「知りたい」を敬語で言い換えた表現は?就活のときによく使う表現を例文で紹介

採用担当者やOB・OGといった目上の人達に対して質問を投げかけたいときに、「○○を知りたいです」という表現は、砕けた印象を与えてしまい不適切かもしれない、と不安に感じる人もいるのではないでしょうか。

「知りたい」をより丁寧に言い換えた表現とそれらを使った例文を紹介します。

「知りたい」の意味は?就活でいつ使う?

「知りたい」は、物事について興味がある、理解したい気持ちを表現する言葉です。例えば、就活では以下のようなシーンで使われます。

  • 面接、OB・OG訪問での質問で「御社の10年後のビジョンについて知りたいです」「御社で活躍されている方の特徴を知りたいです」など
  • 内々定後のメールのやりとりで「提出物について知りたいです」「面接の日程を知りたいです」など

これらの文章でも意味は通じますが、「知りたいです」という表現自体には敬意が含まれておらず、カジュアルな印象を持たれやすくなります。社会人をはじめ目上の人に対しては、ほかの丁寧な表現に言い換えましょう。

「知りたい」を丁寧に言い換えた表現は?

「知りたいです」が目上の人に対して適切でないのであれば、質問やお願いを投げかけたい場合にどのように伝えれば良いのでしょうか。伝えたい内容や使用する状況に合わせて、丁寧に言い換えた表現を5パターン紹介します。

教えて頂きたいです

「教える」に、「もらう」の謙譲語である「頂く」を組み合わせた、お願いや依頼のニュアンスが強い言葉です。相手に「教える」という行為をしてもらいたい、つまり教わりたいときに使います。

(例)

「会社説明会の持ち物について、教えて頂けますでしょうか」
「仕事のやりがいについて、教えて頂けますでしょうか」
「社内の雰囲気を詳しく教えて頂けますでしょうか」

おうかがいしたいです

「うかがう」は「聞く」の謙譲語で、自分がへりくだって目上の相手に何かを尋ねるときに使います。「教えて頂きたいです」が知識や答えを求める積極的な姿勢の言葉であるのに対して、「おうかがいしたいです」は「質問をさせてほしい」という意味の、より謙虚な姿勢のニュアンスがあります。

(例)

「面接の際に持参する書類について、おうかがいいたします」
「現場で働く中での一番の苦労をおうかがいできますでしょうか」

ご教示頂きたく存じます

「ご教示」は「教える」をより丁寧にした表現です。「存じます」は「思う」の謙譲語である「存じる」に、丁寧語の「ます」を付け加えた助動詞です。目上の人に何か教えてもらいたいという気持ちを、より丁寧に伝えられる表現です。

「ご教示」に似た言葉で「ご教授」がありますが、「ご教示」は手順や情報を知りたい場合に、「ご教授」は学問や技術などを知りたい場合に用いられます。ビジネスでは、「ご教示」を用いる機会が多いでしょう。

なお、「存じます」は、「うかがいたく存じます」のようにほかの言い換えと組み合わせて使用することもあります。

(例)

「会場への行き方をご教示頂きたく存じます」
「今後の選考スケジュールについて、ご教示頂きたく存じます」
「ご都合の良い日程をいくつかご教示頂きたく存じます」

お聞きしたいです

「お聞きする」は「聞く」を丁寧にした表現で、丁寧ではあるものの、今回挙げた言い換え例の中ではカジュアルなシーンで使用する言葉です。OB・OGなどの比較的年齢や距離感が近い相手に使いましょう。

(例)

「1日の仕事の大まかな流れをお聞きしても良いでしょうか」
「御社の商品〇〇の特徴について詳しくお聞きしたいです」
「普段、お昼休みはどのように過ごされているのかお聞きできますか」

就活準備・就活で「知りたい」と伝える際の例文

就活準備や就活中、社会人をはじめとした目上の人とのやりとりで「知りたい」と伝える際、どのように言い換え表現を使えば良いのでしょうか。メールと面接にシーンを分けて例文を紹介します。

メール:説明会の服装についての質問

(件名)

 <ご質問>説明会の服装につきまして(○○大学 りくなび太郎)

(本文)

株式会社○○
人事部
新卒採用ご担当者様

初めてメールをお送りいたします。
私、現在就職活動を進めております
○○大学□□学部○○学科のりくなび太郎と申します。

○月○日に開催される貴社の説明会に参加申し込みをしており、
当日の服装についてお尋ねしたく、ご連絡させて頂きました。

参加要件に「服装はビジネスカジュアル」と記載がありましたが、
当日は別の予定の都合でスーツでうかがう予定ですが、よろしいでしょうか。

ご多忙の折、お手をわずらわせてしまい恐縮ではございますが、
ご返信いただけますと幸いです。

何卒、よろしくお願いいたします。

———————————————————

りくなび太郎
○○大学□□学部○○学科
携帯番号:090-000-0000
メール:tarou@××××××.jp

———————————————————

(ポイント)

「会社説明会の服装」について担当者に質問を投げかける例文です。そこまで難しくなく返答の手間もかからない質問なので、柔らかく聞く表現である「お尋ねしたく」を使っています。

メール:面接の詳細についての質問

(件名)
面接についてのご質問(○○大学 りくなび太郎)
 
