インターンシップに参加する意味・目的とは?必要性はある?【先輩たちにアンケート】

先輩や同級生がインターンシップに参加したと聞いたり、学校で参加を勧められたりしたものの、「参加する目的ってなんだろう?」「インターンシップって必要性があるの?」と疑問を感じている人もいるのではないでしょうか。
そこで、実際にインターンシップに参加した先輩たちに、どんな目的で参加したのか、実際に参加してみて意味があると感じたのかどうかアンケートした結果を紹介します。

インターンシップの目的とは?

インターンシップとは、就業体験を通じて、仕事や企業、業界、社会への理解を深めることができる制度のこと。数日間のものから1カ月以上にわたる長期のものまで実施期間はさまざまですが、社会に出る前にビジネスの現場を体感できる機会になります。就職みらい研究所の調査によると、2024年卒では74.2%の学生が「インターンシップ・1day仕事体験に参加したことがある」と回答しました。(『就職白書2024』より)

では、先輩たちはどんな目的でインターンシップに参加したのでしょうか。2024年卒の学生に実施したアンケートの結果を紹介します。

■インターンシップ等(※)にはどんな目的で参加しましたか?(n=300、複数回答)
※「インターンシップ等」とは、インターンシップ等のキャリア形成支援プログラム(1day仕事体験含む)のことを指します。

「インターンシップ等にはどんな目的で参加しましたか?」に関するアンケートの回答グラフ

最も回答が多かったのは、「業界・企業・職種理解を深めるため」で79.3%。次いで「自己分析を深めるため」(48.3%) 、「就活の予行練習のため」(44.7%)、という結果になりました。具体的にコメントしてもらった参加目的をそれぞれ紹介します。

業界・企業・職種理解を深めるため

  • 自分のやりたいことと、その企業でできる仕事や事業内容が一致しているかを確かめるため 
  • さまざまな業界や業種、職種への理解を深めて視野を広げることで、少しでも自分に合った企業や仕事を見つけたいと思っていた 
  • 業界についてよく知ることができるインターンシップに参加し、業界全体の仕組みや風土について知りたかった 

自己分析を深めるため

  • 自分にはどんな業界が合うのか、自分の興味のある分野を探したかったから 
  • 自分がどの職種、業種に向いているか知るため 
  • 実際にインターンシップをすることで職業理解や自己分析をして理解を深めるため 

就活の予行練習のため

  • 就活生と対面で会い刺激を受けるためと、グループディスカッション等の、選考で行われる面接形式の経験を積むため 
  • 面接や就活がどういうものなのか知るため 
  • 業界、企業研究や自己分析、社会人とのコミュニケーションに慣れること。一番の目的は就活本番の練習のために参加した 

なお、「社会人とのコミュニケーションに慣れるため」(36.3%)、「ビジネスに必要なスキルを知るため」(30.7%)、「人脈を広げるため」(15.0%)と回答した先輩たちの中には、「参加した企業に興味があり、どんな人が働いているのかを確認したかった」「就職してから退職するまでのビジョンを描くため」「新卒の採用担当者の意見が聞けるから」といった声もありました。

インターンシップに参加して得られたことは?

就活を終えた今、先輩たちは振り返ってみてインターンシップ等に参加することをどう思っているのでしょうか。インターンシップ等に参加した先輩たちに、参加して得られたことがあったかどうかを聞いてみました。

■インターンシップ等に参加して学んだことや得られたことは?(n=300、複数回答)

