【2026年最新】経済学部生の就職先は?人気の業界や職種を解説|就活のポイントも!

キャンパス内を歩く学生のイメージ

経済学部生であることが、就活にどのように影響するのか気になる人もいるでしょう。本記事では、経済学部生の就職率や人気の業界・職種、実際に多くの先輩たちが就職している業界を紹介します。

加えて、就活のスケジュール、経済学部生の悩みへの回答も解説します。学部の特性を踏まえて、これからの就活を考える際の参考にしてください。

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この記事のまとめ

  • 経済学部生の就職先として特に人気のある業界や職種は、金融業界と商社です。また、メーカー業界、マスコミ・広告業界、情報通信・IT業界なども人気があります
  • 経済学部生に人気の職種は、経理、企画、マーケティングや営業です
  • 経済学部の専門性を生かして就職した先輩は約3割。あまり進路が限定されず、幅広い業界や職種に挑戦できることが、経済学部生の強みです

経済学部生の就職率が高い理由は?

経済学部が企業から評価される理由は、経済の仕組みや市場動向を幅広い視点で理解できることにあります。また、統計学や計量経済学で培ったデータ分析力や課題発見力も、多くの業界で活躍できる強みとして期待されています。

1. ビジネスにかかわる幅広い分野の知識を学ぶから

経済学部では、社会全体の経済活動である「マクロ経済学」、企業や個人の経済活動である「ミクロ経済学」の2つの視点から、社会構造や人、もの、お金の動き方といった経済の仕組みを学びます。

国や世界などの大きな視点から家計などの小さな視点まで、経済の動向を読み解く力を身につけられることから、経済学部生は企業からビジネスの流れ全体を把握できる人材として期待されています。

どの業界においてもお金や商品・サービスの流れの理解は必要なので、ビジネスの仕組みや市場の動向を幅広い視点から捉えられる経済学部生を求める企業は多いと言えるでしょう。

2. データ分析を学んでいる学生が多いから

経済学部では、統計学や計量経済学などを通じて、データを基に市場や消費者の動向を分析することで、課題を発見する力を身につけられます。こうした分析力や課題発見力は、業界や職種を問わず活用できる、汎用(はんよう)性の高い能力です。

また、経済学部では、財務や会計、経営学など、ビジネスに直結する幅広い知識も学べます。企業経営や市場の仕組みへの理解は、多くの企業から一定の評価を得られるスキルと言えるでしょう。

3. 企業側にも受け入れやすい学部として認識されているから

経済学部生の就職率が高い背景には、学生側だけでなく、企業側の事情もあります。

経済学部は文系学部の中でも学生数が多く、多くの企業が長年にわたって出身者を採用してきました。そのため、採用後の配属先や育成のイメージを描きやすいため、比較的受け入れやすいと考える企業も多い傾向があります。いわば「どの部門にも配属しやすい、間口の広い学部」と捉える企業が多いと言えるでしょう。

経済学部生の就活先で人気の業界・業種は?

経済学部生に人気の就職先として、以下の業界が挙げられます。

金融業界

資金の融資や保険の販売など、お金に関するビジネスを行う業界です。銀行、証券会社、保険会社、資産運用会社が代表的な企業例です。

金融市場の仕組みや金利、為替、金融政策、企業活動の知識が求められる業界です。経済学部で学ぶ内容との親和性が高く、目指す人も少なくありません。一方で、人気を集める分、競争率が高い面もあります。

商社

商社とは、企業と企業の間に入り、ものやサービス、情報の流通を行うほか、事業の成長をサポートする業種のことです。総合商社と専門商社の2種類があり、総合商社は幅広いものやサービスを一社で扱い、専門商社は特定の分野の商品を専門的に扱います。

商社は景気や市場の動向などを踏まえてビジネスを展開します。経済学部で学ぶ経済や貿易の知識を生かしやすいでしょう。また、営業職では取引先に商材を提案したり、市場分析を行う機会も多く、経済学部で培った分析力や論理的思考力も強みにできます。

