この記事でわかること
・2年生の今からでも、自己分析や業界研究といったできることから、少しずつ進めていきましょう
・大学3年生の3月以降は、エントリーや会社説明会への参加など、就活が本格化します。それまでに、無理のない範囲で準備を進めておくのがお勧めです
・余裕があれば、2年生から参加できる「オープン・カンパニー」に挑戦してみましょう。企業のホームページだけでは得られない業界・企業情報や、働き方を知るチャンスにできます
29卒の就活スケジュールを解説。政府が推奨するスケジュールに加えて、インターンシップの時期やいつ・何を意識しておきたいか、2年生の今できる準備の始め方を整理しました。これからの見通しを立てる参考にしてください。
目次
29卒の就活はいつから始まる?
近年、多くの学生は、準備を含めると、大学3年生の春から夏にかけて就活を始めています。その理由や、先輩たちへのアンケート結果を基に、就活を始めるタイミングについて考えてみましょう。
大学3年生の春~夏に始めるケースが一般的
大学3年生の夏になると、企業で実際の業務に近い経験ができる「インターンシップ」が開催されます。インターンシップの応募が始まるのは、大学3年生の春です。そのため、これらのタイミングに合わせて自己分析や業界・企業・職種研究を始めるのが、今の就活のスタンダードな流れです。
先輩たちはいつ始めた?
インディードリクルートパートナーズ リサーチセンター『就職白書2026』が就活を終えた先輩たちに聞き取り調査を行ったところ、大学2年生の3月以前や、大学3年生の4~6月に就活を始めた人が多く見られました。また、直近で大学を卒業した26卒の場合、約2割の人が2年生の段階で就活を始めていました。2年生からでも早過ぎることはありません。目安の一つにしましょう。

※「卒業年次前々年」は大学2年生、「卒業年次前年」は大学3年生、「卒業年次」は大学4年生などを指します。
出典:インディードリクルートパートナーズ リサーチセンター『就職白書2026』
【補足】29卒とは
「29卒(2029年卒)」とは、2029年3月卒業予定の大学生や短大生、大学院生、専門学校生のことを指します。具体的には、2026年4月時点で大学2年生の人や、大学院に進学予定の4年生の人などが当てはまります。以降、本記事では大学2年生を主な例として解説します。
「29卒」のように、学校を卒業する年を表した言葉を「卒年」と呼びます。リクナビではこの「卒年」を使って卒業時期を区別しています。そのため、リクナビ上で卒年度を問われた場合、2029年3月卒業予定の学生は「29年卒」を選択しましょう。
「卒年」と似た考え方に「29年度卒」と表現する、「卒業年度」があります。「卒年」は単位が“年”で、「卒業年度」は単位が“年度”であることに注意しましょう。
例えば、「29卒」は「2029年3月」に卒業する人を表しますが、「29年度卒」といった場合、「2030年3月」に卒業する人を表します。29年度(2029年度)は、2029年4月から2030年3月までだからです。
押さえておきたい、2つの就活スケジュール
就活スケジュールを考えるときは、政府が推奨する公的なスケジュールと、実際の企業の動きの両方を押さえることが大切です。初めに、この2つの違いを見ていきましょう。
政府推奨スケジュールでは、大学3年生の3月に会社説明会が始まる
政府推奨スケジュールでは、3年生の3月1日に企業の採用広報、4年生の6月1日に選考、10月1日に内定がそれぞれ始まる予定です。それに合わせて、3年生の3月から会社説明会への参加が始まり、4年生の6月から面接を受け、10月に内定を得る、というのが大まかな就活の流れです。政府推奨スケジュールに変更がない場合、先輩たちと同様のスケジュールで進むことになります。
実際の就活スケジュールは個人差がある
下図は、先輩たちがいつの時点で内定をもらったのか、割合を示したグラフです。政府推奨スケジュールでは、選考開始は6月1日ですが、例えば26卒の先輩たちの約8割が6月1日時点で何らかの内定を得ています。また、さらに早い「採用広報が始まる3月1日時点」で内定を得ている先輩も一定数見られます。
このように、政府推奨スケジュールとは異なり、早期に説明会を始めたり、内定を出したりする企業も少なくありません。政府推奨スケジュールは全体の大きな流れをつかむための「基準」として活用しつつ、早く動く企業もあるということを知っておくと安心です。
