自動車が走る上で欠かせない重要部品「カーボンブラシ」の開発・製造が、当社の主力事業です。
お客様が求めている様々な条件に合わせて最適な性能を備えた製品を開発する中で、
変化に適応する柔軟な姿勢、日々のたゆまぬ努力と常に挑戦する志が、高い技術力を培ってきました。
その技術は世界80ヵ国におよぶ国や地域で信頼され評価されています。
国内外トップクラスのシェア、世界レベルの技術がここにあります!
エンジンを起動させる、シートの位置を調整する、窓やスライドドアを開ける、サイドミラーをたたむ……そんな様々な場面で活躍しているのが、自動車用モータです。1台の車には形状や仕様が異なるモータが60~120個以上も搭載されています。当社は、このDCモータを起動させるために欠かせない重要部品である「カーボンブラシ」の開発・製造を行っています。自動車搭載用モータに使用されるカーボンブラシの国内シェアは約60%(自社調べ:2018年度)、世界でもトップクラスを争う優良企業となっています。現在、多数の国と地域で使用されており、世界中の一般車から高級車までにも、当社で開発・生産した製品が使われているのです。
環境に対応した車としてアイドリングストップ車が普及していますが、信号などでエンジンを停止した後、瞬時に再起動させる為に、スタータやオルタネータの耐久性が今まで以上に求められるようになりました。こうしたお客様のご要望にお応えする新製品をいち早く開発し、採用されました。また、今後さらに普及が進むと考えられている電気自動車やブラグインハイブリッド車などの次世代車にも対応できる新製品の研究開発も進めています。もちろん自動車の様々な部分で使われているモータは駆動方式が変わっても無くなることはありません。またグローバル化によってさらに増加が見込める中国やインド等の新興国の生産増加に対応していきます。
当社の職場は、イキイキ・ワクワクするような風通しの良い職場です。部署によって仕事の進め方は違いますが、設備及び製品開発においてはチームで仕事を進めていくのが基本です。チームの人たちと情報を交換したり、意見を出し合いながら仕事を進めていきます。お客様からも、「トライスさんでは若手社員の人も積極的に意見を出して、風通しがいいですね」と言われるほど。若手社員でも、自分の考えや意見を物怖じせず言うことができ、わからないことや困ったことがあれば、気軽に相談できます。また、当社では若い時から重要な仕事を任せていきますし、「これをやりたい」とアピールすれば、チャレンジできるチャンスがあります。
事業内容 | ◆カーボンブラシ
◆カーボンコンミテータ ◆電気接点 ◆カーボン軸受 ◆炭素構造部品 ◆抵抗体 ◆焼結軸受 ◆焼結機械部品 ◆その他自動車用電装部品の開発・製造 |
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当社の主力製品である「カーボンブラシ」とは? | 様々なものを動かすために使われているのが、「モータ」です。
そのモータにも様々な種類がありますが、 小型化しやすく、低コストを実現できるといったメリットから、 広く使われているのが、「DCモータ(直流モータ)」です。 最近の自動車には、ガソリンエンジンを起動させるための スタータやオルタネータをはじめ、ABS、燃料ポンプ、ワイパ、 パワーステアリング、パワーウインド、エアコンのブロア、 ラジエータの電動ファン、スロットルコントロール、 ウインドウォッシャーポンプ、サイドミラー、ETC、 パワーシートなど、数多くのモータが使われており、 コンパクトカーでも1台に約60個、 多い車種であれば120個ものDCモータが搭載されています。 このDCモータが回転を続けるために欠かせないのが、 当社が開発・製造している「カーボンブラシ」です。 DCモータの耐久性や、高出力、静粛性を左右する 重要な部品となっており、お客様のこうした要求に応えられる 製品を開発・生産できることが、 日本はもちろん、海外のお取り引き先から 信頼され、頼りにされている理由です。 |
設立 | 1946年12月1日 |
資本金 | 2億8380万円 |
従業員数 | 417名(男353名・女64名) ※2024年1月時点 |
売上高 | 101億4,000万円(2022年度実績) |
代表者 | 代表取締役社長 幅 良弘 |
国内拠点(工場/営業所) | ■本社・工場
