合い方を見るため

企業が注目しているのは、短所そのものよりも、課題に対してどう向き合っているかという姿勢です。

困難や苦手なことに直面した際、どのように対処し乗り越えようとするかという、仕事へのスタンスを確認する意図があるためです。

たとえば、短所を認識した上で具体的な改善行動を取っている人は、主体的に成長できる人・課題解決能力がある人と評価されます。

弱みを認識しながら、乗り越えようとする前向きな姿勢が、企業が求める資質といえるでしょう。

企業方針や業務との親和性があるか把握するため

短所が企業の社風や職種の業務特性とミスマッチを起こさないかを確認するという、リスク回避の意図もあります。

たとえば、スピード感が最優先される職種において「じっくり考えすぎて行動が遅い」という短所は懸念材料になり得ます。一方で、慎重さが求められる経理の仕事で「大雑把」という短所があれば、適性が低いと判断されるかもしれません。

面接で伝える短所の探し方

短所を考えようとしても、面接に適した回答が思いつかず、悩んでしまう方は少なくありません。

ここでは、面接で伝える短所の探し方について3つの観点で解説します。

1. 短所の事例の中から選ぶ

ゼロから考えるのが難しい場合、本記事の短所の言い換え表現一覧を見て、自分に当てはまる短所を考えてみましょう。一覧の中から自分に当てはまるものを選び、具体的なエピソードで肉付けしましょう。

もし一覧の中にぴったり合うものが見つからない場合は、自分の長所をあえて短所として言い換える方法もあります。たとえば「行動力がある」という長所は、場合によっては「考える前に動いてしまう」という短所としても表現できます。

2. 過去の失敗経験を基に分析する

過去の失敗経験に共通する要因を探ることで、自分の性格の傾向が見えてきます。とくに、以下の観点での経験を具体的に思い出してみてください。

  • 失敗したこと
  • 怒られたこと
  • 後悔したこと

たとえば、締め切りギリギリになることが多いなら「計画性の不足」、人間関係での悩みが多いなら「コミュニケーション不足」などが考えられます。

具体的な経験は、面接で短所を伝えるときのエピソードにもなります。

3. 周りの知り合いに客観的な意見をもらう

家族や友人など親しい人に短所を聞いてみるのも効果的です。自分では無自覚だった癖や特徴に気づけるだけでなく、第三者視点での具体的なエピソードも同時に得られます。

たとえば、「周りに気を使いすぎている」など、自分では当たり前だと思っていた行動が短所として指摘されることがあります。複数の人から同じような指摘を受けた場合は、自分の特徴的な短所である可能性が高いでしょう。

また、周りの人から意見を聞く際は、具体的なエピソードも一緒に聞いておくと良いでしょう。

面接で短所を伝える際の注意点

短所は誤った伝え方をすると、自己分析ができていないなどネガティブな印象につながる恐れがあります。ここでは、面接で短所を伝える際に避けたいポイントと、好印象を与えるための心構えを解説します。

「短所がない」と伝えるのは避ける

「短所がない」と回答するのは、「自己分析ができていない」または「自分を良く見せようと嘘をついている」と見られる可能性があるため、避けたほうが良いでしょう。

ビジネスの現場では、自分の能力や性格を客観的に把握する自己認知は重要です。自分の弱みを正しく理解していれば、ミスが起きそうな場面で事前に回避策を考えたり、周囲と協力したりできるためです。

短所を隠そうとするのではなく、しっかりと向き合っている姿勢を示しましょう。また、短所を伝えた上で、それをどのように改善しようとしているかまで話すと効果的です。

たとえば、心配性という短所がある場合は隠さずに伝えた上で、「準備を徹底している」と改善方法まで伝えるようにしましょう。

仕事に関係ない話はしない

「偏食がある」など、業務遂行能力にまったく関係のないプライベートな短所は避けましょう。

面接担当者は、一緒に働ける人物かどうかを見ているため、あくまでも社会人としての資質や仕事にかかわる話題に絞りましょう。

また、「約束を守れない」「挨拶ができない」といった、社会人として致命的な欠点を挙げることも避けるのが賢明です。これらは面接で正直に話すよりも、入社までに改善し、あえて話題に出さなくても良い状態にする努力が必要です。

短所だからといって、ネガティブにならない

自分の短所を説明するからといって、過度にネガティブになる必要はありません。反省しながら話そうとするあまり、声が小さくなったり、表情が暗くなったりすると、面接担当者にマイナスの印象を与えてしまう可能性があります。ほかの質問と同様、あくまでも企業に自分の特徴を正確に伝えることが目的だと考えましょう。

問題点よりも改善プロセスと成長に重点を置いて、明るく前向きなトーンで話すことが大切です。過度にネガティブなトーンにならないように注意しましょう。

また、「責任感が強すぎる」といった、あからさまに長所に見える表現を短所として主張するのも、質問から逃げている印象を与えてしまいます。

あくまで自分の課題として認識している点を挙げ、向き合っている姿勢を見せることが、誠実なアピールにつながります。

曽和利光さんプロフィール写真

監修

曽和利光さん

株式会社人材研究所・代表取締役社長。1995年、京都大学教育学部教育心理学科卒業後、リクルートで人事コンサルタント、採用グループのゼネラルマネージャーなどを経験。その後、ライフネット生命、オープンハウスで人事部門責任者を務める。2011年に人事・採用コンサルティングや教育研修などを手掛ける人材研究所を設立。『「ネットワーク採用」とは何か』(労務行政)、『人事と採用のセオリー 成長企業に共通する組織運営の原理と原則』(ソシム)など著書多数。最新刊に『コミュ障のための面接戦略』(星海社新書)がある。

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