就活に役立つ質問メールの送り方<注意ポイントと質問例文を紹介>

企業に何らかの聞きたいことがあった際、「こんなことで質問メールを送ってもいいのだろうか」「どう書けば失礼に当たらないだろうか」と悩んでしまう学生もいるでしょう。そこで、就職・転職支援スクール、我究館にてコーチを務める八木橋育子さんに、企業への質問メールの作成方法や注意したい点について聞きました。

就活の質問メール作成に役立つ8つのステップ

まずは、企業に質問メールを送る際に、心構えしておきたいことと、質問メール作成における8つのステップを紹介します。

メールで質問する際には、相手への配慮が大事

会社説明会やエントリー、選考過程などにおいて、何らかの疑問や不明点があった場合、企業にメールで質問すること自体に問題はないといえるでしょう。とはいえ、相手は社会人なので、親しい友人に送るメールとは違うことをまず意識しましょう。社会人にとって、メールはビジネスに使うツールであり、相手に失礼のないように礼節を守る配慮をしているものです。「相手は企業であり、自分は学生だから」とへりくだるのではなく、時間を割いて質問に対応してもらうことも理解した上、相手に配慮した内容とすることが大事だと考えましょう。

8つのステップで質問メールを作成しよう

まずは、質問メール作成の基本となる8つのステップを紹介していきます。

ステップ1:件名を簡潔に書く

「<ご質問>説明会参加時の服装について(○○大学 りくなび太郎)」など、相手が用件をひと目で把握できるように簡潔に書きましょう。また、末尾に自分の学校名と名前を入れ、誰からのメールかわかるようにしましょう。

ステップ2:本文の冒頭に宛名を入れる

本文の文頭には、必ず相手の会社名、所属部署、名前などの宛名を入れましょう。用件のみを伝えるLINEなどのSNSとは違い、ビジネスで使用するメールの場合、宛名がないことに少なからず抵抗感を持つ社会人もいるものです。また、同報送信で複数名に送るケースもあるので、相手が「自分に送られてきたものなのか」をひと目で把握できるよう、宛名を入れることが大事です。問い合わせ先の担当者名が不明の場合は、「新卒採用ご担当者様」など、新卒採用の担当者宛てであることを明記しましょう。

ステップ3:あいさつ文を入れてから名乗る

初めてメールを送る場合は「初めまして。突然のメールにて失礼いたします」、何度かやりとりをしている相手の場合は、「お世話になっております」というあいさつ文を入れるといいでしょう。

ステップ4:自分が誰なのかを名乗る

学校、学部、学科名と自分の氏名を名乗りましょう。面識のない相手の場合は、「私、現在就職活動をしております○○大学□□学部○○学科のりくなび太郎と申します」など、就活を進めている学生であることも伝えると、よりわかりやすくなるでしょう。

ステップ5:質問内容は簡潔にまとめる

質問したいことは簡潔にまとめ、相手が把握しやすいような内容としましょう。自分の事情を長く説明することは避け、何について知りたいのかを伝えましょう。

ステップ6:締めのあいさつ文を入れる

質問対応に時間を割いてもらうことに配慮し、「お忙しいところ恐れ入りますが、ご教示いただけますと幸いです。何卒よろしくお願い申し上げます」などの締めのあいさつ文を入れるといいでしょう。

ステップ7:連絡先を明記した署名を入れる

メールの文末には、自分の名前、学校・学部・学科名、学年、電話番号、メールアドレスを記載した署名を入れましょう。本文との区切りをわかりやすくするために、「-」などの記号を使い、シンプルな線を入れて署名のテンプレートを作成することがオススメです。

ステップ8:宛先の間違いや誤字・脱字のチェックをする

質問メールを送信する前に、一度内容をチェックし、宛先の間違いや誤字・脱字がないか確認しましょう。

パソコンでメールを作成している男子学生

質問メールで押さえておきたい注意ポイント

それでは、企業に送る質問メールの注意ポイントと、避けた方がいい質問内容のポイントについて紹介していきましょう。

質問メールを書く際の注意ポイント

質問メールを書くときに、押さえておきたい注意ポイントを把握しましょう。

簡潔でわかりやすい内容を心がける

社会人は、毎日たくさんのメールをやりとりしているケースも少なくはありません。不要な長文を書き連ねれば、読み手に負担をかけることになるため、簡潔に質問内容をまとめることを意識しましょう。一文を短くすると、より読みやすくなります。また、再質問などの余計なやりとりが発生しないよう、具体的な質問をするといいでしょう。「どのようにすればよろしいでしょうか」という漠然とした質問より、「◯◯について、△△とした方がよろしいでしょうか」など、聞きたいポイントを明確にすると相手も回答しやすくなります。

読みやすさを考え、改行と段落分けをする

改行や段落分けをせず、長く文章が続いているメールは、非常に読みにくく、内容も把握しにくいものです。相手の読みやすさを考えて改行し、あいさつ文や用件などの要素を段落分けすることで、より把握しやすいものとできます。また、社会人はメールをパソコンで確認することが多いので、スマートフォンとは違う表示形式でメールを読むことも念頭に置くといいでしょう。スマートフォンの場合、改行の操作を行っていなくても、表示画面の横幅に合わせて文章が折り返されますが、パソコンの場合は表示画面の横幅が広いため、そのまま横に長く続いて表示されてしまう可能性があります。気づかないままやりとりしてしまう学生もいるので、改行する意識を持つ方がいいでしょう。

