就活準備を始めると「SPI」という言葉を耳にするようになる人も多いのでは?SPIの中でも性格検査にはどんな問題が出題され、検査結果を企業はどのように見ているのか、SPIの開発を手掛けるリクルートマネジメントソリューションズの担当者に聞きました。また、SPI性格検査の受検方法や事前に準備しておくとよいことも紹介します。
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目次
SPIの出題内容は「性格検査」と「能力検査」の2つに分類されます。そのうち「性格検査」は、日ごろの行動や考え方に関する多角的な質問から応募者の人となりを見ています。物事や人、目標などに対する考え方に関する設問が約300問提示され、自分にどの程度当てはまるかを選択していきます。所要時間は約30分です。
一方、「能力検査」は、「言語」「非言語」の2種類の分野の問題を通じて、職種の違いを超えて共通に要求される知的能力を測定しています。
SPIについて詳しく知りたい人は、こちら↓
適性検査「SPI」とは?テスト例題、受検前のオススメの準備方法を紹介
SPIの性格検査にはどのような問題が出題されるのでしょうか?以下で問題例を紹介します。
問題例1
以下の質問はあなたの日常の行動や考えにどの程度あてはまりますか。
最も近い選択肢を1つ選んでください。
1 A. 一人で旅行するのが好きだ
B. 皆で旅行するのが好きだ
2 A. 買い物ではよいと思ったらすぐ買ってしまう
B. 気に入っても一度店を出て考え直す
3 A. 勝負は時の運だ
B.勝負は努力の結果だ
4 A. 気が合うのは想像力のある人だ
B. 気が合うのは実行力のある人だ
5 A. うそも方便である
B. うそはついてはいけない
〔選択肢〕
Aに近い
どちらかといえばAに近い
どちらかといえばBに近い
Bに近い
実際のパソコン画面上では以下のように表示されます。
問題例2
以下の質問はあなたの日常の行動や考えにどの程度あてはまりますか。
最も近い選択肢を1つ選んでください。
1 いろいろなところに出かけるのが好きだ
2 何ごとも継続が大切だ
3 あまり欲がないほうだ
4 立ち直りは早いほうだ
5 新しいものは何でも試してみたい
〔選択肢〕
あてはまる
どちらかといえばあてはまる
どちらかといえばあてはまらない
あてはまらない
SPIで出題される問題、能力検査の問題例について詳しく知りたい人はこちら↓
SPIとは?能力検査(言語・非言語・英語)・性格検査のSPI問題例を紹介
では、新卒採用の選考にSPI性格検査を導入している企業は、検査結果をどのように活用しているのでしょうか。SPIを開発しているリクルートマネジメントソリューションズ(以下RMS)の担当者に聞きました。
SPI性格検査の受検結果は、応募者の性格的な特性に加えて、どんな業務内容や職場の雰囲気に適応しやすいかが数値化されます。そのため、企業は求める人材像と応募者の持つ特徴が合っているかマッチングをはかることができるでしょう。
さらに、SPI性格検査の受検結果は、面接でも活用されます。面接中の短い時間の中で応募者の特徴を多角的に把握することは難しいため、SPI性格検査の結果で出た応募者の特徴と面接で把握した情報を踏まえて、人物理解を深めるのです。
例えば、SPI性格検査の結果で「物事に取り組むときは時間をかけ、細かいところにも気を配りながら進める」という特徴が出たとします。面接担当者は応募者の過去の経験を聞きながら「本人が自身の特徴を理解しているか」「仮に本人が得意でない場面に置かれたときにどのような行動を取りそうか」を確認することにより、応募者の人となりをより理解していくのです。
また、企業は「入社してからの活躍」という中長期的な視点でも、SPIの受検結果を活用しています。
SPIの性格検査を受検する方法には以下の4つがあり、応募先企業によって受検方法は異なります。
インターネット環境に接続できるパソコンから受検する形式の適性検査です。
指定された受検期間内で都合の良い時間に自宅や学校などのパソコンから受検します。
スマートフォンからの受検は、推奨されていません。
SPIを開発するリクルートマネジメントソリューションズが用意する会場のパソコンで受検する形式の適性検査です。
指定された受検期間の中から都合の良い日程・会場を予約し、受検します。能力検査の受検方法としてテストセンターを指定された場合、性格検査は事前に自宅のパソコンやスマートフォンで受検します。
テストセンターについて詳しく知りたい人は、こちら↓
応募先の企業が用意した会場で、マークシートで受検する形式です。
応募先の企業に出向いて、企業内のパソコンで受検する形式の適性検査です。
SPI性格検査は、300問ほどの設問を約30分で回答していきます。比較的回答時間がゆったり設けられているものの、自宅や大学で受検が可能なWebテスティングでは、「途中で中断しなくてはならず、時間内に終わらなかった」というケースもあります。一定の問題数に回答し、結果の精度が担保されていれば受検結果を出すことはできますが、回答数が不足していると、結果を出すことができません。できる限り時間を確保して、集中できる環境で受けるとよいでしょう。
企業の採用ホームページや説明会の内容から、企業が求める人物像を推測することは可能です。その人物像に合わせて、本来の自分の特徴と異なる回答をしてしまうと、「自分を故意に良く見せようとする傾向がある」と企業に報告される可能性があるため、正直に回答をすることをオススメします。
SPIの性格検査は、入社後に長く活躍できるように、自分に適した職務、組織で働けるかどうかを見るためのもの。仮に希望する企業に入社できても、入社後に苦労する可能性もあります。出題された問題には、正直に答えることを心がけるようにしましょう。
SPI性格検査は、普段の考え方や行動特性を見るものなので、特に試験に向けて準備しておく必要はありません。
ただ、パソコンで受検する場合は一度回答して次の設問に進んでしまった場合、前の設問には戻れないなど、独特の回答形式があります。事前に回答に慣れておくと安心です。企業によって求める人材は異なりますし、1つの企業が1つのタイプの人材だけを必要としているわけでもありません。社会人になり、本来の自分の持ち味を発揮して仕事ができるよう、正直に回答していきましょう。
リクナビには、自己分析にも生かせる「リクナビ性格検査」があります。SPIの模擬試験ではありませんが、回答方法の練習に活用してみましょう。
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