「あの企業も見ておけばよかった!」と後悔しないために、「気になる会社が増える情報収集法25」では、いろいろな角度からの企業探しの方法を紹介しています。
その中でも、「Part.4 人の話を聞き、新しい視点で探す 6つのヒント」では、「すでに就職している先輩、友人、兄姉」から話を聞くことは、新しい視点を得ることに有効だと、アドバイザーの「石黒さん」が大学生の「ノゾミさん」に説明しています。ぜひ、詳しく見てみましょう。
どんな企業を選べばいいか、見当がつかないノゾミ。ネットで検索しても、どの企業もよく見えるような、そうでもないような…。
【アドバイザー】石黒幹久(コンサルタント)
新卒でリクルート入社以来23年間、一貫して人材関連の仕事に従事。おもに企業の新卒採用・中途採用に関するコンサルティング業務に携わる。社会人や大学生向けのセミナーの講師も務め、学生向けセミナーは、述べ400回、受講者は8万人を超える。現在は、フリーのコンサルタントとして活躍中。
(ノゾミ) ネットで検索して、その企業の文説明や写真を見ると、どの企業も面白そうに思えますけど、どうもピンとこないんです。
(石黒)その理由は明らか! ノゾミさんは「人」だよね?
(ノゾミ)…そうですけど…。
(石黒)「人」である自分が企業を探すのに、「企業」という集団、組織、制度と比較しても、実は本当の相性を知ることはできない。だから、そこで働く人の価値観と自分の価値観を比較して、企業との相性を知ることが大事なんだよ。
(ノゾミ)???
(石黒)例えば、サイトに「仕事を任せてくれる企業」とあったとき、何となくよさそうな感じがしたとする。でも、それだけでは納得できない。その企業の先輩社員と話して、「仕事を任せてくれるから、○○のスキルが身について、自分でも驚くほど成長できた」と聞けば、「私も成長したい」→「私に合うかもしれない」と判断できる。
(ノゾミ)確かにそうですね。でも、私みたいな志望がはっきりしない人は、先輩に会っても何を聞いたらいいかわからないし、無意味ではないですか?
(石黒)そんなことないよ! 逆にノゾミさんのような人は、業種や企業の規模にとらわれず、サークルやゼミの先輩などに、たくさん会ってみるといいよ。気軽に会ってくれるはずだし、まだ志望が固まっていないこともざっくばらんに聞けるでしょ? 話を聞くうちに、志望がだんだん固まっていくはず。自己分析は、机にかじりついてするよりも、人に会うことの方が効果的なんだよ。
(ノゾミ)じゃあ、何を聞けばいいんですか?
(石黒)仕事内容を聞くのと同時に、先輩に「充実度曲線」を書いてもらおう。縦軸が充実度、横軸が入社時点からの時間の経過。先輩なりに「山」や「谷」があったはず。「山」の部分では、なぜ充実していたのか、どんな達成感があったのか、なぜできたのか、何に貢献できたと思っているのかなどを聞いてみよう。そうすると、個人的なやりがいの源泉だけでなく、その企業で評価されること、その企業のその仕事が世の中にどんな影響を与えるのか、何かを達成するとき、企業の制度や先輩、チームのメンバーからどんなサポートが得られるのかが見えてくる。
(ノゾミ) 「谷」はどうですか?
(石黒) 「谷」も同じ。なぜ「谷」だったのか、そこからどうやって脱出したのかを聞く。企業や周囲のメンバーがどんな影響を及ぼしたかも理解できる。知っている先輩や知人の場合、その人の性格がだいたいわかっているから、「この人はちょっとネガティブだから、注意して聞いた方がいいな」みたいな、情報の解釈の基準もわかるよね。
先輩10人くらいの話を聞いて、面白かったなあと思う話を整理してみよう。そうすると、どんな分野に興味があるのか、どんなワークスタイルに興味があるのか、なども見えてくるものなんだよ。
(ノゾミ)わかりました! ほかに、「知っている先輩ならでは」で聞けることはありますか?
(石黒)ぼんやりとでも目指す業界、企業があったら、先輩にその業界や企業をどう見ているか、率直に聞いてみるといい。その業界や企業に属している人に対しては言いにくいことも、素直に話してくれると思うよ。もちろん、すべてをうのみにしてはいけないけれど。逆に、注意すべき点がひとつ。世間話に終始しないこと。しばらくぶりに会う先輩だと、「最近、サークルはどう?」みたいな話で1時間があっという間に過ぎてしまうからね。
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