「得意なこと」を特技一覧100選から見つけよう!選び方・伝え方のポイントも解説

面接やエントリーシート(ES)で特技について聞かれて、「得意なことなんてない!」と思う人がいるかもしれません。そこで、特技100選を一覧で紹介します。自信を持って特技を選ぶためのポイントや、ジャンルごとの特技の捉え方も併せて解説します。

「すごい」特技でなくても、就活では大丈夫

特技とは、ほかの人よりも優れていることや、自分が得意だと思うことです。例えば、これまで続けてきたスポーツや楽器などが、代表的な例として挙げられます。

ただし、就活で聞かれる特技は、「客観的な実績があるもの」でなくて問題ありません。企業が特技を聞く主な理由は、その特技の「すごさ」や「珍しさ」を評価することではないからです。また、何らかの賞や資格を得ている必要もありません。

企業が特技を質問する3つの理由

では、そもそも企業はどうして特技について知りたいのでしょうか。主な理由を見ていきましょう。

自社が求める人物か、人柄を知るため

特技やその特技を身につけるまでの過程からは、その人の能力や性格、価値観といった人柄がわかります。例えば、特技は料理で、人に振る舞えるレベルの腕を目指して、同じ料理でも最適な分量や手順を試行錯誤して調整している、と話したとします。

そのエピソードを面接で話したら、人に対するサービス精神を大切にしていることや、正解のない課題に向かって自分なりの答えを出せる人だと評価されやすいでしょう。このように、その人の人柄を掘り下げて、仕事や自社の文化への適性があるかを測るために、特技を質問する企業は少なくありません。

この観点から踏まえると、特技は「私は貴社への適性がありますよ」と伝えられる(エピソードのある)ものを選ぶのが重要です。どの企業相手でも、同じ特技を伝える必要はありません。応募企業に合ったエピソードを伝えられる特技を述べましょう。

学生を多面的に知るため

特技がその人の経歴からは想像できないものだと、話を広げたり、印象を変えたりするきっかけになります。例えば、静かな印象の人に特技を質問し、「特技はフットサルです。大人しく感じるかもしれませんが、コートに入ると性格が変わって、誰よりも走り回って大声で指示も出します」と言われたら、「そんな一面もあるのか」と思うかもしれません。学生の新たな一面を掘り下げることができるのも、企業にとっては特技を質問するメリットです。

場を和ませるため

特技は、学生が話しやすい話題です。そのため、面接の冒頭で特技を聞き、得意なことについて話すことで緊張をほぐしてもらってから、本題の質問へ移る企業もあります。ただし、評価の観点から特技を聞く企業もあるので、単なる世間話とは思わずに、常に評価につながるつもりで話すよう心がけましょう。

【100選】特技一覧から、自分の得意なことを考えてみよう

ここでは、「これまでに力を入れたこと」「日課・習慣」など、よく挙げられる特技の例を100個紹介します。ジャンルごとに、就活で伝える特技として選ぶときのポイントも参考に、自信を持って伝えられそうな特技を探してください。

「長距離走・マラソン(忍耐力)」の「忍耐力」のように、その特技でアピールポイントになりそうな資質・能力や価値観の例も紹介します。

この一覧に載っていないものでも、もちろん特技として伝えて大丈夫です。アピールポイントも例ですので、自分の経験や努力に合わせて変更してください。

これまでに力を入れたこと(サークル・部活・習いごとなど)

サークル活動や部活動、習いごとなど、過去に力を入れた経験や、ずっと続けている経験からは、特技を探しやすいはずです。

なお、大学時代はもちろん、高校までに力を入れたことであれば、特技と言っても問題ありません。ただし、「高校生のころまでは長距離走が特技でした」と言っても、「今は違うのか」と感じられてしまい、あまり説得力がありません。今も特技と言えることに絞って選びましょう。

1. 長距離走・マラソン(忍耐力)

2. 短距離走(プレッシャーへの強さ)

3. 水泳(健康管理)

4. 野球・ソフトボール(チームワーク、役割を遂行する能力)

5. サッカー・フットサル(周囲を見る力)

6. バレーボール(チームワーク)

7. バスケットボール(思考の切り替えの早さ)

8. テニス・バドミントン(粘り強さ)

9. 卓球(集中力)

10. 武道(礼儀作法、相手への誠実さ)

11. 弓道・アーチェリー(集中力)

12. ダンス(表現力、模倣力)

13. チアリーディング(協調性)

14. 登山(計画性、リスク管理能力)

15. スキー・スノーボード(状況把握能力)

16. ピアノ(継続力)

17. ギター・ベース(勝負強さ)

18. ドラム・パーカッション(チームに働きかける力)

19. 吹奏楽(協調性)

20. 合唱(表現力)

21. 書道・硬筆(プレッシャーへの強さ)

22. 茶道・華道(おもてなしの精神)

23. 絵画・デッサン(観察眼)

24. 演劇・ミュージカル(自己表現力)

25. 将棋・囲碁・チェス(戦略的思考)

26. 百人一首・カルタ(瞬発力、記憶力)