本社工場/三重県松阪市櫛田町1105-2 松阪広陽工場/三重県松阪市広陽町30 玉城工場/三重県度会郡玉城町蚊野2272 ■営業所 刈谷営業所/愛知県刈谷市相生町1-1-1 アドバンス・スクエア刈谷6F 姫路営業所/兵庫県姫路市豊沢町135 大同生命ビル6F |
海外拠点(生産/事務所) | ■生産拠点
FUYUNG CARBON CO., LTD.(台湾) TRIS USA Inc.(アメリカ) TRIS(THAILAND) CO., LTD.(タイ) TRIS(ZHENJIANG) CARBON CO., LTD.(中国) TRIS SINTALLOY (ZHENJIANG)POWDER METALLURGY CO., LTD.(中国) ■駐在員事務所/現地法人 TRIS Inc.,organizacni slozka(チェコ) TRIS Inc.Representative Office(ドイツ) TRIS INDIA PRIVATE., LTD.(インド) |
関連会社 | 株式会社オー・イー・シー
株式会社伊鈴工業 |
海外出張・海外赴任で活躍する社員もいます。 | 当社は自動車業界の多くの会社がまだ海外展開をしていない時代から、
海外にいち早く目を向け、約40年前から海外拠点・事務所を設立しています。 現在はアメリカ、中国、台湾、タイに生産拠点を置き、 チェコとドイツに駐在員事務所を置いています。 又、2021年10月 インドに現地法人を新たに設立しました。 現在、技術部門・製造部門・間接部門を合わせて 12名が海外で活躍すると共に、営業活動や生産設備の据付や調整などのために 海外出張をしています。 中国・インドを中心とするアジアの新興国は、 自動車の需要が今後さらに増大すると予想されており これらの地域を中心に、海外での拡販をさらに進め、 グローバル経営に力を入れていきます。 |
主要納入先(五十音およびABC順・敬称略) | 愛三工業株式会社
澤藤電機株式会社 株式会社デンソー 特殊電装株式会社 ナブテスコ株式会社 日興電機工業株式会社 パナソニック株式会社 日立Astemo株式会社 姫菱テクニカ株式会社 株式会社ミツバ 三菱重工エンジニアリング株式会社 三菱電機株式会社 Borg Warner COAVIS DENSO KOREA AUTOMOTIVE CORPORATION HYUNDAM INDUSTRIAL Co.,LTD Robert Bosch GmbH |
沿革 | 1946年12月 昭和カーボン(株)の事業を継承し、神戸に富士カーボン工業(株)を設立
1949年03月 粉末冶金の生産を開始 1959年10月 三重県松阪市豊原町に専属工場 富士化工(株)を設立 1966年03月 富士化工(株)櫛田工場操業開始 ブラシの一貫生産開始 1970年05月 富士化工(株)玉城工場操業開始 粉末冶金製品の生産開始 1977年03月 刈谷営業所、東京営業所を開設 1978年12月 台湾 台北市に富永炭素(股)を設立 1980年01月 櫛田工場に全製造設備を移管し、本社工場とする 1981年10月 姫路営業所を開設 1990年03月 米国アラバマ州アセンズ市にTRIS USA,Inc.を設立 1990年04月 富士化工(株)と富士カーボン工業(株)が合併 1990年05月 トライス(株)に社名変更 1996年12月 タイ王国ラーヨン県にTRIS(THAILAND)CO.,LTD.設立 1999年11月 中国江蘇省鎮江市に特耐斯(鎮江)電炭有限公司を設立 2002年12月 中国江蘇省鎮江市に特耐斯シンタロイ(鎮江)粉末冶金有限公司を設立 2005年06月 松阪広陽工場操業開始 2012年12月 プラハ駐在員事務所設立 2013年01月 グッドカンパニー大賞「グランプリ」受賞 2015年03月 ドイツに駐在員事務所設立 2015年11月 松阪広陽工場 B棟稼働 2016年11月 松阪広陽工場 C棟稼働 2021年10月 インドに現地法人を設立 |
グッドカンパニー大賞を受賞 | 公益社団法人中小企業研究センターでは、
全国の中堅・中小企業の中で 経済的、社会的に優れた企業に対して、 「グッドカンパニー大賞」を贈っています。 当社も2012年にこの「グッドカンパニー大賞」の 最優秀賞にあたる「グランプリ」を受賞しました。 三重県の企業としては初の受賞で、 2019年6月現在、唯一のことです。 このように、当社の技術や実績は高く評価されています。 |
トライスグループ長期経営方針(TRIS VISION 2021) | コア技術を磨き 世界が求めるグローバルトライスを目指す |