「インターンシップ等に参加して学んだことや得られたことは?」に関するアンケートの回答グラフ

アンケートの結果、9割以上が学んだことや得られたことについて回答し、多くの先輩が「成果があった」と感じているようです。

インターンシップ等で学んだことや得られたことについて具体的に聞いたところ、以下のような点が挙げられました。

  • 業界理解が深まり、志望度が高まった 
  • 自分にはどんな業界や仕事が合うのか、実践を通して知ることができた 
  • 自分の過去を振り返って、新たな強みや考え方について知ることができた 
  • さまざまな業界についての理解をさらに深めることができた。また、社会人としての基本的なマナーやコミュニケーションなどを、もっと磨いていかなければとあらためて実感した 
  • 企業について知ることはもちろん、どのような姿勢で働いていったらいいかなど、社会人としての心構えも学べた 
  • 同世代の就活生が、今後のキャリア形成についてどのような観点で、どのように考えているのかを知ることができた 
  • 人事に伝わるエピソードの作り方を学べた 
  • 自分がやりたいことが明確になり、社会に出て働く覚悟を持つことができた 
  • ほかの参加者と交流することで、どのように就活を進めていけばよいかという情報を得ることができた 
  • 新たな人脈や、魅力的な人との出会いがあった 
  • 学校で習っている知識は、直接的にはほぼ役に立たないことや、就職後も勉強し続けるのが大切なことを知った
  • 緊張しても落ち着いて、自分の言いたいことが言えるようになった
  • 社会人の方と直接かかわる機会を通じて、言葉遣いやマナーなどを学んだ

インターンシップに参加中の学生のイメージ

インターンシップに参加した先輩たちにインタビュー

続いて、インターンシップ等に参加した先輩3人にインタビュー。どんな目的を持ってインターンシップ等に参加したのか、実際に参加してどう感じたかを聞きました。

いろいろな業界を体験できるチャンスは就活生だからこその特権。積極的に生かして10社ほど参加

短期のもの長期のものを含めると全部で10社ほどのプログラムに参加しました。さまざまな業界を見られるチャンスは、就活生の特権。そんな機会は社会人になったらもうないと思ったことと、そこで知り合いを増やしたいと思って、短期のプログラムも積極的に受けました。
長期のプログラムでは、自分が思い描いている世界とどれくらい違っているのか、自分の知識が実践で通用するのかを試してみたい気持ちもありました。実際に参加してみて、自分ができないことや苦手なことが浮き彫りになりましたし、私は短期的な目標がある方がその気になって仕事をしやすいタイプだということもわかりました。
そして「自分がその会社で成し遂げたいことがあるのか」、それとも「会社のブランドに憧れているだけなのか」に気づくことができました。
社会人として働き始めてから「何か違う」と感じることを最小限するためにもインターンシップは参加する意義があったと思っています。

まったく異なる業界3社に参加。自分の関心を見つめ直すきっかけに

メーカー、デベロッパー、ITベンチャーというまったく異なる業界3社のインターンシップに参加しました。
いずれも、ワークショップやグループワークを行ったのちに、新規事業の企画や新規の提案内容を立案してプレゼンテーションするというプログラム内容でした。それ以外に、事前に事業内容についての説明があったり、プレゼンテーション後に仕事内容の体験があったりして、勉強になりました。
行く前に期待していたのは、会社が大切にしている理念や、組織の空気などを知ることでした。実際に行ってみて、参加した企業の理念が、働いている人たちにどれだけ浸透しているのかを身をもって実感できましたし、面接ではそれを基に志望動機を語ることができました。
また、インターンシップに参加したことで、自分がその会社の事業の何に関心があるのかをあらためて見つめ直すきっかけになり、その後の本選考に向けた自信にもつながりました。
早い段階からインターンシップを通じて企業理解を深めることは、納得のいく決断をするためにとても有効だと思います。

長期の海外インターンシップも経験。自分がどう働きたいのか考えるきっかけに

短期のインターンシップは2社を経験しました。興味を持っている業界が、本当に将来働きたい業界なのかを見極めたいと思って参加し、実際に確認することができたので、参加した意味があったと思っています。
ただ、自分にとって大きな学びがあったのは、長期海外インターンシップに参加したことです。自分が志望している仕事に近い分野で、仕事内容は、インターンシップ先が主催するイベントの運営と協賛集めでした。
与えられた仕事だけでなく、自分なりに考えて仕事を生み出していく積極性があるかないかで、成長が変わっていくことを学びました。そして、実際に働く方々の話を聞くことで、将来やりたいことのためにどういうキャリアを踏めばよいのか、具体的に考えるようになりました。
長期インターンシップを通して、社会で働くということを学び、また自分がどう働きたいのかについて深く考えるきっかけになりました。

【調査概要】
調査期間:2023年12月25日~2024年1月4日
調査対象:2024年3月に卒業予定の大学生、大学院生、短大生、専門学校生300人
調査協力:株式会社クロス・マーケティング

 

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記事作成日:2019年3月28日 記事更新日:2024年6月25日
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