メーカー業界

メーカー業界では、自動車、食品、化学、医薬品、電気・電子機器など、さまざまな製品のものづくりを手掛けています。

ものづくりのイメージから、理系の学生が就職すると思うかもしれませんが、営業や企画、マーケティングなど、文系学生が活躍できる職種も数多く存在します。特に、新商品のコンセプト立案や事業戦略の策定、市場調査や顧客分析などでは、経済学部で培った分析力や論理的思考力を生かせます。

マスコミ・広告業界

マスコミ・広告業界は、テレビ、新聞、出版、Webメディアなどを通じて、情報発信やプロモーションを行う業界です。

人々の関心事やトレンド、社会情勢を把握し、「どのような商品が求められているのか」「どのような情報が注目されるのか」を分析しながら、コンテンツの企画や広告戦略の立案を行います。経済学部で学ぶ消費者行動や市場動向、景気動向などの知識を生かしやすい業界です。

情報通信・IT業界

情報通信・IT業界は、携帯電話会社や通信インフラ事業者、インターネットサービス企業、システム開発会社など、通信やデジタル技術を活用したサービスを提供する企業が属する業界です。

この業界の代表的な職種であるエンジニアやプログラマーは、理系の知識を生かしやすい職種ですが、文系出身者を積極的に採用している企業も少なくありません。また、こうした技術職以外では、ほかの業界同様、市場調査、サービス企画、マーケティングといった職種で強みを発揮できます。

不動産・デベロッパー業界

不動産・デベロッパー業界は、住宅やオフィスビル、商業施設などの開発・販売・管理・運営を行う業界です。

不動産に関するビジネスは、景気や金利、人口動態などの変化が事業に大きく影響します。そのため、こうした経済環境の変化を予測したり、分析する機会も多く、経済学部で学ぶ知識を生かしやすいです。

シンクタンク・リサーチ業界

シンクタンク・リサーチ業界は、経済や産業、社会課題に関する調査・分析を行い、企業や官公庁に提言を行う業界です。

経済の分析や政策研究そのものが仕事であり、学部で学んだ知識を直接的に活用できます。採用人数は決して多くありませんが、専門性の高い仕事であることから、根強い人気を誇ります。

コンサルティング業界

コンサルティング業界は、企業が抱える経営課題を分析し、解決のための提案を行う業界です。

コンサルティングには、経営戦略系コンサルティング、IT系コンサルティング、財務系コンサルティングなど、さまざまな分野があります。経済学部生の間では、特に経営戦略系コンサルティングの人気が高い傾向にあります。経済学部で学ぶ経済理論や企業活動に関する知識を生かしやすいことが大きな理由です。

人材サービス業界

人材サービス業界は、就職・転職支援、人材紹介、人材派遣、人材コンサルティングなどのサービスを提供し、企業と求職者をつなぐ役割を担う業界です。

経済学部では、労働経済学や人的資源管理(HRM)など、人材マネジメントに関する学問を学ぶ機会があります。企業の採用課題を把握して、適切な人材提案を行う上で、採用戦略や人材配置、人材育成などの知識を持っていることは大きな強みになります。

官公庁・地方自治体

官公庁や地方自治体で働く国家公務員または地方公務員は、社会や地域の発展を支える重要な仕事であり、公共性が高いことから、経済学部生の就職先として根強く人気を集めています。

経済学部で学ぶ経済政策や財政、税制、公共経済学などは、国や自治体の政策立案や予算編成はもちろん、地域課題の解決や行政サービスの企画・運営などにも生かせるでしょう。

会計事務所・税理士法人

会計事務所・税理士法人は、企業の会計や税務を支援するビジネスを行っています。お金にかかわる仕事であり、知識を生かしやすい点から、経済学部生に人気があります。

事務職として就職するだけでなく、公認会計士や税理士の資格を取得して専門職として活躍する道もあります。

実際に就職した先輩が多い業界は?