(本文)
株式会社○○
人事部
新卒採用ご担当者様
 
初めてメールをお送りいたします。
○○大学□□学部○○学科のりくなび太郎と申します。
 
この度は、面接の機会を頂き誠にありがとうございます。
面接当日について数点おうかがいしたいことがあり、ご連絡いたしました。
 
お忙しいところ恐縮ですが、以下の点についてご教示頂きたく存じます。
 
1.当日の持ち物について 履歴書以外に、持参すべき書類や筆記用具等はございますでしょうか。
2.受付場所について 貴社ビルに到着いたしました際、何階のどちらの窓口へ向かえばよろしいでしょうか。
 
お手数をおかけして申し訳ございませんが、
ご回答いただければ幸いです。
 
何卒、よろしくお願い申し上げます。
 
———————————————————
りくなび太郎
○○大学□□学部○○学科
携帯番号:090-000-0000
メール:tarou@××××××.jp
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(ポイント)

面接に参加するに当たって、当日の持ち物や受付などについて担当者に質問しています。学生自身が面接当日に困らないようにすることを目的とした質問なので、謙虚に質問ができる「おうかがいしたいことがあり」を使用しています。

メール:インターンシップ参加についての質問

(件名)

インターンシップ参加申し込み(○○大学 りくなび太郎)

(本文)

株式会社○○
人事部
インターンシップご担当者様

初めてメールをお送りいたします。
○○大学□□学部○○学科のりくなび太郎と申します。

貴社のインターンシップの募集要項を拝見し
ぜひ参加させて頂きたくメールいたしました。
選考日時と、提出物の詳細をご教示頂きたく存じます。

お忙しいところ、お手数をおかけいたしますが、

何卒、よろしくお願い申し上げます。

———————————————————

りくなび太郎
○○大学□□学部○○学科
携帯番号:090-000-0000
メール:tarou@××××××.jp

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(ポイント)

初めてメールをする上に、これからインターンシップでお世話になる企業の担当者へのメールであるため、丁寧さを強調できる「ご教示頂きたく存じます」を使っています。

メール:OB・OG訪問で聞きたいことの事前連絡

(件名)

OB訪問のお願い(○○大学 りくなび太郎)

(本文)

株式会社○○
□□部
○○○○様

初めてメールをお送りいたします。
○○大学□□学部○○学科のりくなび太郎と申します。

本日は、大学のキャリアセンターで○○様のことを知り、
OB訪問のお願いでご連絡を差し上げました。

現在就職活動中で、不動産の仕事に関心があり、
貴社が手掛けた都市開発に大変引かれております。

ご多忙とは存じますが、お時間を頂けるようでしたら、
○月○日から○月○日の間で、
○○様のご都合の良い日時をお知らせ頂けませんでしょうか。
上記日程でのご調整が難しい場合には、お手数ですが、
○○様のご希望の日程を2~3、候補日としてお知らせ頂けますでしょうか。

なお、当日は
・○○様が入社を決めた理由
・希望の部署に異動できるケース
などをお聞きできればと思っております。

メールでの突然のお願いで大変恐縮ですが、
何卒、よろしくお願い申し上げます。

———————————————————

りくなび太郎
○○大学□□学部○○学科
携帯番号:090-000-0000
メール:tarou@××××××.jp

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(ポイント)

OB・OGへの質問なので、丁寧さはありつつも、堅苦しくなりすぎない表現である「お聞きできれば」としています。

面接、OB・OG訪問:「何か聞きたいことはありますか?」と聞かれた際の質問

多くの面接では、終盤に面接担当者から「何か聞きたいことはありますか?」と逆質問をされます。また、OB・OG訪問の際は、自分から質問する機会が多くなるでしょう。とっさに「知りたいです」を言い換えると、その場に適さない使い方をしてしまうかもしれません。

質問を準備するだけでなく、言葉遣いについてもおさらいしておきましょう。逆質問やOB・OG訪問の際の質問例をいくつか紹介します。

(面接での逆質問の例)

  • もし私を採用頂けた場合、入社後最初の3ヶ月で期待される役割について教えて頂きたいです。
  • 御社で活躍されている若手社員の方々に共通する点をおうかがいしたいです。
  • 企業ホームページで掲げられている○○に関して現在取り組んでおられることについておうかがいできますでしょうか。

(OB・OG訪問の際の質問例)

  • 部署内でのコミュニケーションや、チームで業務を進める際の雰囲気について教えて頂きたいです。
  • 〇〇様がこれまでの業務の中で、最もやりがいを感じた瞬間についておうかがいしたいです。
  • 仕事をしていて、楽しいと思ったことやつらいと思ったことをおうかがいしたいです。

積極性を見せたい場合は「教えて頂きたい」、謙虚に柔らかく質問したいなら「おうかがいしたい」と使い分けられると良いでしょう。

なお、「お尋ねしたいです」「お聞きしたいです」は、ややカジュアルな印象を与えるため、面接での使用は適切ではありません。「ご教示頂きたい」は、かしこまった表現のため、メールなどの文書で使うのが適しているでしょう。

峯 陽子先生

監修

峯 陽子さん

約20年の専業主婦の後、人材育成会社で企業の社内研修講師などを経て、独立。企業の会社研修の講師のほか、女性の社会復帰支援、学生へのキャリア育成セミナー・マナー講座なども担当。

※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。