前回お話しした建設コンサルタントに求められる能力についてです。
例えば既存の浄水場の更新を考えている自治体から仕事を受けた場合を想定しましょう。
(1)問題対応力の観点
・既存の浄水場にどのような問題があって、何に困っているか把握する必要があるため、問題収集力、分析力が必要となります。
・把握できた問題点に対して、対策案を提示する必要があるため、企画力、発想力、構想力が必要となります。
・設計を進めていくにあたっては工程を管理し、納期までに成果を仕上げる遂行力が必要です。
(2)人間対応力の観点
・自治体の担当者から問題点や要望を正確に聞きだして、状況を把握するためにコミュニケーション力が必要です。
・設計を進めていくためにはクライアントである自治体以外にも関係団体(国、県、道路管理者、河川管理者、電力会社等)、住民との調整が必要になる場合があり、それぞれの要望を踏まえながら合意形成を図っていく必要があります。また自分で立案した設計成果をクライアントに納得してもらうためにプレゼンテーション力、説得力も必要です。
・計画・設計を進めていく上では部下や協力会社に作業を分担してもらいながら進めていくため、指導力、リーダーシップ力が必要となります。
建設コンサルタントは公共インフラの技術コンサルティングを行う仕事であるため、様々なシチュエーションで多くの経験を積むことができ、技術者として成長していくことがきると思います。