経済学部を卒業した社会人200人に対して、「新卒で就職した企業・団体の業界」をリクナビが独自にアンケート調査したところ、1位がメーカー業界(23.0%)、2位がサービス業界(17.0%)という結果になりました。3位以下も含めた、詳しい結果は以下の通りです。

Q. 新卒で就職した企業・団体の業界に最も近い業界を教えてください(n=200、単一回答)

「 新卒で就職した企業・団体の業界に最も近い業界を教えてください」に関するアンケート結果

経済学部で学ぶ内容は金融や経済政策に限らず、市場分析や消費者行動、企業活動など、幅広い分野に及び、その多くが現実のビジネスと深いつながりを持っています。そのため、専門知識を直接生かせる業界・業種に偏らず、さまざまな分野で活躍できるのでしょう。

経済学部生の就職先で人気の職種は?

経済学部生から人気の職種として、以下が挙げられます。

経理職

経理職は、企業のお金の流れを管理し、経営を数字の面から支える職種です。経済学部は経営学部や商学部と学問領域が近いこともあり、会計学や財務、簿記など、経理関係の専門知識を学ぶ機会が少なくありません。また、どの業界・企業でも必要な職種であり、需要が高いことも、人気の理由と言えるでしょう。

経理職は専門性を身につけることで長期的なキャリア形成がしやすく、将来的に財務職や経営企画職、管理職などへキャリアアップを目指せることも、経済学部生に選ばれる要因の一つです。

なお、日商簿記検定試験2級以上を取得しておくと、会計の基礎知識を証明できるため、就活でアピールできるポイントになります。

企画・マーケティング職

企画・マーケティング職は、市場や消費者のニーズを分析しながら商品やサービスの企画、販売戦略の立案を行う職種です。市場調査や顧客データの分析など、経済学部で培ったデータ活用力を発揮しやすいことが人気の要因です。

営業職

営業職は、自社の商品やサービスを顧客に提案し、課題解決を支援する職種です。顧客との信頼関係を築きながら、ニーズに合った提案を行うことが求められます。

経済学部では、市場の仕組みや企業活動、消費者行動などについて学ぶため、業界や顧客を多角的に理解する力を身につけられます。また、データや事実を基に物事を考える習慣が身につくことから、根拠のある提案を行いやすい点も強みです。

顧客の課題を分析し、状況に応じた提案を行う営業職において、経済学部で培った論理的思考力や分析力は大いに役立つでしょう。

データアナリスト職

データアナリスト職は、企業が保有するさまざまなデータを分析し、そこから課題や傾向を見つけ、事業上の意思決定や課題解決に役立てる職種です。売上や顧客の行動などを分析して原因を探ったり、分析結果をレポートやグラフにまとめて関係者に共有したりするほか、結果をもとに施策の改善や提案を行うこともあります。

近年は多くの業界でデータの活用が進んでおり、データアナリスト職の需要も高まっています。統計学や計量経済学を学ぶこともある経済学部生は、数値データを扱うことに慣れているため、文系出身者でも挑戦しやすい職種の一つです。

実際に配属された先輩が多い職種は?

リクナビが「経済学部卒業生の就職先」調査を200人に対して行った結果、経済学部を卒業した人が新卒で配属された職種のうち、1位は「事務系職種」(39.5%)で2位が「営業系職種」(31.0%)でした。

Q. 新卒で就職した企業・団体で、入社後に配属された部署に最も近いものを教えてください(n=200、単一回答)

「新卒で就職した企業・団体で、入社後に配属された部署に最も近いものを教えてください」に関するアンケート結果

経済学部卒業生の多くは企業の事務部門や営業部門に配属される一方で、IT分野をはじめとするさまざまな職種で活躍しています。このことからも、経済学部で学ぶ知識やスキルは特定の業界・業種・職種に限らず活用できることや、多様なキャリアを目指せることがわかります。

経済学部の専門性を生かすべき?