日課・習慣

日常生活の中で当たり前に行っていることでも、その取り組み方次第では、十分に特技と言える場合があります。例えば、「必ず複数の店舗のチラシをチェックして、特売日に買い物に行く」ことが習慣になっているなら、「節約」や「買い物」を特技として挙げても問題ないでしょう。計画性や情報収集力、数字への強さをアピールできるからです。

なんとなく行っていることでも、何かしらの工夫があるはずです。特技に変換できそうなものがないか、日々の生活を振り返ってみましょう。

27. 早起き・無遅刻(自己管理能力)

28. 整理整頓(几帳面さ、真面目さ)

29. お弁当作り(段取り力・コスト管理)

30. 節約(計画性、情報収集力)

31. 日記(内省力、表現力)

32. 筋トレ(自分を追い込むことができる)

33. 自炊(マルチタスク)

34. 靴磨き・革製品の手入れ(几帳面さ)

35. アイロンがけ(几帳面さ)

36. ニュースのチェック(情報収集力、社会への関心)

37. 本の速読・多読(知識欲、集中力)

38. 散歩・ウォーキング(ストレス耐性、自己管理能力)

39. 植物の世話・家庭菜園(観察力、責任感)

40. ゴミの分別・リサイクル(社会貢献への意識)

41. 健康管理(リスク管理)

汎用的な強み・能力

「サッカーが得意だ」「自炊が得意だ」と、特定の物事でなくても、特技として伝えられる場合があります。以下の例を参考に、周りから褒められたり、周囲に比べて上手だと思えたりすることがないか、考えてみましょう。

42. 人の顔と名前を覚える(観察眼)

43. 誰とでもすぐ打ち解ける(人の懐に入ることに長けている)

44. 聞き上手(傾聴力、受容力)

45. 場を和ませる(調整力)

46. 何ごともポジティブに受け止める(ストレス耐性、前向き思考)

47. 嫌なことも寝たら忘れられる(切り替えの早さ)

48. どこでも寝られる(環境適応能力)

49. 地図が読める(空間把握能力、頼りがい)

50. 暗算(数字への強さ、思考の回転の速さ)

51. 歩くのが速い(行動力)

52. スケジュール調整が苦でない(調整力、リーダーシップ)

53. 人の良いところを見つけるのがうまい(肯定力)

54. 我慢強い(忍耐力)

55. 声が大きい(プレゼンテーション力)

56. 動物や子どもに好かれる(安心感)

57. 人の誕生日を記憶する(ホスピタリティ)

仕事に生かせる技能・専門的なスキル

タイピングやExcelなどの表計算ソフトの操作といった、仕事でも使う技能や専門的なスキルは、社会人である面接担当者に伝わりやすい特技です。

ただし、特技だけで“即戦力”になれるとアピールするのは控えましょう。実際の仕事で求められる資質・能力や知識は多様です。例えば、業界や業務に精通することはもちろん、周囲と協調しながら業務を行うことも必要になるでしょう。

スキルそのものはあくまで面接担当者の関心を引くきっかけとして、アピールする際に重点を置くのは「そのスキルを身につけるためにどんな努力をしたか」や「努力を通じて何を得られたか」にするのがお勧めです。

58. タイピング(事務処理の速さ)

59. Excelなどの表計算ソフト(生産性の向上)

60. PowerPointなどのプレゼンテーションソフト(プレゼンテーション力)

61. プログラミング(論理的思考力)

62. ショートカットキーによる操作(効率化への意識)

63. 英語(語学力、グローバル志向)

64. 翻訳・通訳(語学力、グローバル志向)

65. 写真撮影・カメラ(伝達力)

66. 動画編集(伝達力)

67. 画像加工(提案力、表現力)

68. SNS運用・発信(マーケティング感覚)

69. 運転(安全管理、行動範囲の広さ)

70. 応急処置・AED(安全管理、冷静さ)

71. ハンドメイド・DIY(完成までの遂行力)

好きなこと全般

「仕事に生かせる技能・専門的なスキル」でも触れたように、仕事に直接役立つかどうかが、特技の本質として求められているわけではありません。あなたらしさがわかれば十分ですので、これまでに熱中してきたことや、詳しいことも特技の候補にしてみましょう。

72. 推し活(行動力)

73. チケットの確保(情報収集力)

74. アイドルのダンスのコピー(観察眼)

75. eスポーツ・FPS(戦略的思考、チームワーク)

76. RPG・シミュレーションゲーム(探究心)

77. 映画・ドラマ鑑賞(分析力、好奇心)

78. アニメ・漫画の考察(分析力、好奇心)

79. サウナ・銭湯巡り(計画力、自己管理能力)

80. キャンプ・アウトドア(計画性、適応力)

81. 釣り(忍耐力)

82. カフェ巡り(トレンドの把握、情報収集力)

83. ラーメン・食べ歩き(行動力)

84. 旅行(計画性、リスク管理)

85. 御朱印集め(目的意識の強さ、継続力)

86. フリマアプリの活用(交渉力)

87. マジック・手品(ホスピタリティ、不器用さの克服)

88. バルーンアート(ホスピタリティ、手先の器用さ)