余裕があれば、気になる業界ではどの時期にインターンシップや説明会が多く開催されているのか、調べてみるのもお勧めです。
また、下図の調査では、早い時期にリクナビへ登録をしている学生も調査対象となっているため、早期の内定率が高くなっているとみられます。早期に内定を得ることが大切なわけではありません。自分のペースで就活を続けましょう。

出典:インディードリクルートパートナーズ『就職プロセス調査(2026年卒)「2026年3月度(卒業時点)内定状況」』
なお、政府も推奨スケジュールと実態に差がある点は問題視しており、経済団体への働きかけや、政府推奨スケジュールの見直しを進めています。
企業のタイプによっても選考スケジュールは異なる
特に中小企業やベンチャー企業では、通年採用や早期選考を行う企業も少なくありません。
また、外資系企業は日系企業とは異なる独自のスケジュールで動くことが多く、インターンシップや説明会の時期も早い傾向があります。さらに、マスコミ業界は業界全体として独自の日程で採用を行うこともあり、政府推奨スケジュールや実際の就活スケジュールとは異なる動きになる場合があります。余裕があれば、気になる業界のスケジュールを調べておきましょう。
政府推奨スケジュールを基準に、就活の流れを見てみよう
実際の就活は、業界や企業によって動き出す時期に差があります。ただ、全体の流れをつかむ上では、政府推奨スケジュールを一つの目安にするのが良いでしょう。
まずは下記の政府推奨スケジュールを基準に、どの時期にどのような準備を進めておくと良いのかを見ていきましょう。そして、志望する業界や企業が少しずつ見えてきたら、業界や企業ごとに、インターンシップや説明会、エントリーのタイミングを調べていくのがお勧めです。

【2年生3月まで】
2年生3月までは、本格的な就活のための助走の期間。どんな準備が必要か、見ていきましょう。
自己分析
自己分析とは、「自分の特徴を理解するために、これまでの経験や考え方を振り返り、整理すること」です。
例えば、進学や部活、ゼミ、アルバイトなどの大きな選択をする際、「何を重視して決断してきたのか」「どんな瞬間に大きく感情を揺さぶられたのか」など、こうした人生の出来事を振り返ることで、興味・関心や強み・弱みといった自分らしさが見えてきます。
自己分析が不十分だと、企業選びや、面接で自分を伝えるのが難しくなります。だからこそ、就活はまず自己分析が大切になります。
本格的な就活がまだ始まらない2年生の3月までは、まとまった時間を取って、じっくりと自己分析を深める最適なタイミングです。これからの就活の土台をつくると思って、迷ったらここから取り組むことをお勧めします。
業界・企業・職種研究
業界・企業・職種研究は、自分の志向や強みとマッチする進路を見極めるための活動です。自己分析で見えてきた価値観や興味を基に、各業界や企業の特徴、仕事内容を理解し、「自分に合う環境や役割はどんなものか」を具体的に考えていきます。
仕事内容だけでなく、社風や価値観といった文化が合うかを見極めることも重要です。求人情報や企業の採用サイト、社員インタビューの記事などを活用し、気になる業界や企業、仕事内容を具体的に把握していきましょう。
業界・企業・職種研究に取り組むと、インターンシップの応募先や志望先を選びやすくなります。その後のエントリーシート(ES)作成や面接でも、自分に合った選択理由を一貫して伝えやすくなるでしょう。
オープン・カンパニー&キャリア教育等
オープン・カンパニーとは、自社や業界に関する情報提供・PRを目的とした、企業が開催するキャリア形成支援プログラムです。特徴は、短期間(主に半日から1日程度)で、学年を問わず参加できます。ハードルが低く、複数の企業のプログラムに参加しやすいので、気になる業界や企業があるなら2年生の段階から積極的に参加してみましょう。
キャリア教育とは、働くことへの理解を深めることを目的に、大学が実施するプログラムのことです。さまざまな分野の職業への理解を深める講座や、理解や就職先選びに向けたキャリアデザインを学ぶ講座など、社会に出るための準備を行う講座が多く見られます。中には、グループワークを行ったり、企業と連携して実際の仕事を経験するプログラムもあります。「働くとはどういうことか」「将来、どのように活躍したいか」など、働くことへの価値観を考える上で役立てましょう。
【3年生3月まで】
