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ビジネスパーソンは、初対面のときに名刺を交換してあいさつするのが一般的。名刺には、名前や所属企業、部署名、連絡先などを正しく相手に伝え、その後のコミュニケーションをスムーズにする役割があります。
最近は、就活用に学生が名刺を作るケースも少なくありません。周囲の学生が名刺を持っているのを見て、「作った方がいいの?」「名刺ってやっぱり必要?」などと疑問に思っている人もいることでしょう。そこで、就活経験者である社会人1〜2年目の先輩222人に、就活用の名刺に関するアンケートを実施しました。
アンケート回答者のうち、就活中に名刺を作ったという先輩は約23%。名刺を持つのはめずらしいことではないとはいえ、まだ少数派であることは間違いないようです。
■就活中、名刺は必要だと思いますか?(n=222)
「就活中、名刺は必要だと思いますか?」という質問についても、「はい」と回答した人は約25%にとどまり、およそ75%の先輩は、名刺は不要という結果でした。
就活中に名刺が必要だと答えた人には、その理由を尋ねてみました。
多かったのは、「相手へのアピールにつながるから」(社会人2年目)、「自己紹介を端的に行えるから」(社会人2年目)、「コミュニケーションのきっかけになるから」(社会人1年目)、「自分の名前を覚えてもらえるから」(社会人2年目)といった理由です。
名刺を持っている学生が少数派という状況では、名刺を渡すことで相手への印象が強くなり、名前を覚えてもらいやすくなる可能性はありそうです。
また、自分の名前や学校名、学部名や専攻などを名刺に記載していれば、基本的な情報についての誤解が生じにくく、自己紹介がスムーズになる面はあるでしょう。また、名刺交換を申し出ることがコミュニケーションのきっかけになる場面もあるかもしれません。
一方、就活中に名刺は必要ではないと答えた多数派の先輩たちにも、その理由を尋ねてみました。
「特に必要性を感じないから」(社会人1年目)、「履歴書があるので」(社会人1年目)といった回答が多く見られ、名刺がなくても就活中に困ることはないといえそうです。
■就活中はどんなシチュエーションで名刺を使いましたか?(n=51、複数回答)
就活中に名刺を作ったという先輩たちに、実際にどのようなシチュエーションで名刺を使ったのかを尋ねてみました。
最も多かったのは「会社説明会・合同企業説明会」で、約63%。次いで「OB・OG訪問」が約57%、「面接などの選考の場」が約37%という結果になりました。通常は会社説明会やOB・OG訪問など、先輩社員と直接会う機会に、名刺を使うことが多いようです。また、選考の場でもあいさつの機会があれば名刺を渡したという人もいました。
■就活中は、誰に対して名刺を渡しましたか?(n=47、複数回答)
就活中に名刺を渡した相手についても、同様に尋ねてみました。最も多かったのは「採用担当者」で、約70%。次いで「先輩社員」を挙げた人が約62%いました。そして、「就活仲間」に渡したという人も34%。就活中は、会社説明会や合同企業説明会、選考の場などで新たな出会いがたくさんあります。先輩社員はもちろんですが、就活仲間と出会う機会も多いため、学生同士の自己紹介や連絡先の交換に名刺を活用するケースもあるようです。
■名刺はどこで作りましたか?(n=51、複数回答)
続いて、就活中に名刺を作ったという先輩たちに、名刺をどこで作ったかを聞いてみました。
最も多かったのは「ネットで注文」(約61%)ですが、「自分で作成した(パソコンで作成、手書きで作成など)」という人も約59%と多く、ネット注文か自分で作成するかのいずれかの方法を選ぶ人が多いことがわかります。学校の生協によっては名刺を注文できるサービスがありますが、そういったサービスを利用している人は約26%でした。
名刺を作ろうと考えた場合、どのようなデザインにすればよいのか迷う人は少なくないでしょう。実際に名刺を作った先輩たちに、デザインで気をつけたことも聞いてみました。
多くの人が注意していたのは「ビジネスシーンに合うように、シンプルなもの」であること。具体的な理由としては、「ごちゃごちゃしているとわかりづらいから」(社会人2年目)と名刺に記載された情報のわかりやすさを重視する声や、「自分の名前を覚えてもらうことを第一としたので」(社会人2年目)といったようにデザインに注意が向かないようにしたという声もありました。
一方で、「自分の個性が伝わるようなデザインにした」という意見の人も多数いました。名刺のデザインにこだわった先輩の中には「デザイン関係の学校に通っていて、そういった就職先を探していたので、印象に残るようにしたかった。派手すぎず、かといって地味でもないものにしないと、渡す意味がないと思ったから」(社会人1年目)という理由を挙げた人もいました。このように明確な目的がある場合は、その目的に合ったデザインを考えてみてもいいかもしれません。
名刺を作る場合、どんな項目を入れるべきでしょうか?
一般的にビジネスシーンで使われる名刺には、名前に加えて所属企業・団体名、部署名、役職、オフィスの所在地、電話番号、メールアドレスなどが記載されています。これを参考にすると、就活用名刺に記載する項目として候補になるのは「名前」「学校名・学部学科」「住所」「連絡先(電話番号・メールアドレス)」などが考えられます。このほか、SNSのアカウントを載せることもあるようです。
■名刺を作る時はどんな項目を入れましたか?(n=51、複数回答)
実際に先輩たちがどんな情報を入れていたのかをアンケートで尋ねたところ、「名前」が約73%、「学校名・学部学科」が約57%、「連絡先(電話番号・メールアドレス)」が49%、「住所」が約37%、「SNSのアカウント」が約26%でした。
先輩たちの名刺の使い方から、就活中に名刺を渡す主な目的は、自己紹介をスムーズにすること、連絡先を正しく伝えることだと考えられます。「名前」「学校名・学部学科」「連絡先(電話番号・メールアドレス)」という上位3つの要素は、名刺を作る場合は優先的に入れたほうがいいでしょう。
注意したいのは、SNSのアカウントです。一度SNSアカウントを伝えれば、見せたいと思っていなかったプライベートな情報をうっかり漏らしてしまう可能性もあります。名刺にSNSアカウントを入れるかどうかは、自分がそのSNSをどう使っているのか、就活中に広く内容を知られて問題ないかどうかなどをよく考えたうえで決めるようにしましょう。
就活中の名刺について、先輩たちの経験からは「作るメリットはあるけれど、持っていなくても構わない」と考えていいでしょう。ネットや生協などで名刺を注文すれば当然お金がかかりますし、自分で名刺を手作りするにしても多少の費用や手間がかかることは避けられません。スケジュールが埋まりがちで何かと出費もかさむ就活中に、時間やお金をかけてでも名刺を作りたいかどうか、先輩たちの経験も参考にして考えてみてください。
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※記事中のデータは社会人に向けたアンケートに基づく
【調査概要】
調査期間:2018年5月7日
調査サンプル:就活を経験した社会人1~2年目の222人
調査協力:株式会社ジャストシステム
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