近江屋株式会社

私たち近江屋はただの着物メーカーと小売店の仲介役ではありません。仕入れを通じてメーカーを元気にすることはもちろん、着物の小売店に対してはその商売のお手伝いまで手掛ける「和の総合商社」です。これまでも小売店からの依頼を受けて、さまざまな催事を企画してきました。お客さま自身が染める前の白い生地を選んで好きな色に染める「白生地企画」や、下取りした着物をリメイクする企画など、より多くのお客さまに着物店にご来店いただき、着物を楽しんでいただくイベントを多数開催。着物により親しんでいただくことで、着物離れの現状を少しでも改善するべくトータルプロデュースします。イベント運営が好きな人は楽しめる仕事です。

社員発案の事業はまだあります。たとえば、結婚をきっかけに和装に興味を持ってもらいたいという思いからはじまった「縁結び事業」。人生のターニングポイントは着物が登場する貴重な機会のひとつですが、そのターニングポイント自体をセッティングすることで着物との接点も生まれることを願っています。着物や浴衣での婚活など、当社ならではの風情あるイベントは大好評です。実はこの事業のきっかけも、社内で新規事業案を出し合ったことでした。そんな会社なので社内の意見交換は日頃から大変活発で、風通しのよさは折り紙付き。社員同士の仲のよさがベテランの知識・経験と若手の行動力をうまく融合させ、実を結んでいるのです。

和装業界では新規事業に乗り出すのは珍しいのが現状です。しかし近江屋では新しいことにも積極的に取り組んでいます。しかも社員の一言からはじまることも多いのが近江屋流。たとえば台湾事業は、入社した台湾人留学生の「台湾で着物を広めたい」という言葉をきっかけにスタートしました。現在は台湾在住者向けの着物レンタルを中心に事業を展開。来日して着付け資格を取った現地スタッフもいるなど順調に定着しています。当初は採算度外視ではじめたのが、近年は収益を出せるまでに成長しました。そのほかにも、着物の技術を生かして着物以外の商品でも海外大手百貨店等と取り引きするなど、枠にとらわれない事業展開を推進しています。