3年生になると、インターンシップに参加できるようになります。社会との距離をさらに縮める時期だと思って、さらなる就活準備を進めていきましょう。
自己分析、業界・企業・職種研究
引き続き、業界・企業・職種研究を深めましょう。業界・企業・職種研究で芽生えた関心を基に、再度自己分析を行い、「学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)」を充実させるつもりで新しいことに挑戦するといった自分磨きも、時間の余裕があるこの時期に進めておくと良いでしょう。
適性検査・エントリーシート・面接準備
適性検査とは、企業が採用の際に応募者の能力、仕事や職場への適性を知るために行われます。「SPI3」など、いくつかの種類があります。
エントリーシートは、就活で企業に提出する応募書類の一種で、「ES」と略されます。書式は企業によって異なるものの、主に自己PRや志望動機、ガクチカ、長所・短所など、人物像を問われるのが一般的です。
面接準備はもちろん、適性検査やESも一発勝負で臨むと、実力を発揮し切れない可能性があります。適性検査の形式に慣れたり、自分をアピールできる文章を考えるために、前もって準備して臨みましょう。
インターンシップ
インターンシップも、オープン・カンパニー&キャリア教育等と同じ、キャリア形成支援プログラムの一種です。
オープン・カンパニー&キャリア教育等との違いは、就業体験や開催期間など、開催の条件が厳密に決まっていることです。具体的には、「大学3・4年生など、卒業・修了年次または前年次の学生が対象」「5日間以上開催される」「就業体験を含むこと」などが主な条件とされています。
インターンシップの主な開催時期は、学生がまとまった時間を取りやすい夏休みに集中します。ただし、「秋インターンシップ」という10~12月ごろに開催されるインターンシップも少なくありません。多くの場合、参加には申し込みや選考が必要になるので、申し込みまでに自己分析や業界・企業・職種研究を進めて、志望動機を伝えられるようにしておきましょう。
インターンシップに参加する意味
インターンシップは就業体験を得られるのが大きな特徴です。実際の仕事に近い体験をする中で、業種や職種、企業による仕事内容の違い、働いている人たちの雰囲気、企業風土の違いなど、働く現場のリアルを知ることができます。オープン・カンパニー&キャリア教育等の場合、インターンシップのように必ず就業体験を得られるとは限りません。こうした貴重な情報を、確実に得られるのが大きなメリットです。
なお、一定の要件を満たしたインターンシップの場合、企業はインターンシップ参加者の評価情報などをその後の採用活動に活用することができます。気になっている企業のインターンシップに参加できる機会があれば、積極的に参加してみましょう。
ただし、26卒の場合、企業に内定した人のうち、自社のインターンシップ等に参加した人の割合は36.3%(※)。そのほかの人は、インターンシップに参加せずに内定を得ています。「参加できないから内定を得られない」と気にし過ぎる必要はありません。
また、インターンシップは企業の受け入れ人数に限界があるため、必ず参加できるものではありません。希望の企業のインターンシップに参加できない場合は、同業の違う企業のインターンシップに参加しても良いでしょう。
※出典:インディードリクルートパートナーズ リサーチセンター『就職白書2026』
【3年生3月~】
政府推奨スケジュールでは、3年生の3月から採用広報やエントリーが始まります。この時期から、企業へのエントリーや会社説明会への参加が増えていきます。
エントリー
エントリーとは、企業に対して「興味がある」と意思表示することです。
例えばリクナビで企業にエントリーすると、リクナビに登録したあなたの情報が企業に送付され、企業からは企業の詳細な情報や説明会の案内などが届きます。
エントリーしただけで即応募となるわけではありません。エントリー後にあらためて、選考に申し込むかを決めることになります。
エントリーが始まるのは3年生の3月1日からになります。エントリー後は会社説明会や選考で慌ただしくなるため、それまでにどんな企業に興味があるかや、自分の将来像を固めておきましょう。
会社説明会
会社説明会は、その企業の事業内容や事業規模、沿革、業務内容などを企業が説明するイベントです。企業が独自に開催する個別説明会のほかに、大きな会場に複数の企業が集まって行う合同企業説明会もあります。
