これが私の仕事 |
文化財(地域の歴史や文化)を守る仕事 市内の遺跡や民俗などの文化財を守るために、調査(発掘・民俗の聞き取り)や研究を行っています。この地域にはどんな人々が暮らし、どのように土地の活用を行ってきたか、文化的な特色は何かを解き明かし、発掘調査報告書の作成や出前講座、企画展といった普及啓発活動を通して伝えていく仕事です。自分の調査したものが多くの人に伝わり、地域の歴史や文化を「面白い」、「守りたい」と言ってもらえるのが一番嬉しいです。 |
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だからこの仕事が好き! 一番うれしかったことにまつわるエピソード |
入庁後すぐ、弥生時代における青銅器研究最前線の遺跡調査に関わったこと 入庁1年目の夏に、須玖タカウタ遺跡の発掘調査に関わり、土製鋳型の保存処理を任されました。この遺跡では国内最古級の貴重な青銅器の鋳型が多数見つかりました。中でも土製鋳型は非常に脆かったことから土ごと取り上げ、室内で1年かけて顕微鏡を覗きながら土の除去を行いました。類例のほとんどない鋳型だったため、保存科学や青銅器、冶金学の専門家に指導を受けながら、今後活用できるように試行錯誤して遺物の強化や、図化を行いました。その後、須玖タカウタ遺跡の鋳型は、我が国の初期青銅器生産に関わるものとして全国紙に取り上げられました。また、企画展や国内外の学会で発表等を行い、その重要性から、令和元年度に市の指定文化財となりました。 |
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ズバリ!私がこの会社を選んだ理由 ここが好き |
春日市で見つかった遺跡や遺物の調査に携わりたかった 春日市は、私が大学で研究していた飛鳥時代の瓦の生産地の一つであり、今後も調査・研究ができると思ったからです。また、春日市は我が国の弥生時代を代表する須玖岡本遺跡を擁し、青銅器生産に関わる遺物が集中して出土する遺跡が数多く発見されていたため、前職での経験を活かせると考えたからです。
入庁後は、事前審査と発掘調査、企画展示の主担当を経験しました。失敗も多いですが、たくさんの先輩職員にフォローしてもらいながら業務を進めています。市街地であるため発掘調査中も住民の方との距離が近く、声をかけていただけることが多いのも春日市の魅力の一つです。 |
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これまでのキャリア |
他市で発掘調査技師(2年間)として、また、県保存科学室で金属・木製品の保存処理(1年間)などの仕事を経験。その後、春日市へ転職し、現在の仕事に携わっています。 |