リクナビが「経済学部卒業生の就職先」調査を200人に対して行ったところ、新卒で就職した際に経済学部の専門性を生かして就職できたと考えている人は、全体の約3割(31.0%)でした。

Q. 新卒で就職した際、経済学部の専門性を生かして就職したと思いますか(n=200、単一回答)

はい 31.0%

いいえ 69.0%

この結果だけを見て、「経済学部の学びは就職に役立たない」とは言えません。日本の新卒採用では専門知識そのものよりも、人柄やポテンシャル、将来的な成長性を重視する企業が多数派とされています。むしろ、そうした中で、約3割の人が専門性を直接生かして就職しているという結果は、決して低い数字ではないと言えるでしょう。

例えば、経済学そのものは直接生かせないとしても、学びの過程で培ったデータ分析力や問題解決能力は、多くの職種で生かせる汎用的なスキルです。金融アナリストやエコノミストなど経済の専門知識を生かせる職種を目指す道もありますが、まずは幅広い業界や職種で経験を積み、その後に専門性を高めていくキャリアも十分に考えられます。

経済学部生が就活で役立つ資格はある?

経済学部生の就活に役立つ資格としては、以下の7つが挙げられます。

  • 日商簿記検定試験 ※2級以上が望ましい
  • ファイナンシャル・プランナー(FP) ※2級以上が望ましい
  • TOEIC(R) ※800点以上が望ましい
  • 公認会計士
  • 税理士
  • 証券外務員
  • 日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)

このうち、公認会計士や税理士は、専門職としてのキャリア形成を前提とした資格であり、取得には長時間の学習が必要です。試験自体も難関なので、挑戦する場合はしっかり計画を立てて、勉強に臨みましょう。大学が開講している関連講座や、予備校への通学も選択肢となります。

証券外務員や日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)は金融業界で評価されやすい資格です。志望が明確な場合は、取得に挑戦してみると良いでしょう。業界への理解を深めることもできます。

日商簿記検定試験やTOEIC(R)、ファイナンシャル・プランナー(FP)は比較的広い業界で評価される資格ですが、いずれも一定のスコアや級数を狙うとなると、しっかりとした勉強が必要です。自分の強みや興味・関心と照らし合わせて、挑戦するかどうかを考えましょう。

このほかに、経済学部らしさを生かせて、かつさまざまな業界で生かせる資格として、統計検定、ビジネス会計検定試験、リテールマーケティング(販売士)検定などもお勧めします。ほかの資格と同様に、これからどのようなキャリアを歩んでいきたいかを考えて、そのキャリアに役立つ資格の勉強に取り組むと良いでしょう。目的意識を持って行動した経験や、粘り強く勉強した経験は、それ単体でも評価につながります。

経済学部生の就活がうまくいくポイントは?

経済学部生の就活では、企業独自の選考日程の確認や自己分析が重要です。インターンシップやOB・OG訪問で業界理解を深め、必要に応じて資格取得にも挑戦しながら、バランスよく準備を進めましょう。

1. 一般的な就活スケジュールに加えて、企業の独自選考スケジュールをチェック

経済学部生が就活を進める際は、政府が示す一般的な就活スケジュールだけでなく、企業独自の選考スケジュールも必ず確認しておきましょう。

特に、ベンチャー企業や外資系のコンサルティングファーム、金融機関の中には、一般的なスケジュールより早い時期から採用選考を実施する企業も少なくありません。気づいたら選考が終わっていたなんてことにならないよう、志望企業の過去の選考時期やインターンシップの開催時期、エントリーシート(ES)の提出期間などを事前に調べておくことが大切です。

また、調べてわかった日程は、カレンダーやスケジュール帳に記録しておきましょう。

2. データ分析力を生かして自己分析を行う

経済学部では、統計をはじめとしたデータの分析力を磨きます。この分析力は、分析の対象を整理して課題や傾向を発見し、これからの行動の見通しを立てたり、論理的に結論付けたりする力です。こうした力は、就活の自己分析で大いに役立ちます。

例えば、インターンシップやオープン・カンパニー&キャリア教育等、学業、アルバイト、サークル活動など、これまで自分が力を入れてきたことを整理し、自分がどのような場面で成果を上げたのかを振り返ってみましょう。経験ごとの共通点や、評価された要因を分析することで、自分の強みや特徴を考えやすくなります。