会社説明会は社員の話を直接聞けたり、企業のホームページには載っていない詳細な情報が聞けたりと、深く企業を理解でき、志望動機を具体化するチャンスです。企業側も自社の魅力を伝えるためのコンテンツを用意しているので、さまざまな企業の会社説明会に参加してみましょう。
会社説明会はほとんどの場合、定員が設けられている予約制で、人気の企業は予約が通らないこともあります。志望する企業の会社説明会を見逃さないように、時期が近づいたら小まめに情報収集しましょう。
ES提出
エントリーや会社説明会を経て、選考に進むと決めた企業にESを提出します。ESの内容で、次の選考に進めるか決まる場合も少なくありません。
【4年生6月~】
政府推奨スケジュールでは、4年生の6月から採用選考が始まります。このころから面接が進み、内々定が出るケースも見られるようになります。
面接
ESの選考などの後、いよいよ面接に進みます。個人面接やグループ面接、グループディスカッションなど、さまざまな形式の面接に対応できるようにしておきましょう。
面接は複数回実施されることが多く、選考結果に応じて別の企業にエントリーし直して就活を続ける場合もあります。ここでも、スケジュール管理が重要になっていくでしょう。
内々定・内定
選考後、企業から採用の意思表示として内々定、または内定が出されます。
内々定は非公式な合格通知、内定は正式な契約を伴う合格と考えましょう。政府推奨スケジュールでは、内定が出され始めるのは10月1日です。そのため、それまでは口頭やメールで「内定を出します」と伝える内々定にとどめ、10月1日以降の手続きをもって内定とするのが一般的です。
29卒の就活に変化はある?
29卒の就活は、企業の採用ニーズが高く、全体としては学生にとって前向きな状況が続く見込みです。一方で、一部企業の採用においては、学生の応募が集中し、狭き門となっているところもあり、志望先によってはしっかりと準備して臨む必要性がある場合もあります。こうした就活市場の傾向も押さえておきましょう。
【就活市場】企業の新卒採用ニーズは高く、学生にとっては追い風
29卒の新卒採用市場は、企業の採用ニーズが高く、学生にとっては追い風となる見込みです。
リクルートワークス研究所の調査(※1)によると、2027年卒の大卒求人倍率(※2)は1.62倍で、2026年卒の1.66倍から低下したものの、いまだ高水準を保っています。また、大学卒の平均初任給額も、4年連続で上昇。企業の採用意欲は高い状況が続いていると言えるでしょう。
※1 参考:リクルートワークス研究所「第43回 ワークス大卒求人倍率調査(2027年卒)」
※2:大卒求人倍率とは
民間企業への就職を希望する学生1人に対し、企業から何件の求人があるのか(企業の求人状況)を算出したものを指します。
【就職難易度】企業規模にこだわらなければ選択肢は多いが、大手企業への就職は狭き門
企業の新卒採用ニーズは高いものの、だからといって「どこでも簡単に入社できる」というわけではありません。
リクルートワークス研究所の「ワークス大卒求人倍率調査(2027年卒)」(※)によると、27卒の民間企業就職希望者数約46万人に対し、「従業員5000人以上」の企業の求人総数は約5万件。約10分の1程度の求人しかありません。企業規模にこだわらなければ選択肢は多いものの、まだまだ大手企業への就職は狭き門です。
実際に、大手企業への就職は競争が激化しています。大手企業への就職を希望するなら、自己分析や業界・企業・職種研究をはじめとした準備にはしっかり時間を割くつもりでいましょう。
※ 出典:リクルートワークス研究所「第43回 ワークス大卒求人倍率調査(2027年卒)」
【採用形式】初任配属先の確約採用や、内定パスポートなど採用形式が多様化
これまでの新卒採用では、さまざまな業務経験を積んでから、適性に合わせて配置転換を行う「ジョブローテーション」を前提とした採用が一般的でした。募集においても特定の職種を細かく分けるより、「将来的にさまざまな業務を担うことを前提とした総合職」として採用するケースが多く見られました。
しかし、近年は学生側の価値観の多様化に合わせて、新卒採用でもさまざまな採用形式を取る企業が見られます。例えば、入社後の配属部署を確約する「初任配属確約採用」、希望する領域のキャリアからスタートできる「部門別採用・コース別採用」、希望する都道府県に勤務地を確約する「配属地確約採用」、一度内定を得ると他社に入社後であっても一定期間は内定が有効となる「内定パスポート」などの形式が増えています。
