人事担当者が思う“クールビズ”とは?面接など就活シーンでの着こなしポイント紹介

面接や会社説明会のお知らせに「クールビズでお越しください」と書かれていて、「どんな服装がいいの?」「普通のスーツとはどう違う?」などと疑問を感じた人向けに、人事担当者がどんな服装を想定しているのか、アンケートで聞きました。

クールビズとは?

クールビズとは、2005年に環境省主導で始まったキャンペーンで、夏場の室温の適正化と、その温度に適した軽装を取り入れることで、省エネ・省CO2を促すライフスタイルのことです。職場の冷房を過度に効かせなくても快適に過ごせるように、5月1日から9月30日の期間を目安にネクタイやジャケットをなるべく着用しないという取り組みが、広く企業に浸透しています。ただし、どのような服装を良しとするかは 、企業や組織の風土によって異なります。

人事担当者はどんな服装を就活中の“クールビズ”と考えている?

では、面接や会社説明会などの就活シーンにおけるクールビズとはどんな服装でしょうか?企業側から「クールビズでお越しください」と指定したことはあるか、その場合どんな服装を想定しているのか、新卒採用に携わる人事担当者に聞いたアンケート結果を紹介します。

■「クールビズでお越しください」と指定したことはありますか? (n=300、単一回答)

「「クールビズでお越しください」と指定したことはありますか?」に関するアンケートの回答グラフ

アンケートに回答してくれた人事担当者の半数近く、47.3%が「クールビズでお越しください」と指定したことがあるという結果になりました。では、クールビズと指定した場合、人事担当者はどのような服装を想定しているのでしょうか?

人事担当者の約7割は「クールビズ=スーツでネクタイなし」を想定

■就活生に「クールビズでお越しください」と指定した際、どんな服装を想定していますか? (n=142、複数回答)

「就活生に「クールビズでお越しください」と指定した際、どんな服装を想定していますか?」に関するアンケートの回答グラフ

最も多かった回答が、「スーツでネクタイなし」の69.7%。次に多かったのは、「スーツでネクタイ・ジャケットなし」の52.8%、「スーツでジャケットなし」が45.1%という結果でした。このように、クールビズを指定する場合も、スーツスタイルを基本としている企業が多いことがわかります。

今回のアンケート結果から、就活シーンで“クールビズでお越しください”と指定があった場合、スーツスタイルを基本に、ノーネクタイまたはノージャケットで参加するのがよいようです。

「オフィスカジュアル」とはどういう服装?

今回のアンケートで回答は多くありませんでしたが、クールビズで「オフィスカジュアル」を想定する人事もいます。「スーツでなくても結構です」などの補足があった場合、どんな服装選びを心がけるとよいか、紹介します。

  • ジャケット…黒、ネイビー、ベージュなどの落ち着いた色がオススメ
  • トップス…清潔感があれば、白以外のストライプやチェックのシャツも雰囲気が変わってよい。業界・企業によってカットソーでも大丈夫な場合は、首回りがラウンドネックやVネックのシンプルなものを選ぶとよい
  • ボトムス…パンツは黒やグレー、茶色、ネイビーなどベーシックな色で、自分の体形に合ったものを。スカートの場合は、説明会や面接で座る時間が長いことが予想されるため、しわになりにくい素材がよい
  • 靴…履きやすさを重視し、スリッポンなどひも靴でないものでも可

 “クールビズ”と言ったけれど…これはいきすぎと感じた服装は?

さらに、人事担当者に 「クールビズと指定したけれど、これはいきすぎでは…」と感じた学生がいたか聞いたところ、19.7%が「いた」と回答しました。 具体的な服装について聞いたところ、次のようなコメントがありました。

「これはいきすぎ…」と感じた人事担当者の声

  • カジュアルすぎるワンピース
  • ミニスカート
  • 襟なしのシャツ
  • 飾りのついた派手なジャケット
  • ジーパン、Tシャツ

服装以外にも「ビーチサンダルはいきすぎ」という声もありました。

夏に就活会場に向かう学生

プロが解説!面接などの就活シーンで“クールビズ”について気をつけるポイント

では、「クールビズでお越しください」と指定された場合、どんな点に気をつけるとよいのでしょうか。専門家に聞きました。

「クールビズ」の基本形はスーツからジャケットやネクタイを除いた服装と考えてよいでしょう。ただし、ジャケットを羽織らないからこその注意点もあるので確認してみましょう。

1.ワイシャツ

色は白が基本ですが淡いブルー程度であれば問題ないでしょう。ジャケットを着用しないとシワが目立つので形状記憶ワイシャツを選ぶ、もしくはアイロンがけを忘れずに。前身ごろのボタンは上まで留めるとネクタイがなくてもきちんとした印象を与えられます。

また、ワイシャツは半袖でも長袖でも構いません。ただし、ジャケットの着こなしとして袖口からワイシャツが少し見えている状態が望ましいため、ジャケットを着用する場面がある場合にはワイシャツは長袖を選びましょう。

2.ブラウス

色は白や淡い色合いが基本です。ポリエステルを含んでいると速乾性があり、生地にもハリがあるのでよいでしょう。お辞儀をする際に気になってしまうので、ブラウスの襟元が大きく開いているデザインは避けましょう。
また、カットソーでもハリ感がありシンプルなデザインであればジャケットにも合うでしょう。

3.ジャケット

「クールビズでお越しください」と案内があっても、会場はエアコンが効いている場合もあるのでジャケットを持っていくのもよいでしょう。 持ち歩く際には型崩れしないようにジャケットの肩と肩の部分を合わせて腕にかけて持ちましょう。
また、ビジネスマナーの観点では、スーツのジャケットでの袖まくりはNGです。ジャケットを着用した際に袖まくりはしないよう注意しましょう。

4.肌着(インナー)

暑いときこそ、ワイシャツの下に肌着を必ず着用しましょう。肌着を着ないまま汗をかくと、ワイシャツが肌に張りついてしまい、相手に不快な印象を与えかねません。肌着の色は白やベージュで、襟元から見えないようにⅤ字、U字のものを選ぶとよいでしょう。
またブラウスの場合にも肌着を着用しましょう。白は意外に透けるので、下着や肌着は透けにくいベージュ系がオススメです。

5.汗対策

夏は少し歩いただけで汗をたくさんかいてしまいます。面接や会社説明会の会場に着いてから、汗を拭いて身だしなみを整える時間が取れる程度に、余裕のある早めの行動を心がけましょう。汗拭きシートなどの制汗グッズはバッグに入れておきましょう。ただ、においに敏感な方も多くいますので、香りがきつめのものは避け、周りへの配慮を心がけましょう。

また、暑い中での移動の際に活躍するアイスネックリングやハンディーファンですが、会場内での使用は控えましょう。

 

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【調査概要】
調査期間:2024年3月14日~3月19日
調査サンプル:直近1年で新卒採用の選考に携わったことがある人事担当者300人
調査協力:株式会社クロス・マーケティング

 

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峯 陽子先生

【監修】峯 陽子先生
約20年の専業主婦の後、人材育成会社で企業の社内研修講師などを経て、独立。企業の会社研修の講師のほか、女性の社会復帰支援、学生へのキャリア育成セミナー・マナー講座なども担当。

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記事作成日:2018年6月21日 記事更新日:2024年8月1日
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