89. ルービックキューブ(論理的思考力)

そのほか

上に挙げたジャンルに分けられないものでも、あなたが自信を持っていることや、努力して身につけたことであれば、特技と言って差し支えありません。以下の例を、「これ特技にしていいんだ」と思う参考にしてください。

90. 世界地図・国名を覚えている(空間把握能力)

91. 国旗・首都を言える(情報処理能力)

92. 円周率の暗唱(記憶力)

93. 歴史年号・武将の暗記(探究心)

94. イントロクイズ(瞬発力)

95. 水、コーラ、インスタントラーメンなどの利き〇〇(こだわりの強さ)

96. 星座・天体に詳しい(教養)

97. 花言葉を知っている(感受性の高さ)

98. 四つ葉のクローバー探し(観察眼)

99. 難読漢字が読める(学習意欲)

100. ペン回し(集中力)

特技の選び方・伝え方のポイント

ポイント①「意外性」を意識して特技を選ぼう

特技では、自己紹介やガクチカ、自己PRとは別の角度から自分をアピールすることができます。「こんな一面もあるのか」と思ってもらえる、意外性のある特技を選んでみましょう。といっても、物珍しい特技である必要はありません。学部やサークル、アルバイト先、人柄など、基本的な情報からは想像できない「ギャップ」が伝えられれば十分です。

ポイント②「オタク性」のある特技も評価されやすい

「オタク性」とは、特定の分野への執着度です。例えば、「VTuberの推し活」や「利きカップラーメン」のように、少しマニアックな内容を感じる特技について、1つの物事を深く掘り下げる力や、徹底的にやり抜く力を評価する企業が増えています。

分業が進む世の中で、広範な知識・スキルを持つゼネラリスト型の人物よりも、特定の領域で強みを発揮するスペシャリスト型の人物が活躍するようになっているからです。

こうした内容を特技として上げるのは恥ずかしいからと、当たり障りのないものを特技にしようとするのはもったいないです。「意外性」と同様に、印象に残りやすいので、自分が本当に好きなもの、ハマっているものを素直に伝えましょう。無理にひねり出した特技よりも、伝えられる思いやエピソードも充実するはずです。

ポイント③好きな理由、熱中具合や程度、その影響を伝えよう

特技そのものはあくまであなたを知るためのきっかけです。「“何”が得意なのか」「”どう“得意なのか」に加えて、「“なぜ”得意なのか=“どのように“身につけたのか」「習得を通じて何が変わったか」も、しっかり伝えましょう。この「何が、どう得意で、どのように身につけたか。身につけて何が変わったか」の順番を意識すると、特技を通じてあなたという人物を立体的に伝えられます。

「習得を通じて何が変わったか」は、性格や価値観の変化、努力の過程で学んだことを盛り込むよう意識しましょう。

ポイント④“対象”そのものについては、深く説明しなくて良い

特技について、「“何が”」「“なぜ”好きか」に絞って説明するのは避けましょう。いくらあなたがその物事が好きだとしても、面接担当者が知りたいのはあなたについてであって、その物事自体の面白さやユニークさ、素晴らしさではないからです。

例えば、あなたの特技が「料理」だとします。何を作るのが得意か、作るのが得意なジャンル(パスタなど)については、それほど触れなくて大丈夫です。

それよりも、あなたが料理をする際に意識していること、料理のスキルを磨くために頑張ったこと、料理の経験を通じて学んだことについて、なるべく詳しく伝えることが大切です。「料理」ではなく、「自分語り」を本題にしましょう。

「この特技で大丈夫?」と不安に感じたら

特技一覧を見ても、自分の特技がピンとこないようなら、以下の観点で自己分析してみましょう。それからあらためて一覧を見ると、「これって、自分の特技かもしれない」と、しっくり来るものが見つかるはずです。

「自分をどんな人と思ってもらいたいか」から逆算して考える

例えば、論理的志向力をアピールするために「詰将棋」や「パズル」を特技として挙げる、几帳面さをアピールするために「掃除」を特技として挙げるなど、どんな人だと思ってもらいたいかから特技を考えるのもお勧めです。

家族や友人に聞いてみる

あなた自身は特技だと思っていなくても、他人から見ると十分に秀でている特技があるかもしれません。家族や友人に、「自分の特技って何だと思う?」と、聞いてみてください。また、過去に褒められたことや、表彰されたことも、特技に含めて良いでしょう。

曽和利光さんプロフィール写真

監修

曽和利光さん

株式会社人材研究所・代表取締役社長。1995年、京都大学教育学部教育心理学科卒業後、リクルートで人事コンサルタント、採用グループのゼネラルマネージャーなどを経験。その後、ライフネット生命、オープンハウスで人事部門責任者を務める。2011年に人事・採用コンサルティングや教育研修などを手掛ける人材研究所を設立。『「ネットワーク採用」とは何か』(労務行政)、『人事と採用のセオリー 成長企業に共通する組織運営の原理と原則』(ソシム)など著書多数。最新刊に『コミュ障のための面接戦略』(星海社新書)がある。

※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。