大学2年生が就活に向けてやっておいてよかったこと【就活したくない人へアドバイスも】

大学2年生が就活のためにやっておくとよいことを、「就職みらい研究所」の所長の栗田さんによる解説と、就活経験者の先輩たちのアンケート結果から紹介。大学3年生から始まるインターンシップに向けた準備や、まだ就活に向けて動きたくない人向けにもアドバイスしています。

大学2年生から就活に向けてできることは?

一般的に就活が本格化する大学3年生を前に、大学2年生はどんな過ごし方をして、どう就活に向き合えばよいのかを、リクルートの就職みらい研究所所長・栗田貴祥さんにうかがいました。

大学2年生は「ワークキャリア」を考え始める時期

大学2年生は、3年生から本格化する就活を見据えて、自分がどうありたいのかを前提に、ワークキャリアを考えてみましょう。
これから先の人生をどう過ごしたいか(ライフキャリア)を考え、それを実現するためにはどんな働き方や職業があるか(ワークキャリア)を考えていく方法がオススメです。
目指すワークキャリアがなんとなく見えてきたら、そこから逆算して学業や課外活動にどう取り組めばいいのか、自分なりに考えて意味づけしていくと、より充実した学生生活が送れるでしょう。

大学2年生のうちに、就活に向けて「やりたいこと」を意識し始めるとよい

大学1年生までの経験を基に自分が好きなこと、得意なことが見え始めて、時間にゆとりもある大学2年生は、やりたいことを意識し始めるにはちょうどよい時期でしょう。
このときに考える「やりたいこと」は、明確な仕事や職業である必要はありません。それらは、大学3年生以降の就活を通して、解像度を上げていくことができるからです。

大学2年生の時点では、自分の興味関心や得意なことを踏まえて、どんな仕事が自分に合っていそうか、どんな職場なら力を発揮しやすそうか、どういう人たちと働きたいかを考えてみましょう。

就活の選考スケジュールは大学2年生のうちに調べておくと安心

大学2年生で就活を意識し始めた人は、就活の流れも調べておきましょう。就活が本格化する大学3年生になる前に、一般的な就活の準備スケジュールや、気になる企業の選考スケジュールなどを把握しておくと安心です。

例えば、過去のインターンシップ等のキャリア形成支援プログラムの選考・開催時期やエントリーシートの受け付け時期などを調べ、カレンダーにメモをしてみましょう。大まかなスケジュールを把握しておけば、その時期が近づいたタイミングで企業の採用サイトをチェックすることができるため、気になる企業のインターンシップを見逃したり、独自のスケジュールで採用活動を行う企業のエントリー締め切り日を見落としたりしにくくなるはずです。

大まかな就活スケジュールは以下の図を参考にしてみてください。

就活スケジュールの図版

詳しい就活スケジュールと、就活準備のポイントについては、こちらの記事を参照ください。

就活スケジュールまとめ|学年ごとの流れ・卒業年次別の動向

大学2年生後半は、大学3年生から始まるインターンシップに向けて準備する

インターンシップに参加できるのは、大学3年生・修士1年生からです。大学3年生4月ごろは、企業がインターンシップ等のキャリア形成支援プログラムの情報を公開し始める時期です。そして、一般的に6〜8月ごろが、インターンシップ等のキャリア形成支援プログラムに応募する学生が多くなる時期です。インターンシップ用のエントリーシートの提出や面接に備えて、大学2年生のうちに自己分析や業界・企業・仕事研究などを進めておくとよいでしょう。

また、インターンシップは就業体験が必須で5日間以上と定められているため、オープン・カンパニーなどに比べると、参加人数枠が限られることが予想されます。そのため、書類選考、適性検査・筆記試験、面接などの選考をしたり、GPA (学校の成績)やプログラムに関連した経験などで応募制限をしたりするケースもあるでしょう。

大学2年生の時点で、興味のある職種や企業がある場合は、インターンシップの応募制限を視野に入れて、役立ちそうな資格取得をしたり、関連する授業を受講したり、学業に力を入れてみるのもよいでしょう。

インターンシップとは?参加のメリット、探し方を紹介

時間がある大学2年生のうちにオープン・カンパニーに参加する

大学2年生で時間のあるときに、なるべく色々な企業のオープン・カンパニーに参加してみましょう。
オープン・カンパニーとは、「個社や業界に関する情報提供・PR」を目的とした主に短期間で開催されるキャリア形成支援プログラムを指します。社員がその企業の事業説明をするだけではなく、業界の仕組みやビジネスの仕組みを教えてくれるようなプログラムや、先輩社員と話せるプログラムなどさまざまなものがあります。

参加できる学年や開催時期に制限はないので、例えば大学2年生でも年間を通じていつでも参加が可能です。就活に意欲的な学生や、社会人と知り合って就活に関する情報収集ができるほか、世の中にどんな仕事や会社があるのかを広く知ることができるでしょう。

オープン・カンパニーとは?実施内容や特徴、インターンシップとの違いを紹介

リクナビでは、さまざまな「オープン・カンパニー&キャリア教育等」のプログラムをみることができます。気になるプログラムがあるか見てみましょう。

先輩たちは就活に向けて大学2年生でどんなことをやっていた?