トライボロジー | 当社は70年を超える歴史を持ち、
生産だけにとどまらず、 創業以来一貫して、研究開発に力を入れてきました。 その中心となっているコア技術が、 摩擦・摩耗・潤滑を研究する「トライボロジー」です。 当社の社名である「トライス」も、 この「トライボロジー」に由来しています。 |
競合が参入しにくい理由 | 自動車用モータに搭載されている「カーボンブラシ」を生産しているのは、
日本国内でもわずか数社だけ。 新規参入はほとんどありません。 その理由は、1台の車に多数のモータが搭載されており、 使われる場所によって大きさも、求められる機能も異なってきます。 そうした仕様に合わせて、多くの製品を大量に作るためには、 特殊な設備が多数必要になってきます。 ですから、新規参入しようと思うと、多額の設備投資が必要になるのです。 当社の場合、70年を超える歴史があるため、 既に減価償却を終えている設備もあり、 生産コストを抑えることができます。 また、お客様のご要望にお応えするための研究開発への 投資も必要となりますが、 その割に、市場規模が小さいこと。 さらに、材料がブラックボックスになっていることから、 大手企業が参入してもメリットが少なく、 中小企業が参入するにはハードルが高いのが現状です。 こうした状況を背景に、日本ではもちろん、 世界でもトップクラスの生産量を誇る リーディングカンパニーの地位を守り続け、 今後もこの地位を磐石なものにしていきたいと考えています。 |
世界的な大手企業と取引ができる理由 | 株式会社デンソーや三菱グループ、Robert Bosch GmbH(ボッシュ)、
Borg Warnerといった日本や世界を代表するモータメーカーと取引をしています。 その理由は、お客様のご要望にお応えした製品を開発する研究開発力や、 高い品質を保ちつつ低コストで安定的に生産できる技術力に加え、 約50年以上前からお客様と同等の研究開発設備を導入している点が挙げられます。 製品の耐久性や出力試験、「静粛性」を実現するための防音室、 モータの出力プロファイルを確認するスタータ出力試験機といった お客様と同等の研究・試験・評価設備を導入して、 お客様と同じ水準の評価試験ができることが、 信頼につながっているのです。 |
材料開発から取り組む | 当社の強みは、「カーボンブラシ」などに必要な
材料の開発から取り組み、 独自の粉を開発していること。 その材料は、海外の生産拠点にも供給しています。 こうしたお客様のご要望にお応えする材料はもちろん、 将来を見据えた材料の研究開発や、 試験・評価にも取り組んでいます。 研究開発・製品開発に携わる技術者は約50名おり、 全就業員の12%という高い比率になっています。 当社が「研究開発型企業」となっているのは、 こうした社員構成からもわかります。 |
お客様のご要望にお応えする製品を開発。 | 自動車の進化に伴い、今まで使われていなかった場所で
モーターが使われるようになったり、新たな仕様が求められるようになります。 こうしたお客様のご要望にお応えして、今まで世の中に無かった 新しい製品を開発することもあります。 例えば、最近のアイドリングストップ車では、 従来の車よりエンジンの始動回数が増えるため、 従来より何倍も耐久性を持った製品を開発する必要がありました。 また、ハイブリッドカーや電気自動車になると エンジン音が小さくなるため、今まで以上にモータの静粛性が 求められるようになっています。 あるいは、FMラジオにノイズが入るのを防ぐノイズブラシなど、 世の中に先駆けて、新しい製品を開発してきました。 そういう新しいことに挑戦できる喜びを、 研究開発者や設計者は味わっているのです。 |
生産設備も自社で設計・組み付け | 多種多様な製品を効率的に生産するためには、
汎用の生産設備では、当社が考える品質や生産性を 実現することが難しくなっています。 そこで、当社では作る製品に合わせた オリジナルの設備を設計しています。 しかも、設計だけにとどまらず、 組み付けや、完成後の設備改善、 保守・メンテナンスも自社で対応しています。 機械系・電気系の知識を活かして、 設備系の技術者が約30名(全体の約7%)在籍しています。 |
ホームページ | https://tris.co.jp/ |
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