社会福祉士は、「ソーシャルワーカーの国家資格であり、精神保健福祉士、介護福祉士と並ぶ福祉の国家資格(通称:三福祉士)のひとつである。社会福祉士は、介護福祉士と共に昭和62年5月の第108回国会において制定された社会福祉士及び介護福祉士法で位置づけられた、社会福祉(主として相談援助)業務に携わる人の国家資格である。」とWikipediaにあります。
社会福祉士をはじめこの三福祉士資格は、国が後押しする中、資格を取得しようとする人の数は増えています。しかし、実際の仕事の場面になると、この資格があっても当てにならない人がたくさんいて、資格がなくても頼りになる人がたくさんいるというのが事実だと思うのです。
ここで言う「当てにならない」「頼りになる」というのは、「高度な知識や技術」を指していません。社会福祉の仕事は、大勢の人との関わりの中にあります。ですから、基本的な礼儀や振る舞い、コミュニケーションについて意識し行動することができなければこの仕事は成立しません。「高度な知識や技術」があったとしても使えないのです。
挨拶もできない、返事もしない、乱暴な言葉使い、そんな人は他者からどう思われるでしょうか。約束を守らない、押しつけがましい、聞いても応えてくれない、汚らしい身なり、そんな人はどう映るでしょうか。そのような人に自分の困りごとを相談したいと誰が思うでしょうか。
困難な仕事から逃げる・投げ出す、報告しない、相談しない、人の意見を聞かない、自分の意見を言わない、身勝手な行動、そのような人と一緒に働きたいと誰が思うでしょうか。
そういう基本中の基本の力を資格試験は測れません。
基本中の基本ができなくても試験には通るのです。
けれども、実際に働く場面においてその資格を活かすには、資格試験で測れない力の方が重要である場合が多いのです。
利用者やその家族、一緒に働く仲間に誠実に、身近な人たちと協力し合いその人たちから多くの学びを得る姿勢を大切にしましょう。それがこの仕事で欠かせない条件です。
勉強を重ねることは尊いことです。知識や技術は、積極的に吸収しましょう。
そうすれば、働きながらでもやがて資格は取得できるでしょう。