エントリーシートに書く趣味・特技、資格の例、書き方のポイント【プロが解説】

エントリーシートや履歴書の「趣味・特技」「資格」の欄。「特技と言えるほど書けることがない」「こんな趣味や資格も書いていいの?」と頭を悩ませる就活生もいるのではないでしょうか。“採用のプロ”曽和利光さんに、「趣味・特技」「資格」を書くときのポイントをそれぞれ教えてもらいました。 

エントリーシートに「趣味・特技」を書くときのポイント

「趣味・特技」欄には何を書く?

エントリーシートの「趣味・特技」欄に書くのは、「自分自身が打ち込み、熱中してきたもの」であれば、基本的には何を書いても問題はないでしょう。

仕事をしていく上で役に立ちそうなスキルや強みは、「自己PR」や「長所」の欄にも書けるでしょう。しかし、「仕事にはつながらなさそうだけど、この分野にはすごく詳しい」と思うものもあれば、ぜひ「趣味・特技」の欄に書きましょう

「趣味」と「特技」の違いは?

エントリーシートの欄には「趣味・特技」と一緒に書かれているケースもありますが、趣味と特技は、以下のように区別して考えておくとよいでしょう。

・趣味…好きなことや興味を持って続けていること
例)読書、映画鑑賞

・特技…何の役に立つかわからないけれど、熱中してきた程度のはなはだしいもの
例)
・江戸時代の伝統芸能に興味があり、年に50冊以上の文献を読んでいます。
・中学生の時から映画が大好きで、監督の名前と手掛けた作品名はほとんど答えることができます。

「読書」や「映画鑑賞」といった趣味でも、ほかの人から見れば感心するような知識であれば、それは特技と言えます。

企業は「趣味・特技」から何を判断している?

「趣味・特技」欄には何を書いても問題ありませんが、エントリーシートに書くのであれば、詳しく語れるようなものを書いておくとよいでしょう。というのは、企業は書かれた「趣味・特技」が何かよりも、どれくらいの知識や経験を「程度のはなはだしいもの」と考えているか、すなわち「当たり前水準」の判断材料として見ているからです。

「当たり前水準」は、就活においてよく用いられる採用基準です。ひと言で「努力した」と言っても、どの程度の努力かは人によって違いがあります。

例えば、仕事で「〇〇について調べておいてください」と依頼されたとき、1~2時間調べて「調べられることは調べ尽くした」と考える人と、2倍の時間をかけても「まだまだ足りない。もっと得られる情報はあるはずだ」と考える人がいたら、後者の方が「伸びしろがある」と評価されるでしょう。 企業は、早々に「もうできることはない」とあきらめる人よりも、「もっとできる!」とモチベーションを維持できる人の方を採用したいと考えます。

これを、趣味・特技欄で考えてみましょう。「趣味は読書です」とエントリーシートに書いてあっても、実態が「月に2冊読むかどうか」という程度であれば、企業には「この学生は当たり前水準が低そうだ」という印象を与えてしまいます。

せっかく書いた「趣味・特技」がマイナス評価につながってしまってはもったいない。エントリーシートに書いてよいか判断に迷ったら、家族や友人に趣味・特技について話をして、周りの反応を見てみるのもよいでしょう。

「趣味・特技」として書かない方がよいことはある?

「趣味・特技」の欄に突飛な内容を書いたとしても、独自な観点を持っていてよいと思う企業は増えていると思います。求める人材像にもよりますが、何か特定の分野に執着する「オタク性」をポジティブに捉える企業も多くなっているからです。

これまでの多くの日本企業では、部署異動などでさまざまな業務を経験し、広範な知識を身につけていけるゼネラリスト志向の人の採用ニーズが高い傾向がありました。しかし、個々の業務の高度化・複雑化に伴って仕事の分業化が進み、特定の分野を専門にしたいというスペシャリスト志向の人を評価し、採用したいという企業も増えてきています。