敬語の間違いや誤字・脱字に気をつける

敬語の間違いや誤字・脱字があると、「物事に丁寧に対応できない」「ケアレスミスが多く、注意力がない」などのマイナスな印象につながる可能性があるので注意した方がいいでしょう。敬語に苦手意識を持つ学生もいますが、正しい使い方を把握しながら慣れていくことが大事です。まずはよく使われている敬語を把握し、誤字や脱字をチェックする習慣も身につけていきましょう。自分で自信が持てない場合は、保護者や先輩、キャリアセンターの担当者などにチェックしてもらうといいでしょう。

また、いくつかの敬語表現で迷った場合は、より丁寧なものを選ぶ方が無難といえます。例としては、「お願いいたします」より、「お願い申し上げます」の方がより丁寧な表現とされています。とはいえ、日常生活で使われないあまりにも過剰な敬語表現は、逆に違和感を与えてしまう可能性もあるので避けた方がいいでしょう。

絵文字や装飾文字は使わない

社会人にとって、メールはビジネスツールです。親しい間柄や、互いの信頼関係ができているケースを除いては、絵文字や装飾文字は使用せず、用件を把握しやすいシンプルな内容とすることが大事です。感謝や熱意を表現しようと考え、絵文字や「!」などのマークを使う学生もいますが、「面識がない相手に、友人感覚でメールを送っている」「相手との関係性や距離感を意識できない人物」と思われる可能性もあります。相手に違和感を与え、マイナスな印象を持たれないためにも、装飾的な文字の使用は避けた方が無難といえるでしょう。

シンプルなメールアドレスを使う

ビジネスで使われるメールアドレスは、本人の名前などの文字を使うシンプルなものが多いので、奇抜なメールアドレスを使うと悪目立ちしてしまう可能性があります。相手に違和感を与えず、フラットなやりとりをするためにも、自己主張の強いアドレスより、シンプルなものを使用する方がいいでしょう。就活用にフリーメールのアドレスを取得すれば、その後も就活メールを一括管理できるのでオススメです。

常識的な時間帯に送信する

社会人の中には、会社のメールを携帯電話に転送・通知するように設定しているケースが多くあります。相手が就寝している可能性も考え、深夜などの遅い時間から早朝までの時間帯に送信することは避けた方がいいでしょう。

回答をもらったらお礼の返信メールをする

相手から回答のメールをもらったら、お礼の返信メールを送ることを忘れないようにしましょう。時間を割いて対応してくれた相手に対し、感謝の気持ちをきちんと伝えておくことが大事です。人事担当者は、説明会や選考過程で学生の窓口対応をするケースも多いため、直接顔を合わせたり、連絡事項をやりとりしたりする可能性もあります。「聞きたいことがわかったからもういいか」と返信しない学生もいますが、「その後も関係性が続くかもしれない相手」という意識を持つことが大事でしょう。

「避けた方がいい質問内容」のポイント

企業に質問メールを送ることは、基本的に問題はありません。しかし、質問の内容によっては、メールを送信することは避けた方がいいケースもあるので、そのポイントを紹介します。

「調べればわかる情報なのか」を確認しよう

企業ホームページに掲載されている情報や、企業からの案内メールにすでに書かれている情報など、自分で調べればわかるようなことを質問するのは、避けた方がいいでしょう。また、会社説明会の開催情報などは、まだ公開していなかったり、別のページに掲載されていたりする可能性があるので、質問する前に一度調べてみることが大事です。社会人として働く際は、自分で考え、自ら行動する力が求められます。最初に自分で調べることをせず、何もかも上司に聞いていたら、仕事に対する責任感や成長意欲に欠ける人物と見なされてしまう可能性があります。学生のうちから自主的に動く意識を持つことは、本人にとってプラスとなり、相手にもプラスの印象を与えることになるでしょう。まずは自分で調べて確認する意識を持つといいでしょう。

「要求するメール」を送るのは避けよう

説明会の案内や面接の候補日を知らせる企業からのメールに対し、「その日は無理なので、ほかの日にしてもらえませんか」など、要求するメールを送る学生も少なからずいます。しかし、企業にも採用スケジュールがありますし、面接の日程も多くの学生と調整しながら予定を組んでいます。一人の学生の要望に合わせて、説明会の全体スケジュールを組み直すことはできませんし、面接日程の調整も簡単なものではないということをまず理解しましょう。また、組織で働く際には、協調性があることが非常に重要です。何の事情も説明せずに要求だけをするメールを送った場合には、「相手に合わせる気がない人物なのでは?」と思われてしまう可能性があるでしょう。

