地球規模での温暖化対策を目指すには、発展途上国を含めた全ての国が温室効果ガスの削減に向けて取り組みを行うことが重要です。今後もインド等の途上国を中心に世界の鉄鋼需要の拡大が確実視されるなか、日本の鉄鋼業界はセクター(業界)別アプローチを提唱しています。日本の鉄鋼業が今まで培ってきた世界最高レベルの省エネ技術を諸外国へ移転することで、一番エネルギー効率の良い方法で鉄を製造することができ、世界規模でのCO2削減が可能となります。すでに中国、インドとの2国間連携やアセアンとの多国間連携を通じて、日本鉄鋼業の省エネの取り組みの紹介や、相手国政府に対する省エネ分野での政策提言などを実施しています。このような取り組みの結果、日本からの優れた省エネ技術・設備の各国への移転・普及によるCO2削減効果は年間約5500万トンに達しています。日本鉄鋼業は、これまで培ってきた省エネ技術やノウハウを国際貢献のために他国の鉄鋼業にも提供するという英断を下し、このセクター別アプローチを主導しています。

※クリーンエネルギー大臣会合でAPPを発展的に開放し、新たな官民の国際枠組としてGSEPを設立。

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