29卒の就活でも、こうした多様な採用形式を実施する企業が見られるでしょう。採用形式の面から希望の進路を見つけるのも一つの手です。どんな採用形式があるのか、自分でも調べてみてください。
【就活トラブル】各種ハラスメントを感じた場合は、企業や学校へ相談を
近年、就活中やインターンシップ中の学生に対するセクハラや、目標の採用数を確保するための「就活終われハラスメント(オワハラ)」が問題視されています。
こうしたハラスメントに対し、国は注意喚起や企業への指導を続けていますが、自分自身でも注意しながら行動することが大切です。
例えば、性別にかかわらず、夜に採用担当者と2人だけで会うようなシチュエーションは避けましょう。また、不安や違和感がある場合はオンラインでの面談を希望するなど、無理のない形で対応しましょう。
就活は本来、学生と企業が相互理解を深めていくための場所です。決して企業が優位に立ち、学生が判断される立場にあるものではありません。どこに就職するかの最終決定権があるのも学生です。我慢する必要はありません。今後、万が一ハラスメントを受けた場合は、1人で抱え込まず、企業の問い合わせ窓口や別の採用担当者、学校のキャリアセンター、信頼できる大人などへ相談してください。
2年生の今、できることは?
2年生からでも、自己分析や業界・企業・職種研究や、オープン・カンパニーへの参加は進められます。その中でも、“今”できる初めの一歩としてお勧めのアクションを紹介します。
「人生をどう過ごしたいか」「そのためにどう働きたいか」を考える
まずは、これから先の人生をどう過ごしたいかを、長い目で考えてみましょう。そこから、希望する人生を実現するためにはどんな働き方が良いのか、どんな職業があるのか、逆算して考えてみましょう。やみくもに就きたい業界・企業・職種を考えるよりも、自分の価値観に合った進路を考えやすくなります。
充実した学生生活を送り、定期的に振り返りと言語化をする
就活のために、特別な経験を積む必要はありません。その代わり、何かを新しく始めたときや区切りが付いたときに、振り返って言語化する習慣を身につけておくと良いでしょう。
例えば、「なぜその活動に興味を持ったのか」「今も向いていると思うか」「どんなときに自分らしさを発揮できたか」などを出来事と一緒にまとめておくと、自分の価値観を言葉にしやすくなります。
なりたい自分や、どんなふうに働いて生きていきたいかがなんとなくでも見えている場合は、そこに向けて学業や課外活動にどう取り組めばいいのか、自分なりに考えて意味付けしましょう。そして、さらに学生生活を充実させていってください。
リクナビなど就活準備サイトに登録して、世の中にどんな企業があるか知る
世の中にどんな企業があるかを知りたい人は、就活準備サイトに登録をしてみるのも良いでしょう。例えばリクナビは大学1・2年生も登録ができ、自分が参加できるオープン・カンパニー&キャリア教育等を開催している企業が一覧で確認できます。
世の中にどんな企業があって、どんなイベントをやっているのかを知ることができるので、自分がどんな企業や仕事に興味を持てるかを感じ取るきっかけになるかもしれません。
(余裕があれば)オープン・カンパニーに挑戦する
オープン・カンパニーは無理なく社会や仕事に触れられる機会の一つです。インターンシップと異なり、低学年でも参加でき、ESや履歴書の提出を求められることも少ないので、大がかりな準備が必要ありません。また、半日から1日程度で終わるプログラムが多く、学業やアルバイトとの両立もしやすいでしょう。
さらに、自分で調べるだけでは得づらい、詳細な業務内容や先輩社員の経験談など、一歩深く仕事を知る貴重な機会になります。「自分はどんなことに興味を持つのか」「どんな働き方に魅力を感じるのか」といった判断軸を見つける上で、とても効果的です。
余裕があればでいいので、気になる業界やテーマのプログラムをのぞいてみると良いでしょう。
そのほか、ESや面接の準備は3年生に入ってからでも問題ありません。今は自分を知ることや自分を言語化すること、キャリアの視野を広げることに、時間を使いましょう。
具体的に何をしたらいい?29卒の今後の就活準備ポイント
まずは自己分析や業界・企業研究にチャレンジし、自分の興味や強みを整理しましょう。そうして、将来の方向性を大まかに考えていくことが重要です。その上で、余裕があればインターンシップやOB・OG訪問などの情報、どんな選考が行われるのか調べたりできると良いでしょう。