面接の日程については、複数日程を提示されるケースも多いので、学生が選択できるように配慮してくれた企業に対し、歩み寄る気持ちを持つことが大事です。できる限りスケジュールを合わせる意識を持ち、どうしても都合がつかない場合はその旨をきちんと伝えた上で、日程の再調整をお願いしましょう。また、説明会についても複数日程で開催されるケースが多いので、同様のことがいえます。「海外に留学中で帰国そのものができない」など、物理的に難しいケースであれば、ほかに参加できる方法がないか問い合わせてみてもいいでしょう。

質問メールの例文2パターンを紹介

質問メールの例文を紹介するので、メールを送る際の参考にしてみましょう。

会社説明会の服装についての質問メール

(件名) <ご質問>説明会の服装につきまして(○○大学 りくなび太郎)

(本文)
株式会社○○
人事部
新卒採用ご担当者様

初めまして。
私、現在就職活動を進めております
○○大学□□学部○○学科のりくなび太郎と申します。

◯月◯日開催予定の貴社説明会に参加を希望しており、当日の服装についてお尋ねしたく、ご連絡させていただきました。

参加要件に「服装はビジネスカジュアルにて」と記載がありましたが、直前の用事でスーツを着用する予定がありますため、スーツにてお伺いしてもよろしいでしょうか。
ご多忙の折、お手をわずらわせてしまい恐縮ではございますが、ご返信いただけますと幸いです。

何卒よろしくお願いいたします。

(署名を入れる)

ポイント解説

質問メールであることをわかりやすくするために、件名の頭には<ご質問>を入れるといいでしょう。参加日程を明記することで、相手にとって「どの日程の説明会なのか」が把握しやすくなります。自分の事情を説明の上、「スーツ着用でもよいか」という具体的な質問をしているので相手も答えやすいでしょう。また、面識のない相手の場合、「ご返信お願い申し上げます」より、「ご返信いただけますと幸いです」の方が、より相手に配慮できる人物だと思ってもらいやすいでしょう。

面接日程についての質問メール

(件名)
面接日程のご調整のお願いです(○○大学 りくなび太郎)

(本文)
株式会社◯◯◯
人事部
◯◯△△様

お世話になっております。
○○大学□□学部○○学科のりくなび太郎です。
面接日程のご連絡を頂き、誠にありがとうございます。

大変恐縮なのですが、頂きました面接の日程はどうしても都合がつかず、お伺いすることができません。
こちらの都合で申し訳ございませんが、以下の日程で再度面接日をご調整いただくことはできますでしょうか。

◯月◯日(月) 終日
◯月◯日(火) 14時以降
◯月◯日(木) 10時〜17時(17時に面接終了希望)
◯月◯日(金) 終日

上記、いずれの日程もご調整が難しいようでしたら、あらためて別の候補を挙げさせていただきます。

お手数、ご迷惑をおかけしまして申し訳ございません。
ご検討いただけますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

(署名を入れる)

ポイント解説

すでにやりとりをしているなど、面識のある相手に対しては、「お世話になっております」というあいさつ文を入れるといいでしょう。面接日程の再調整などのお願いをする場合、相手に余計な手間をかけてしまうことを踏まえ、きちんと謝意を示しましょう。また、相手の予定に配慮し、ピンポイントの日程ではなく、複数の候補日を挙げることも大事です。やりとりの手間を増やさないために、可能な時間帯も書き添えるといいでしょう。自分の要求を通そうとする協調性のない人物という印象を与えないためにも、相手の都合を聞きつつ、検討をお願いする文章で締めるといいでしょう。

社会人へのメールの書き方、覚えれば今後のプラスになる!

社会人に質問や返信のメールを送ることについて、「敬語を完璧に使えないとダメだ」「マナーがよくわからない」と考え、苦手意識を持つ学生もいます。しかし、多くの社会人も、最初から完璧に敬語やマナーを理解していたわけではなく、一つひとつ、自分で調べたり、他者からの指摘を受けたりしながら身につけていくケースがほとんどといえるでしょう。「なるべく正しい敬語を使う」「相手に配慮する」という点を意識すれば、少しずつ身につけていくことができるはずです。また、学生の中には、質問例文をそのままコピー&ペーストする人もいますが、自分で理解していなければ、間違った表現を使ってしまう可能性もありますし、応用力も身につかないものです。今後、就活を進める中、企業とメールをやりとりする機会も増えますし、学生のうちから敬語やマナーに慣れておくことは、社会で働く際にも大きなプラスになると考えましょう。

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八木橋育子さんプロフィール画像

【監修】我究館 コーチ 八木橋育子さん

株式会社リクルートにて広告提案営業を経験した後、女性の社会進出に対する問題意識を持ち、女性の再就職・転職に特化した人材会社に転職。女性のみで構成される営業代行チームのマネジメントやキャリアコンサルタントとして、結婚・妊娠・出産などのライフイベントとキャリアの両立に悩む女性2000人以上を支援。自身の結婚を機に、「キャリアデザインを一人でも多くの人にしてほしい」という思いから2011年に我究館コーチに就任。学生、社会人の受講生を担当し、本人のあいまいな夢や、隠れた本音を明確にすることを得意とする。特に、女性の就・転職におけるマーケットに精通している。メイクアップや服装・マナー講座も担当。

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記事作成日:2020年3月11日

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