実際に就活を経験した先輩たちは、大学2年生のときに何をしていたのでしょうか。就活を経験した先輩500人にアンケートをとって、大学2年生のときに、キャリア形成や就活に関してやっておいたことがあるか、それは具体的にどんなことか、なぜそう考えたのかの理由を聞きました。時間がある大学2年生のうちに、就活準備を始めたいと思っている人は、ぜひ参考にしてみてください。

5人に1人以上の先輩が、キャリアや就活に関して大学2年生のときにやっておいてよかったことがあると回答

「キャリアを考える上で、大学2年生のときにやっておいてよかったことがあるか」を先輩500名にアンケートをとった結果、5人に1人以上(22.0%)が「ある」と回答しました。

■キャリアを考える上で、大学2年生のときにやっておいてよかったことはありますか?(n=500、単一回答)

「キャリアを考える上で、大学2年生のときにやっておいてよかったことはありますか?」に関するアンケートの回答グラフ

キャリアや就活に関して大学2年生のときにやっておいてよかったことランキング

キャリアを考える上で、大学2年生のときにやっておいてよかったことがあると答えた110名に、「具体的に何をやっておいてよかったと思うのか」と「そう思った理由」を聞いたところ、以下のようなランキング結果となりました。

大学2年生のときにやっておいてよかったこと1位はインターンシップ等キャリア形成プログラムへの参加(36.4%)、就活に関する情報収集(34.5%)と自己分析(34.5%)が同率2位。4位は会社説明会への参加(21.8%)となりました。なお、その他(5.5%)と回答した人の意見には「職種に関連したアルバイト」「ガクチカのネタ作り」「何をしたいかの明確化」といったものがありました。

■キャリアを考える上で、大学2年生の時にやっておいてよかったことは、具体的にどういったことですか?(n=110、複数回答)

「キャリアを考える上で、大学2年生の時にやっておいてよかったことは、具体的にどういったことですか?」に関するアンケートの回答グラフ

大学2年生でやっておいて良かったと回答の多かったものについて、先輩たちがそれぞれを選んだ理由も紹介します。

「インターンシップ等キャリア形成プログラムへの参加」

  • 大学2年生で参加することで広い視野で就活に臨むことができると思うから
  • これからの人生を考える動機になるから
  • ビジネススキルがつくため
  • 就活のときにアピールできる
  • 就活に出遅れずに済んだ

「就活に関する情報収集」

  • 周りに流されずに行動できるから
  • い色々な情報があった方がいいから
  • 独自のスケジュールで進む企業の選考などに対応するため
  • 情報収集をしたことで、公務員試験の対策に間に合った
  • あらかじめ就活がどのようなものであるか把握できた

「自己分析」

  • 自分に合っている企業はどこなのか知るのに役立つから
  • 自分がどのような立ち位置か理解できた
  • 自分の本音と向き合う必要がある
  • 自分とは?と考える機会が増えて周りを見てじっくり比べることができた
  • 漠然としていた部分もあるが、自分がやりたくないこと、不得意なことを見つけていったことで、やりたいことを絞ることができたと思うから

「会社説明会への参加」

  • 就活に向けて視野を広げるため
  • 説明会でお会いした社員の方に覚えてもらえるから
  • 視野を広げた上で興味のあるものに触れてみる
  • 自分に合っているか考えるきっかけになった。
  • いろいろな企業があるから

大学2年生のうちから業界・職業・企業研究をするには、「オープン・カンパニー」がオススメです。

大学2年生から参加できる「オープン・カンパニー」をリクナビで探してみよう

 

パソコンを見ながら学習をする大学生

まだ就活に向けて動きたくない…そんな人向けのアドバイス

大学2年生のうちは「就活についてまだ考えたくない」という人もいるでしょう。そういう人は、まずは学生生活を思う存分に楽しんで充実させることに集中しても大丈夫です。
その代わり、何かを新しく始めたとき、区切りがついたときに、振り返って言語化する習慣をつけておくとよいでしょう。日記をつけておくのもオススメです。「なぜ興味を持ったのか」「向いていると思うか」「どんなときに自分らしさを発揮できたか」などを理由や、根拠となる出来事でまとめておくと、自分の価値観が明確になります。今後就活を始めたときに、ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)や自己PRなどに生かすことができるでしょう。

【調査概要】
調査期間:2024年9月18日~9月24日
調査サンプル:2024年9月時点で社会人1~2年目の400人、大学4年生4年生100人、計500人
調査協力:株式会社クロス・マーケティング

監修:リクルート 就職みらい研究所所長 栗田貴祥

記事作成日:2024年12月19日
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