自己分析
自己分析は過去の経験を振り返ることから始めるのが基本です。これまでの人生で印象に残っている出来事や、力を入れて取り組んできた活動を洗い出し、「なぜそれを選んだのか」「どんな工夫をしたのか」「どんなときにやりがいを感じたのか」などを整理しましょう。
また、自分1人で考えるだけでなく、保護者や友人、先輩などに自分の強みや印象を聞く「他己分析」を取り入れるのも有効です。自分では気づきにくい特徴を知ることができ、客観的に自分を理解するヒントになります。
業界・企業・職種研究
業界研究では、それぞれの業界の仕組みやビジネスモデル、成長性などの視点から、「どんな特徴がある業界か」「どんな企業が属しているか」といった全体像を押さえていくのがお勧めです。
企業研究では、気になる企業の事業内容や強み、社風、働き方などを調べましょう。企業の採用サイトや会社説明会、社員インタビューなどを通じて、「どのような人が活躍しているのか」「自分に合いそうか」といった視点で理解を深めていくと、自分とのマッチングを考えやすくなります。
職種研究では、営業・企画・技術など、職種ごとの仕事内容や役割、求められるスキルを把握し、自分の強みや興味と照らし合わせていくと良いでしょう。
OB・OG訪問
余裕があれば取り組みたい準備の一つです。訪問するOB・OGは、学校のキャリアセンター経由で見つけるのが一般的。また、知り合いや、ゼミ・研究室・サークルの先輩のつながりから訪問先を見つけることも可能でしょう。
OB・OGには忙しい合間を縫って話を聞かせてもらうことになるので、聞きたい話は前もって整理し、アポイントの取り方も勉強しておくのがマナーです。OB・OG訪問を希望する場合、これらの準備と訪問先探しを並行して進めましょう。
インターンシップ/オープン・カンパニー
インターンシップもオープン・カンパニーも、リクナビを含む就活準備サイトから応募可能です。また、企業のホームページやSNS、学校のキャリアセンターで募集している場合もあります。準備にあたっては、まずこれらの情報にアクセスして、どのようなインターンシップ、オープン・カンパニーがあるかをチェックするところから始めましょう。
参加する際は、「どんな情報を得たいか」「何を確かめたいか」を意識して、主体的に活動しましょう。そのためにも、応募前に自己分析や業界・企業研究をある程度進めておくことが大切です。選考がある場合に備えて、簡単な志望動機や自己PRを用意しておくのも良いでしょう。
筆記試験
筆記試験も、多くの先輩が問題集やオンライン教材などを使って事前に準備しています。短期間での準備が難しい分野もあるため、余裕のある時期から問題形式に触れておくと安心です。
まずはどのような試験があるのかを知り、基本的な問題に慣れておくことから始めてみましょう。
ES
自分の経験を振り返り、伝えたい内容を整理しておくと、作成しやすくなります。また、伝えたいことを言語化できるように、自己PRやガクチカについて、面接やESでよく聞かれる内容を調べておくのも良いでしょう。
なお、ESの本格的な提出は大学3年生の3月以降が中心となりますが、インターンシップの選考でもESの提出を求められることがあります。インターンシップに参加するつもりなら、少し早めに自己分析を進めておきましょう。
面接
面接準備で早い段階から意識しておきたいのは、「自分の経験を言葉で説明できるようにしておくこと」です。
自己分析で整理した内容を基に、「何をしたのか」「なぜそれをしたのか」「そこから何を学んだのか」を簡単に話せるようにしておくと、実際の面接でスムーズに受け答えしやすくなるでしょう。
まずは、身近な人に自分の経験を話してみるなど、伝える機会を少しずつ増やしていくことから始めてみましょう。
下の記事では、面接のマナーや基本的な質問を紹介しています。気になるなら、予習のつもりでチェックしてみてください。
就活準備で気になる疑問
「やりたいことは決めておくべき?」「インターンシップはいつから参加する?」など、まだまだ疑問や不安は尽きないでしょう。ただし、就活は最初から明確な答えを持っていなくても進められます。状況に応じて情報を集めながら、じっくり自分に合う進路を考えていきましょう。
ここでは、就活準備でよくある疑問について、考え方やポイントを解説します。
やりたいことは就活が始まる前に決めておく必要がある?
