自己分析の6つの方法を紹介します。それぞれの方法について、自己分析を行うときの注意点、就活に効果的に生かすためのポイントを解説。手軽に、効率的に進めることができるように、自己分析シートの書き方例とフォーマットも作成しましたので、活用してみてください。
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自己分析で大切なことは、「自分はきっとこういう人間だ」という思い込みを捨て、過去の事実とエピソードを基に自分の資質(能力、性格特徴、思考、価値観)について明らかにすることです。
そのために、有効な自己分析手法(フレームワーク)をまとめたものが、自己分析シートです。
自己分析に有効な6つの方法を紹介します。それぞれの方法で自己分析を進める上でのポイントを解説。
自己分析シートのフォーマットは、記入例も紹介しているので、参考にしてみてください。
自分史とは、自分のこれまでの人生を振り返り、年表のように時系列で書き出したものです。自分史を書く時点では「強みを企業に伝えよう」「アピールにつなげよう」などとは考えず、ただ自分のために、自分と向き合う作業として取り組んでみてください。心に残っている出来事であれば、良いことばかりではなく、失敗や挫折などネガティブな出来事も正直に書いておくのがオススメです。
【ポイント】
なかなか書き出せない場合には、「どんな環境にいたか」「どんな友人と」「どんな内容をしたか」を、課外活動、学業、人間関係の3種類を中心に思い出すのがオススメです。また、自分の役割や、かかわっていた期間などは、なるべく具体的に定量的に記しましょう。面接でエピソードを話した際に、こういった定量的な情報はよく質問されるので、思い出しておくとスムーズです。
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自分史の書き方について、もっと詳しく知りたい人はこちら
【例文あり】伝わる志望動機の書き方とは?プロの添削付きで解説(新卒向け)
モチベーショングラフは、今までにあった出来事を振り返ってみて、モチベーションが上がったとき、下がったときをグラフ化して自己分析をする方法です。グラフにすると、ひと目で「自分はどんなときに楽しいと感じてきたのか」「何をしているときがつらかったのか」などを把握できるので、あなたが人生の中で大切にしていることが具体化されてくるでしょう。
自分史を基に、そのときにあった出来事や当時の気持ちを書き出してみるとスムーズに取りかかることができます。
【ポイント】
気持ちや行動の理由を振り返る作業では、「当時は、ただ楽しそうだったから」くらいの理由だと思っても、なぜ楽しいと思ったのか、何があると楽しいのかなど、言葉にしてみると考えやすくなります。
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モチベーショングラフの書き方について、もっと詳しく知りたい人はこちら
【モチベーショングラフの書き方】記入例付きで解説! ES・面接での活用法も紹介
今までの人生の中で、「頑張った」「楽しかった」「大変だった」と思うことを1つテーマにして、そのときの気持ちを「なぜ?」と深掘りしていくと、自分の価値観が見えてきます。
選んだエピソードによって、掘り下げやすいもの、掘り下げにくいものがあるはずです。掘り下げやすいものは、自分にとって印象的だったものである可能性が高く、より具体的に掘り下げることができたのではないのでしょうか?自分の言葉で企業に熱意や思いを伝えることが必要になる採用選考時は、そのようなエピソードを選んでみるのもオススメです。
モチベーショングラフを作成した人は、グラフの変化が激しかった部分を深掘りしてみるとよいでしょう。
【ポイント】
できれば1つのテーマに対して、5回ぐらい「なぜ」を繰り返すといいでしょう。エピソードが掘り下げにくい場合は、ほかのエピソードを考えてみてください。具体的に掘り下げることができる、印象的な出来事で深掘りをすることをオススメします。
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ジョハリの窓は、「自分から見た自分」と「他者から見た自分」を切り分けて分析することで、自己理解を行うというものです。保護者、兄弟姉妹、友達などの身近な人と話してみるのも、自己分析の1つの手段です。自分は忘れていたエピソードが出てきたり、ほかの人からの自分の印象を聞いたりすることで、自分を客観的に見られる良い機会です。