振り返る際は、成果や経験に関連した数字、具体的なエピソードを思い出しておきましょう。自分に合ったキャリアを考えたり、ESや面接で自己PRをしたりする際の、強力な「根拠」が得られます。

また、自己分析だけでなく、他者から見た自分を聞く「他己分析」にも取り組んでみましょう。自分では当たり前だと思っていることも、他者には強みに映っているかもしれません。他己分析はこうした隠れた強みに気づくチャンスです。また、自己評価と他者評価の共通点や違いを整理することで、より客観的に自分を理解しやすくもなるでしょう。保護者や友人、キャリアセンターの職員に協力してもらいましょう。

3. インターンシップの就業体験によって実際の働き方を知る

インターンシップに参加し、実際の業務を体験することで、その企業や職種の働き方、仕事の進め方を理解できます。また、その経験は、実際の就活で自分の強みや志望動機を伝える際も役立つでしょう。

インターンシップによっては、経済学部で学んだ知識やスキルを生かせるプログラムもあります。例えば、実際の経営課題を題材として課題設定から提案までのプロセスを体験するプログラム、数理的素養やリスク計測手法を活用して金融業界の経営課題の解決方法を学ぶプログラムなどが代表的です。

4. OB・OG訪問で社員の声を聞く

経済学部卒業生は、金融、メーカー、商社、IT、コンサルティングなど、さまざまな業界で活躍しています。そのため、大学のキャリアセンターや就職支援窓口を活用すれば、自分が興味を持つ業界で働くOB・OGと接点を持てる場合があります。

実際に働いている卒業生から話を聞くことで、仕事内容だけでなく、その企業の雰囲気やリアルな働き方、先輩がどのように就活を進めたかなど、リアルな情報をたくさん得られます。また、経済学部の学びがどのように仕事で生かされているのかを知ることで、自分のキャリアを考えるヒントにもなるでしょう。

5. 資格を取得する

資格の取得は、就活において必須ではありません。一方で、経済学部で学んだ知識を生かせる資格や、実際のビジネスで役立つ資格も数多くあります。学びたい分野や目指したい業界・職種がある場合は、資格取得にチャレンジしてみるのも良いでしょう。

取得に向けた学習を通じて、専門知識を深められ、目標に向かって継続的に努力できる姿勢が身につくのもメリットです。就活でも、アピールポイントになるでしょう。

ただし、資格を持っていないからといって就活に大きな影響が出るわけではありません。多くの企業は新卒採用において、資格の有無よりも「人柄」「能力」「価値観」などを重視する傾向があります。そのため、資格取得にこだわり過ぎるのではなく、自己分析や企業研究、インターンシップなどにも十分に時間を確保しながら、バランス良く就活準備を進めることが大切です。

経済学部生の就職についてよくある質問

経済学部生の就職に関するよくある質問を紹介しますので、参考にしてください。

Q. 経済学部生は就活でどのような強みがありますか?

A. 経済や市場の仕組み、企業活動、データ分析など、ビジネスに関する知識を身につけていることから、多くの企業が経済学部生を採用対象としています。企業から学生へアプローチする「スカウト型採用」や「ターゲティング型採用」においても、幅広い業界で活躍できる可能性を持つ人材として注目されることがあります。

このように、経済学部は多様な業界・業種への進路が開かれている学部と言えるでしょう。

Q. 経済学部生が取得すると就活で役立つ資格はありますか?

A. 志望する業界や職種によっては、以下の資格や学習経験をアピール材料にできる場合がありますが、取得できていないからといって就活を進められないわけではありません。

  • 日商簿記検定試験 ※2級以上が望ましい
  • ファイナンシャル・プランナー(FP) ※2級以上が望ましい
  • TOEIC(R) ※800点以上が望ましい
  • 公認会計士
  • 税理士
  • 証券外務員
  • 日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)

