インターンシップの選考(エントリーシート・面接など)で、聞かれることもある志望動機。どのように伝え方を考えたらいいのか、不安な人も多いはず。企業の人事担当者へのアンケートによるコメントも交え、志望動機の考え方や伝え方のポイントを紹介します。
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志望動機を考える上でヒントとなるのは、企業が何を知ろうとしているかを把握すること。
インターンシップ等(※)の選考に携わってことがある人事部新卒採用担当者153人に、「インターンシップ等の面接では、どのような質問を通じて、学生理解を深めていますか?」と尋ねたところ、78.4%が「志望動機」と回答。さらに、「インターンシップ等の選考での志望動機を通じて知りたいことを教えてください」と尋ねたところ、企業の回答はおおよそ以下の2つに分かれました。
※「インターンシップ等」とは、インターンシップ等のキャリア形成支援プログラム(1day仕事体験含む)のことを指します
1つめは今回のインターンシップを通して、会社への貢献意欲と入社意欲を知りたいという回答。
自社に対する関心だけではなく、現場同行や企画立案、リサーチといった実務に対する貢献意欲や入社意欲が高い人になるべく参加してほしい──というのが企業の本音のようです。
2つめは、応募者の人柄や志向性が、会社の社風や仕事内容、実施プログラムと合うか知りたいという回答。
人事担当者は、応募者のパーソナリティや志向を把握することで、社風やプログラム内容、実務とマッチするかどうかを見極めたい、と考えているのかもしれません。そうであれば、応募者は、エントリーシートや面接などを通して、いかに「自分とはどういう人間なのか」「何をやりたいと思っているのか」を伝えられるかがカギといえるでしょう。
企業担当者のアンケートから、企業側は志望動機を通じて「応募者の貢献意欲や入社意欲」や「人柄や志向性が、社風や仕事内容、実施プログラムと合うか」などを知りたいのだとわかりました。
それでは、どのようにして志望動機として伝える内容を考えたらいいのでしょうか。ポイントは、参加理由や自分が学びたいことから、さかのぼって考えることです。どのように考えるとよいのか、順番に紹介していきましょう。
まずは、きっかけを振り返りましょう。例えば、先輩や友達など、他人に勧められたとしても、何かやってみた方がいいな、と思った理由があるはずです。実際の企業に行ってみた方がいい、他大学の学生との接点を持ってみると刺激になる、仕事を考えるきっかけになる、などいろいろな理由があると思います。そこに正解はありませんから、まずは、自分がインターンシップそのものに興味を持ったきっかけを振り返ってみましょう。
次に、インターンシップを選んだときのことを考えてみましょう。これから選ぶ、という人の場合は、これからどうやって選ぼうと思っているかを考えてみてください。
例えばリクナビには、多くのインターンシップ&キャリア情報が掲載されています。そのすべてを見る人は少ないでしょうから、何かで絞ったり、気になる情報で選んだりしているはずです。検索条件で実施日数で検索した人は、短期のものに参加して「まずはインターンシップがどんなものかを体験したい」、「いくつかのプログラムに参加して業界の違いを感じたい」など、何か理由があるのではないでしょうか。
特に強く意識して選んだり絞ったりしていなくても、「数ある中でこのプログラムにたどりついたのはなぜなのか」を考えてみると、自分の志向が整理できると思います。
自己PRの書き方・伝え方については、以下を参考にしてみましょう↓
最後は、今回応募するインターンシップ自分は何を期待しているのでしょうか。どんな体験ができる、どんな知識やスキルが身につく、どんな学びがある、と考えているのかを整理してみましょう。そのためには、今回のインターンシップの内容をしっかりと理解すること。情報をしっかりと読み込み、その上で参加した自分の姿をイメージしてみましょう。プログラム参加後に、どんな学びを得ていそうかを考え、書き出してみるのがオススメです。
上記のような3つの流れで、志望動機として伝える内容を考えてみましょう。インターンシップに参加しようと思ったきっかけ、そこからどのように選んでいったのか。そして最後は、今回のプログラムの中身を詳しくみて、期待することをまとめてみる。そうすれば、企業担当者が知りたい、「ほかのインターンシップではなく、なぜ自社なのか」ということをしっかりと説明できるようになるでしょう。
では、ここまで掘り下げてきた自分の志望動機を相手にわかりやすく伝えるためには、どんなことに気をつければよいのでしょうか。
「わかりやすい」の第1条件は、まずは質問に対して、端的に結論を伝えることです。そのために必要なのは、何を聞かれているのか、質問の意図をしっかりと把握すること。志望動機とひと口に言っても、質問の仕方は、「インターンシップに応募しようと思ったきっかけは?」「〇〇業界のインターンシップに応募した理由は?」「今回のインターンシップで得たいことは?」など、企業ごとに異なります。考え方のところで紹介した、「インターンシップへのきっかけ」「どんな基準で選んでいるか」「今回のインターンシップで期待していること」の3ステップで志向の整理をしていれば、聞かれている内容に対して、端的に答えることができるはず。質問の仕方に合わせて、「応募したきっかけは~です」「〇〇業界に応募した理由は~です」「インターンシップで得たいことは~です」と結論をまず答えるようにすることが、わかりやすく伝える上で大切なポイントです。
エントリーシートでも、面接でも、伝えるときの順番は、「結論・理由・結論」を意識することが大切です。質問に対して、まずは結論を伝えるようにすれば、回答がズレることは少なくなります。結論を伝えた上で、なぜそのように考えたのか、整理してきた自分の考えを少し具体的に伝えましょう。何かきっかけがあれば、どのようなきっかけだったのか。比較検討する中で考えたことがあればどのような情報を見てどのように感じて、そのような考え方に至ったのか。
考え方の3ステップで整理する際に、実際に自分がたどった行動をエピソードとして話すと、説得力のある理由になるでしょう。そして、最後に、あらためて結論を伝えることで、理由が明確になった上での結論を伝えることができます。今後のインターンシップの選考や採用選考でも大切になる考え方ですから、今のうちから「結論・理由・結論」という伝え方に慣れておくのはオススメです。
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※記事中のデータは企業の人事担当者に向けたアンケートに基づく
【調査概要】
調査期間:2023年12月25日~2024年1月4日
調査サンプル:過去1年以内にインターンシップの採用選考に携わったことがある人事担当者300人
調査協力:株式会社クロス・マーケティング
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