外資系コンサルティングの就活スケジュールは、一般的な日系企業よりも早く進むと言われています。興味がある人は、仕事内容や就活スケジュール、選考の特徴を押さえて、いつでも間に合うように準備を始めましょう。
目次
この記事のまとめ
- 外資系コンサルティングの採用活動は、大学3年生(卒業前年度)の4月からスタートします。早い人は、大学2年生の終わりに一定の就活準備を終わらせています
- 大学3年生の夏のインターンシップと、その参加に必要な選考が、本格的な就活の入り口となります。インターンシップを選考とする企業も少なくありません
- インターンシップの選考では、ケース面接といった独特の選考が設けられます
そもそも外資系コンサルティングとは?
外資系の意味
外資系とは、海外から出資された資金で経営している、日本国内で事業を行う企業のことです。
外資系企業は、設立の経緯によっていくつかの種類に分けられます。例えば、日本進出のために海外企業が設立した子会社、海外企業と日本企業が共同で設立した企業、海外企業が日本企業を買収した企業などがあります。また、100パーセント海外の資金で運営されている場合もあれば、実質日本の企業と言える企業など、「どの程度」外国資本が入っているかは企業によって異なります。
コンサルティングの意味
コンサルティングとは、クライアントが抱える課題に対し、専門的な知見から解決策を提案し、解決の実行までを支援する仕事のことです。コンサルティングを主要な事業とする企業を、コンサルティングファームと呼びます。
つまり、外資系コンサルティングとは、厳密には「外資系コンサルティングファーム」を指します。具体的には、海外のコンサルティングファームの日本法人や、海外のコンサルティングファームと共同で立ち上げられた日本法人など、外国に由来し、外国の経営層が一定程度経営にかかわっているコンサルティングファームとなります。
外資系コンサルティングファームの種類は?
外資系コンサルティングファームは専門性の高さや、どのような課題を解決するかによって、「総合系コンサルティングファーム」や「戦略系コンサルティングファーム」など、いくつかの種類に分けられます。
総合系コンサルティングファーム
経営戦略の立案、組織改革、システムの導入など一つひとつの業務のオペレーション改善と、クライアントのあらゆる課題を解決するファームです。扱う領域が極めて多岐にわたるので、特に社員数が多く、大規模な企業であることが特徴です。
戦略系コンサルティングファーム
特に経営層に対して、経営戦略の立案をサポートするファームです。
IT系コンサルティングファーム
クライアントの課題を、ITを通じて解決するファームです。ITに関する戦略の立案やシステムの導入、ITによる業務改善を得意としています。
財務系コンサルティングファーム
企業の資金管理や財務に特化したファームです。例えば、M&A(合併・買収)をサポートしたり、資金調達へのアドバイスを行ったりします。また、業績が悪化した企業の立て直し(企業再生)を強みとするファームもあります。
その他専門系コンサルティングファーム
医療機関や医療機器メーカーのコンサルティングに強い医療系コンサルティングファームや、人事戦略・業務に強い人材コンサルティングファームなど、業界や解決する課題レベルに特化したコンサルティングもあります。
仕事の内容や役職は?
コンサルタントは、クライアントの課題ごとにチームを編成し、数週間から数カ月(場合によってはそれ以上)にわたって、集中的にクライアントの課題解決に取り組みます。
プロジェクトでは、何を解決すべきか詳細な課題を定義し、現状を分析した上で解決策を検討し、クライアントに対して提案します。さらに、必要に応じてその実行を支援する流れで仕事を進めます。
プロジェクトに対してどのようにかかわるかは、役職によって異なります。代表的な役職は以下の通りです。
アナリスト
キャリアのスタート地点で就く役職です。コンサルタントの指示に従って、情報収集やデータの分析を行います。
コンサルタント
入社して3〜4年ほど経過した社員や中途採用者などの経験者が、アナリストの次に就くポジションです。クライアントとの打ち合わせや仮説の構築・検証など、プロジェクトを推進するための実作業の大半を担います。
マネージャー
プロジェクトの責任者です。クライアントと打ち合わせをしてプロジェクトの方向性を決めたり、プロジェクトに参加したほかのメンバーをマネジメントしたり、予算を管理したりと、プロジェクト全体の管理に携わります。
パートナー
優れた経験と実績を持つ、役員クラスの役職です。パートナーという名前は、ファームの共同経営者という位置付けから生まれています。クライアントの経営陣とのコミュニケーションや、コンサルティングの経営方針の決定に携わります。
外資系コンサルティングファームの就活スケジュールは?
