【例文あり】コミュニケーション能力を自己PRで伝えるときのポイント

「コミュニケーション能力」は、企業が学生に求める力としてよく挙げられます。では、コミュニケーション能力とは一体どんな力を指すのでしょう。また、就活で自己PRする際にコミュニケーション能力を伝える場合、どんなことに気をつけるとよいのでしょうか。人事として新卒採用を20年担当し、現在はさまざまな企業の人事・採用コンサルティングを手掛ける採用のプロ・曽和利光さんに聞きました。

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企業が評価する「コミュニケーション能力」とは?

経団連が調査した「企業が学生を選考するときに求める力」の16年連続トップが「コミュニケーション能力」です。企業は具体的にどのような「コミュニケーション能力」を評価するのでしょうか?

実は、コミュニケーション能力とひと言で言っても、人によって想定するものはさまざまです。企業が学生に求める「コミュニケーション能力」は、大きく以下の2つに分類されると考えられます。

アイデアや意見を言語化して伝える“表現力”
相手の感情をくみ取る“感受性”

例えば、クリエイティブな発想や、人の心をつかむプレゼンテーションが必要とされるような仕事をする場合には“表現力”が求められるでしょう。営業や接客など、相手の思いをくみ取って行動に反映させる仕事であれば、“感受性”が必要です。

自分が志望している企業の仕事では、どんな力を求めているのか、企業研究などを通して理解を深め、自己PRでアピールしようと考えている「コミュニケーション能力」とずれがないか、選考の前に考えておきましょう。

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このポイントを押さえよう! 就活に役立つ企業研究のやり方

志望企業が求める「コミュニケーション能力」の調べ方

志望する企業がどんな力を求めているかを知るには、会社説明会やOB・OG訪問などで先輩社員に聞いてみるとよいでしょう。

職種を限定しないで採用するケースが多い日本の新卒採用では、企業カルチャーと合う学生かどうかを見ていることが多くあります。そして、企業カルチャーは、その企業の主力事業組織、つまり花形組織に合わせてつくられていることがほとんどです。

複数の事業を展開している企業でも、営業カルチャーが強い組織なのか、エンジニア主導なのかで、求められるコミュニケーション能力は異なるでしょう。その企業で活躍している社員がどういう人材なのか、業績を出す上でどんな力が必要なのかを聞いてみることで、「その企業が求めるコミュニケーション能力は何か」が見えてくるはずです。

コミュニケーション能力を自己PRで伝えるときのポイント

コミュニケーション能力という言葉が多義的なため、エントリーシートや面接で「私にはコミュニケーション能力があります」と伝えても、企業には「具体的にはどういう能力?」という疑問が残ってしまいます。
「コミュニケーション能力がある」とアピールする以上は、あらかじめ自分が伝えたいコミュニケーション能力は「表現力」「感受性」のどちらに当たるのか、それを示すエピソードは何か、を選考前に振り返っておき、答えられるとよいでしょう。

【例文】エントリーシートで「コミュニケーション能力」を自己PRする場合

自己PRをエントリーシートに書く際は、「アピールしたいポイントから書くこと」と「数字や実績などを具体的な事実と共に伝えること」を意識しておきましょう。
「コミュニケーション能力」は、文字数が多いものの、具体的に何を指すのか説明しなくてはいけません。
文字数が限られている場合もあるので、「アピールするのだから、『コミュニケーション能力』という言葉を絶対入れないといけない」と思わず、具体的な力とそれを表すエピソードが盛り込めるように意識してみましょう。

【伝えたいこと:表現力】

家電量販店のアルバイトで、相手の立場を考えて商品の魅力を伝える表現力を身につけました。勤務していた店舗では、毎月、販促強化商品がありました。ビジネスパーソンからファミリーまで幅広い客層が訪れる駅前店だったので、同じ商品でもお客さまによって使うシーンはさまざまなだと考え、接客の際は、“相手の生活を具体的に想像した上で商品の良さ伝える”ことを意識しました。結果、都内25店舗の中で販促物売り上げのトップ成績を取ることができました。

学校のゼミのメンバーで話し合いをしている様子のイメージ

【回答例】面接で「コミュニケーション能力」を自己PRする場合

面接でも、アピールしたいコミュニケーション能力は何かを先に伝え、面接担当者がイメージできるような具体的なエピソードを盛り込むことが大切です。

【伝えたいこと:感受性】

大学でダンス同好会を立ち上げ、メンバー一人ひとりの思いをくみ取る感受性を鍛えられました。初期メンバーが10人集まりましたが、練習に遅刻や欠席が多く、ミーティングを設けても発言するメンバーはひと握りという状況でした。そこで1対1で個別に話す場を設けて、主張するのが苦手なメンバーにも、本人の言葉が出てくるまでじっくり時間をかけて向き合いました。異なる考えにも耳を傾けたことで信頼関係が生まれ、メンバー間でも意見を言い合えるようになり、立ち上げから1年後には初の大会出場という目標を全員で達成することができました。

企業が自己PRを聞く意図は?

最後に、そもそも企業が自己PRを聞く意図についても解説します。

就活の選考において、企業が学生にする質問は、「あなたはどういう人かを知りたい」という意図があります。自己PRは、それを直接的に聞く質問です。また、企業は自己PRを通して、「あなたの能力・性格(何ができるか)」が、「自社で仕事をしていく上で合っているか」という点を見ています

そのため、自己PRを考える際は、数ある自分の能力や性格のうち、その企業が求めるものは何かを踏まえて検討してみるとよいでしょう。
物事にコツコツ取り組む姿勢を求めている企業に対して、「好奇心旺盛で行動力がある」と伝えては「うちには合わない」と評価されてしまうかもしれません。自分がアピールした能力や性格が、企業が求めている要素と合っているかどうかを見極めることが重要です。

企業が自己PRを聞く意図について、詳しく知りたい人はこちら↓
【例文付き】就活で自己PRを聞く意図は?人事に評価される書き方・話し方のポイントは?

コミュニケーション能力のほかにも自己PRで伝えるアピールポイントがあるかも?気になる人はリクナビ診断を活用して、自分の強みや特徴を調べてみましょう。

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アピールポイントの見つけ方を知りたい人は、こちら↓
【プロが解説】自己PRで使えるアピールポイントの見つけ方・伝え方

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曽和利光さんプロフィール写真

【監修】曽和利光さん
株式会社人材研究所・代表取締役社長。1995年、京都大学教育学部教育心理学科卒業後、リクルートで人事コンサルタント、採用グループのゼネラルマネージャーなどを経験。その後、ライフネット生命、オープンハウスで人事部門責任者を務める。2011年に人事・採用コンサルティングや教育研修などを手掛ける人材研究所を設立。『「ネットワーク採用」とは何か』(労務行政)、『悪人の作った会社はなぜ伸びるのか?人事のプロによる逆説のマネジメント』(星海社新書)など著書多数。最新刊に『人事と採用のセオリー』(ソシム)がある。

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記事作成日:2019年11月26日 記事更新日:2021年11月26日