その必要はありません。実際に多くの先輩が「やりたいことがない」と悩みながら、就活に向き合っています。
そもそも就活は、自分に合う仕事や働き方を見つけていくためのプロセスです。就活を通じて、徐々にやりたいことをはっきりさせていきましょう。
インターンシップはいつごろから考え始めればいい?
インターンシップは大学3年生の夏(8〜9月ごろ)に開催されるプログラムが多く、その応募は3年生の春から夏にかけて始まります。そのため、多くの学生は3年生になるころから、インターンシップへの参加を意識し始めます。
ただし、インターンシップは応募すれば必ず参加できるとは限らず、ESの提出や簡単な選考が行われる場合もあります。また、人気がある企業のインターンシップは競争が激しく、応募が集中するケースも少なくありません。
こうした流れを踏まえると、「3年生になってから考えれば良い」というよりは、2年生のうちから少しずつ興味のある分野を広げたり、自分の関心や強みを整理しておけると理想的です。そうすれば、3年生になってから、希望のインターンシップに参加しやすくなるでしょう。
就活でよく聞く「早期選考」って何?
早期選考とは、大学3年生の1月ごろなど、政府推奨スケジュールよりも早い時期に前倒しで行われる選考を指します。企業によってはインターンシップ参加者などを対象に、こうした早期選考を実施している場合があります。
早期選考の進め方や具体的な実施時期は、企業によってさまざまです。今の段階では、特別に意識する必要はありません。ただ、気になる企業が見つかり、早期選考を実施しているとわかったときに備えて、地道に自己分析や業界・企業研究は進めておくといいかもしれません。
早めに就活を始めて早期選考に応募した方がいい?
必ずしも早く始める必要はありません。就活は自分に合う仕事や働き方を見つけていくためのプロセスです。もちろん、「早く内定を得て安心したい」と感じる人もいるでしょうし、早期選考に挑戦することで経験を積めるというメリットもあります。ただし、その気持ちが先行して、十分に考えないまま早期選考に臨んでは、自分に合った仕事に就けない可能性もあります。
大切なのは、周囲の動きやスケジュールに振り回されるのではなく、「自分はどんな働き方をしたいのか」「何を大切にしたいのか」といった軸をしっかり持って就活に臨むことです。就活に「早い」「遅い」はないと考えましょう。
大学1・2年生のうちに内々定を得ることはできる?
大学1・2年生のうちに内々定を得ることも、まったく不可能ではありません。企業によっては、低学年のうちから選考を実施し、内々定を得られるケースもあります。
ただし、こうしたケースはあくまで一部であり、多くの学生は大学3年生以降に内々定を得ています。志望する業界や企業が明確になっていて、かつ機会があれば挑戦する、程度に考えておくと良いでしょう。
理系学生の場合、就活スケジュールはどう考えればいい?
理系学生の就活には、大きく分けて「自由応募」と「推薦応募」の2種類があり、どちらを選ぶかによってスケジュールがやや異なります。
自分で企業に応募する「自由応募」の場合は、基本的なスケジュールは文系と大きく変わりません。自己分析や業界・企業研究に取り組み、インターンシップへの参加やエントリーを進めていく流れになります。ただし、理系の場合は大学3年生の後期から研究活動が本格化することも多く、就活との両立が難しくなりやすい点には注意が必要です。時間に余裕のあるうちから準備を進めて、両立を目指しましょう。
一方の「推薦応募」は、学校や研究室を通じて応募する就活ルートです。推薦応募は一般的な就活とスケジュールが異なり、特に研究室の教授経由で推薦してもらう場合は、状況に応じてスケジュールが変わります。「推薦応募」を考える場合は、早めに担当教員やキャリアセンターに相談しておきましょう。
監修:株式会社インディードリクルートパートナーズ リサーチセンター 上席主任研究員 栗田貴祥
※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。
