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直接会わずに対話ができ、迅速な対応ができるのが電話のメリットだが、顔が見えないために誤解を生じやすいツールでもあることに注意したい。
「顔が見えないだけに心を込めて明るく、丁寧に話すと同時に、重要な情報はメモを取り、復唱して確認することでミスを防ぎましょう。自分の声を録音して、声のトーンを確認してみるのもおすすめです」(峯先生)。
自分:はい、××××です。
人事:株式会社△△△△の□□と申しますが、今、お時間よろしいでしょうか?
【電話を受けられる場合】
自分:はい、大丈夫です。
人事:このたびは弊社の説明会(一次面接)にご応募くださいましてありがとうございました。書類選考の結果、次の面接選考に進んでいただくことになりました。つきましては、○月○日の○時に弊社の本社ビルにご来社いただきたいのですが、ご都合はいかがでしょうか?①
自分:ありがとうございます。○月○日の○時ですね。どなた様宛におうかがいすればよろしいでしょうか。
人事:人事部の□□宛にお願いいたします。
自分:承知いたしました。御社本社ビルに○月○日の○時、人事部の□□様宛におうかがいいたします。②
人事:お待ちしております。それでは失礼いたします。
自分:失礼いたします。③
【電話を受けられない場合】
自分:今、外におりまして落ち着いてお話しさせていただくことができませんので、10分後にかけ直させていただいてよろしいでしょうか。④
人事:わかりました。では、○○-○○○○-○○○○、□□宛にご連絡ください。
自分:ありがとうございます。復唱いたします。○○-○○○○-○ ○○○、□□様で、よろしいでしょうか?②
人事:間違いありません。
自分:承知いたしました。それでは、10分後にご連絡いたします。
人事:お待ちしております。それでは失礼いたします。
自分:失礼いたします。③
①大学の授業があるなど都合が悪い場合は、きちんと理由を伝えたうえで、「ほかの候補日はありますでしょうか?」とほかの日時で可能かどうかを相談しよう。
②日時、場所、担当者名、連絡先など、間違いがあってはいけないものは必ずメモを取り、復唱確認しよう。
③用件が終わり、電話を切る際には「失礼いたします」と言うと自然に電話を切ることができる。電話はかけたほうが先に切るのが原則なので、相手が電話を切ってから切ろう。
④騒がしい場所にいるときや応対している時間が取れないときは、あらためて自分から連絡する旨を伝え、連絡先を教えてもらおう。何分後に連絡できるかを伝えることと、連絡先を復唱して確認することを忘れずに。
自分:お忙しいところ恐れ入ります。私、御社のインターンシップへの参加を予定しております○○大学の××××と申します。人事部の□□様はいらっしゃいますか?①
取次者:はい、少々お待ちください。②
人事:お電話変わりました。□□です。
自分:お忙しいところ恐れ入ります。私、御社のインターンシップへの参加を予定しております○○大学の××××と申します。今、少しだけお時間よろしいでしょうか?③
人事:はい、大丈夫ですよ。④
自分:先日はインターンシップ参加内定の通知をいただきまして、誠にありがとうございました。実は、大変もったいないお話ですが、御社のインターンシップへの参加を辞退させていただきたいと思いましてご連絡差し上げました。
人事:そうですか。残念です。よろしければ、理由を聞かせてもらえませんか?
自分:実は御社のほかにも応募していた企業がありまして、そちらからも参加可能とのご連絡をいただきました。双方への参加も検討したのですが、日程が重なってしまう部分がありまして、今回は現段階でより興味のあるもう1社に参加したいと考えました。本当に申し訳ありませんでした。⑤
人事:そうですか… 残念ですが、仕方ないですね。頑張ってください。
自分:ありがとうございます。失礼いたします。
人事:失礼いたします。
①担当者名が不明確な場合は、「インターンシップご担当の方におつなぎいただきたいのですが、よろしいでしょうか?」と伝えるとよい。
②不在の場合、何度もかけ直すと先方に迷惑がかかるので、「何時頃お戻りになられますか? ○時ですね? ではまたその頃に、こちらからあらためてお電話させていただきます」と必ず戻り時間を確認して、こちらからかけ直そう。貴重な機会をいただいたお礼と辞退することに対するお詫びは自分で伝えるのが大原則だ。
③自己紹介はあらためて行う。また、先方が多忙な可能性があるので、本題に入る前にきちんと都合を確認しておこう。
④「忙しい」と言われた場合、「こちらからかけ直します」と言ってくれることもあるが、そうでないときは、手がすく時間を確認して、自分からかけ直そう。
⑤このほかに「ゼミ合宿の日程と重なった」「大学の集中講義の日程と重なった」などの理由が考えられるが、いずれにしても、相手に失礼のないよう、真摯な姿勢で説明し、お詫びの気持ちを伝えよう。
自分:はい、株式会社△△△△でございます。①
相手:株式会社○○○○の◇◇と申します。いつもお世話になっております。
自分:こちらこそ、お世話になっております。②
相手:■■様はいらっしゃいますでしょうか?
自分:申し訳ございません。■■はあいにく席を外しておりますので、戻り次第折り返しご連絡するよう伝えます。恐れ入りますが、電話番号を教えていただけますでしょうか。③
相手:ありがとうございます。電話番号は△△-△△△△-△△△△、株式会社○○○○の◇◇です。
自分:復唱いたします。△△-△△△△-△△△△、株式会社○○○○の◇◇様でよろしいでしょうか。④
相手:はい、間違いありません。自分:では、■■に申し伝えます。私、××が承りました。⑤
相手:××様ですね。よろしくお願いいたします。失礼いたします。
自分:失礼いたします。
①まずは会社名を名乗る。また、電話は3コール以内で取るのがマナー。それ以上かかった場合は、「お待たせいたしました。株式会社△ △△△でございます」と一言添えよう。
②「お世話になっております」は電話応対で使う常套句。相手が名乗ったら「お世話になっております」と伝えよう。
③取り次ぐ相手が不在の場合は、受けるべき人からかけてきてくださった方へ連絡するのが鉄則。折り返し連絡させる旨を伝え、連絡先を確認しよう。相手が急いでいる場合は、「至急連絡を取ってご連絡します」と伝え、取り次ぐべき相手に連絡を取ろう。電話を受けたのが終業時刻に近い時間帯であれば、何時までなら連絡が可能か確認しておくとよい。また、簡単な用件の場合は、伝言を受けてもよい。その際は、必ず内容の復唱・確認を行おう。在席の場合は、「少々お待ちください」と伝え、電話をつなごう。
④電話番号や住所・メールアドレス・氏名・日時など、間違ってはいけないものは必ず復唱して確認しよう。
⑤応対した人間がだれかわかるよう、最後に自分の名前をお知らせしておく。
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【監修】峯 陽子さん
約20年の専業主婦の後、人材育成会社で企業の社内研修講師などを経て、独立。企業の会社研修の講師のほか、女性の社会復帰支援、学生へのキャリア育成セミナー・マナー講座なども担当。
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