外資系コンサルティングファームの採用活動は、大学3年生に進級したころから本格的に動きます。インターンシップと選考が並行する点や、他業界と比べて早期に動き出す点など、その特徴や流れを押さえましょう。
なお、ここでは例として、4年制大学の学生のスケジュールを紹介します。必要に応じて、自分の学年に置き換えて考えてみてください。
| 時期 | 内容 |
| 大学3年(卒業前年度)の4〜8月 | インターンシップ |
| 大学3年(卒業前年度)の5月〜 | 早期選考(5月ごろから会社説明会開始。8月末ごろに一次選考終了、9月ごろから内々定、内定が出され始める) |
| 大学3年(卒業前年度)の秋〜冬 | 本選考(9月ごろから一次選考開始。10月ごろから内々定、内定を出す企業も) |
| 大学4年(卒業年度)の4月(進級するころ) | 選考終了 |
大学3年生(卒業前年度)の4〜8月:インターンシップ
一般的に、インターンシップの募集・選考が始まるのは5~6月ごろですが、外資系コンサルティングファームでは少し早めの4月から募集・選考が行われます。インターンシップへの参加は7~8月ごろで、ほかの業界と変わりません。
ただし、外資系コンサルティングファームでは、インターンシップが実質的に選考の一部となっている場合が少なくありません。あらかじめ、志望する企業の過去の選考内容や、インターンシップの募集時期は必ずチェックしておきましょう。
また、外資系コンサルティングファームはインターンシップの選考で「フェルミ推定」の問題を出題したり、「ケース面接」を実施したりするのが特徴です。
これらの選考への準備を考えると、大学2年生の終わりまでには、準備を進めておきたいところです。
フェルミ推定
フェルミ推定とは、予想がつかない未知の数量を、いくつかの情報を基に論理的に推論する手法です。例えば、「日本にある傘の本数」を、人口や1人当たりの所持している本数を基に計算する、といった形で考えます。仮説を立てる力、限られたヒントから思考を広げる力、数値への感度など、コンサルティングに欠かせない力を測るのに適しているため、よく出題されます。
ケース面接
例えば、「ある企業の売り上げを2倍にするにはどうすれば良いか」といった課題を与えられ、限られた時間の中で解決策を導き出す面接を、ケース面接と呼びます。例のように、数値に関連した課題を考える際は、前提となる市場規模をフェルミ推定で推論してから、ケース面接を行うといったように、フェルミ推定の問題と関連させて行われます。
大学3年生(卒業前年度)の5月~:早期選考
インターンシップの実施よりもさらに早く、大学3年生の5月ごろに選考を始めるコンサルティングファームもあります。また、インターンシップが実質的な選考となっている場合、インターンシップの参加もまた選考の一部と言えるでしょう。
いずれにせよ、この時期にはすでに選考がスタートしていると考え、大学3年生に進級するころには選考の準備に取り組んでおくのが良いでしょう。なお、早期選考での内々定、内定は、早ければ9月ごろから出され始めます。
大学3年生(卒業前年度)の秋~冬:本選考
「夏のインターンシップ後の面接」や、「(夏のインターンシップとは別枠での)本選考」として、秋・冬に選考が集中します。そして、秋から冬の間に内々定、内定が出るのも珍しくありません。
この本選考でも、インターンシップの選考と同様にフェルミ推定の問題が出題されたり、ケース面接が実施されたりするため、事前に準備しておきましょう。
大学4年生(卒業年度)の4月(進級するころ):選考終了
政府推奨スケジュールでは、大学3年生の終わりから春・夏にかけてが就活の本格化する時期とされていますが、外資系コンサルティングファームの場合、すでに採用活動が終わっている場合もあります。どのようなファームを志望するのか、早めに情報収集し、採用スケジュールをチェックしておきましょう。
ほかの業界とどれくらいスケジュールが違う?
これまでに紹介した外資系コンサルティングファームの就活スケジュールを、一般的な就活スケジュールと比較しました。見比べると、選考のタイミングは約1年も異なっています。ほかの業界でも、早期選考を実施する企業は多くありますが、外資系コンサルティングファームは特に早いので、前もって準備しましょう。

インターンシップに参加する前にやっておくことは?
ほかの業界と異なり、インターンシップおよびその選考が、実質的な採用選考になっている以上、それまでに選考の準備を進めておく必要があるでしょう。
自己分析や業界・企業研究に取り組む、志望動機をよく練っておく、会社説明会に参加するといった、一通りの就活準備に取り組みましょう。また、フェルミ推定の練習問題に取り組んだり、ケース面接の練習を行ったりするのも重要です。
外資系コンサルティングファームへの就活は早めに準備を
外資系コンサルティングファームは一般的な日系企業に比べて早期に選考が始まります。大学3年生の夏のインターンシップ、およびその選考が実質的な選考になっていると捉えると、大学2年生の終わりまでにはある程度の就活準備に取り組んでおきたいところです。そうすることで、ケース面接をはじめとした選考への準備にも、余裕を持って臨めます。
志望するかどうか迷っている人や、まだ仕事のイメージが固まっていない人は、「インターンシップ&キャリア」のプログラムに参加してみてはいかがでしょうか。リクナビには、ほかの業界も含めて、さまざまなプログラムが掲載されています。低学年でも参加できるプログラムもありますので、自己分析や業界・企業研究を深めるなど、準備に役立つプログラムがないか見つけてみましょう。
監修:株式会社インディードリクルートパートナーズ リサーチセンター 上席主任研究員 栗田貴祥
※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。