特定の領域を担当することになったときに、「面白い!」と思って深く追究し、熱中することができる「オタク性」は、仕事をする上での強みにつながるケースもあるのです。

「何も書かない」は避けよう

どうしても「趣味・特技」が思いつかない場合も、記入欄がある以上は、何かしら書くことをオススメします

何を書いたらいいのかわからないけれど、何とか書いてみようとする人か、わからないからそのままにしてしまう人なのか。「趣味・特技」であっても、記入欄のある設問について、空欄や「特になし」で終わらせてしまうと、「この人は入社して仕事で壁にぶつかったときも思考停止してしまう人ではないか…」という印象を企業に与えてしまう可能性があります。

程度のはなはだしいもの、と言われると、ますます「何も書けることがない」と思う就活生もいるかもしれません。広く浅く、いろんなことに関心を持っている人は、“謙遜”を交えながら書いてみるのも一つの手ではないでしょうか。

例)
特技と呼べるかはわかりませんが、好きなことはテレビドラマを見て印象的なセリフ、ユニークな言い回しを見つけることです。セリフから、その時々の社会の動きがわかることが多く、面白い表現を毎クール、ノートに書き留めています。

 

そのほか、エントリーシートの書き方について詳しく知りたい人はこちら↓
プロが教えるエントリーシート書き方のコツ

エントリーシートに「趣味・特技」「資格」を書こうとしている就活生

エントリーシートに「資格」を書くときのポイント

次に、エントリーシートに資格を書くときの注意点を解説します。

専門分野の資格を書くときには、要注意

学生時代に取得した資格は、基本的にすべて記して問題ないでしょう。ただ、自分の所属する学部や専攻と関連の深い資格に関して、取得の難易度が高くないものを書いてしまうとマイナスに取られてしまう可能性も意識しておきましょう

例えば、英米文学科の学生さんが英検3級、経営学部でファイナンス専攻の学生が簿記3級と記した場合。企業によっては、「専門分野なのだからもっと上のレベルに挑戦すべきなのでは…」と捉えられることも。

一方、理工学部の学生さんが履修科目とは関係ない簿記3級と記入した場合。こちらは新しい分野にも挑戦する意欲を感じさせます。自分の専門分野と資格の難易度を照らし合わせて、何を記すべきか判断するとよいでしょう。

また、学業や仕事とは関係ない資格でも、興味・関心の幅広さをアピールできるので、持っているものは書いて損はありません。

例)
●年●月 世界遺産検定3級 取得
●年●月 C言語プログラミング能力認定試験3級 取得

資格取得より選考準備に力を入れよう

就活生の中には「就活準備で何か資格を取った方がよい?」「エントリーシートに書く資格がないから、何か資格を取らないと!」と考える人もいるようです。

しかし、「資格」はあくまでも、自分を表現する一つの要素。たくさんの資格を持っていることも、採用に直接影響するとは限りません。

特定の資格が採用選考の応募条件になっている場合は例外ですが、「エントリーシートに書ける資格がないから」「就活のために」という動機で資格の勉強を始めるのであれば、適性検査のための準備やエントリーシートに書く内容をブラッシュアップして注力した方がよいと思います。

 

エントリーシートの「学歴・職歴」欄の書き方について知りたい人はこちら↓
エントリーシート・履歴書の「学歴・職歴」の書き方

 

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曽和利光さんプロフィール写真

【監修】曽和利光さん
株式会社人材研究所・代表取締役社長。1995年、京都大学教育学部教育心理学科卒業後、リクルートで人事コンサルタント、採用グループのゼネラルマネージャーなどを経験。その後、ライフネット生命、オープンハウスで人事部門責任者を務める。2011年に人事・採用コンサルティングや教育研修などを手掛ける人材研究所を設立。『「ネットワーク採用」とは何か』(労務行政)、『悪人の作った会社はなぜ伸びるのか?人事のプロによる逆説のマネジメント』(星海社新書)など著書多数。最新刊『人事と採用のセオリー』(ソシム)も好評。

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記事作成日:2019年1月31日

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