これらはあくまで一例であり、このほかにも経済学部で学んだ内容を生かして取得できる資格は多々あります。資格の取得に至らなかったとしても、資格取得のための過程や努力も就活においてアピールできる材料の一つになります。これからのキャリア設計をイメージした上で、どの資格が役立つか、取得のためにはどのように勉強すべきかなどを考えることが大切になるでしょう。

Q. 経済学部でも、専門外の分野で就職できますか?

A. 専門外の分野へ就職することは十分可能です。

実際には、経済学部卒業生の多くが、経済学部の専門知識を直接活用する職種だけでなく、営業職や事務職、IT関連職、販売職など幅広い分野で活躍しています。また、リクナビが実施した調査結果でも「経済学部の専門性を生かして就職したと思う」と回答した人は31.0%にとどまり、69.0%の人は専門性を直接生かさない形で就職していることがわかっています。

経済学部で身につくのは、経済に関する知識だけではありません。論理的思考力や分析力、データを基に課題を考える力などは、多くの業界や職種で評価される汎用的なスキルです。そのため、金融業界、メーカー、商社、IT企業、小売業界など、さまざまな分野への就職が可能です。

経済学部生だからといって進路が限定されることはありません。むしろ幅広い業界や職種に挑戦できることが、経済学部の大きな強みと言えるでしょう。

Q. 公認会計士の資格を取得して監査法人に就職したいです。一般企業への就活も並行してすべきですか?

A. 公認会計士試験の合格発表は例年11月ごろに行われるため、監査法人の本格的な採用活動もそれ以降に始まることが一般的です。そのため、試験結果が出る前の段階では、監査法人への就職が確実に決まっているわけではありません。万が一に備え、一般企業の選考にも参加しておくことで、進路の選択肢を広げられるでしょう。

また、公認会計士として登録するためには、試験合格後に3年以上の「業務補助」と「実務従事」が必要です。多くの合格者は監査法人で実務経験を積みますが、一般企業で働きながら要件を満たせるケースもあります。

一般企業での業務が実務経験として認められるかどうかは、業務内容によって個別に判断されます。そのため、一般企業から内定を得た場合は、公認会計士試験に合格したことを伝えた上で、担当業務が実務従事として認められた実績があるかどうかを企業に確認してみると良いでしょう。

Q. ゼミや卒業論文での学びは就活でアピールになりますか?

A. 十分アピールになります。

ゼミや卒業論文は、課題にどのように向き合ってきたのかを伝えやすいアピール材料です。作成過程で「どのような課題を設定したのか」「どのようなデータや根拠を用いて分析したのか」「どのような結論を導いたのか」を説明することで、課題解決力や論理的思考力を示せるでしょう。

なお、採用担当者が研究テーマに関心を持つかどうかは、基本的に重要ではありません。企業が重視するのは、ゼミや卒業論文に対して「どのように向き合っていたか」という点だからです。そのため、専門性の高いテーマでも、アピールの材料として活用できます。

また、経済学部のゼミや卒業論文では、データ収集や分析、仮説の検証、プレゼンテーションなどを経験する機会が多くあります。いずれも社会人でも取り組む活動なので、これらの経験についてアピールするのも良いでしょう。

調査概要

調査期間:2024年9月18日~9月24日
調査サンプル:経済学部を卒業した社会人200人
調査協力:株式会社クロス・マーケティング

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曽和利光さんプロフィール写真

監修

曽和利光さん

株式会社人材研究所・代表取締役社長。1995年、京都大学教育学部教育心理学科卒業後、リクルートで人事コンサルタント、採用グループのゼネラルマネージャーなどを経験。その後、ライフネット生命、オープンハウスで人事部門責任者を務める。2011年に人事・採用コンサルティングや教育研修などを手掛ける人材研究所を設立。『「ネットワーク採用」とは何か』(労務行政)、『人事と採用のセオリー 成長企業に共通する組織運営の原理と原則』(ソシム)など著書多数。最新刊に『コミュ障のための面接戦略』(星海社新書)がある。

※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。