【ポイント】
採用担当者は、就活生の自己分析や自己PRに対して、本当にその通りなのか確証を得るために、過去どういうふうに力を発揮してきたのかを確認します。そのため、「私ってどんな人?」と聞かれた際は、抽象的なまとめや印象だけではなく、どうしてそう思うのか具体的に伝えられるように、自分のことをよく知っている人に詳しく答えてもらえるように意識して聞きましょう。
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Will・Can・Mustとは、Will(やりたいこと)、Can(できること)、Must(入社後に求められること)をそれぞれ洗い出す手法で、3つが一致している仕事が適職でベストだという考え方です。
まずは、WillとCanを分けて考えてみるとよいでしょう。最初からWillとCanが一致していることはまれです。かけ離れている場合には、CanからWillを導き出してみましょう。Willだけで仕事を決めてCanが結び付いていないと、「念願の会社に入ったのに、思ったように活躍できない」という状態に陥りがちです。
またMustは企業研究などをして調べていきましょう。
【ポイント】
Canを考える際には、「自分には得意なこと、アピールできることが何もない」という先入観は捨てましょう。人間には絶対的な強みや弱みはありません。あるのは性格特徴だけです。そしてその性格特徴が、強みになるか、弱みになるかは、置かれた環境(入社後に求められること:Must)に左右されるからです。自分の性格特徴を生かすためにも、入社後にどんなことが求められるかを別途、企業研究しましょう。
※以下の画像を保存して、書き込み用に活用してください
マインドマップは、自分の思考を具現化し、客観視するための手段として使われています。頭の中で考えていることを紙などに自由に書き出し、脳内を可視化していきます。一つのキーワードをテーマに深掘りし、思考や発想を広げていくことができるため、ビジネスの会議やアイデア出しなどにも使われている手法です。この手法を使うことで、自分について掘り下げたり、Will・Can・Mustで導き出した「やりたいこと・興味関心の方向性」を具体化したりできます。仕事に対して求めることや将来目指したい姿、強みを生かして活躍できる環境などを明確にでき、それを軸に企業探しをすることができるでしょう。
【ポイント】
目的意識にとらわれずに、テーマに集中しましょう。「しっかり結論につなげなくては」などと目的を意識するあまり、自分の発想を狭めてしまうケースは少なくありません。また、目的意識にとらわれることによって、自分では意識していなかった考え方や価値観を拾えなくなる可能性もあります。
紙とペン、またはITツールを手元に用意して、以下のように書き出してみましょう。
マインドマップのやり方について、もっと詳しく知りたい人はこちら
マインドマップで自己分析をする方法|書き方例、企業探し・ES準備への活用法も紹介
フォーマットシートを使って自己分析をするほかに、Web診断ツールを使ってみるのもオススメです。
リクナビには、日常の行動や考えに関する質問に答えると「向いている仕事の3つのタイプ」と「個人としての特徴」がわかる、「リクナビ診断」という無料の自己分析ツールがあります。100問ほどの質問に回答していくと、約5分で診断することができます。
診断結果は、以下のように表示されます。
リクナビ診断について詳しく知りたい人はこちら
5分で本格診断!自己分析ツール「リクナビ診断」。活用法やメリットも解説
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自己分析した結果を、自己PRやエントリーシートでより正確に伝えるためには、人の性格や能力を表す言葉をいかに多く知っているかがポイントです。日本語には曖昧多意な言葉が多いため、意識せずにそれらの言葉を使ってしまうと、自分が伝えたい内容と相手が受け取る内容が異なる可能性もあるからです。
例えば、交渉力があることを伝えたくて「私はコミュニケーション能力にたけています」と伝えたとしましょう。コミュニケーション能力には論理的、客観的、感受性が豊か、表現力が豊か、社交的といった意味も含まれるため、相手は違った意味で受け取ってしまうかもしれません。なるべく、一義的な言葉(ほかに解釈の余地を許さない言葉)を使うようにしましょう。
性格検査や適職診断など、自己分析に役立つツールを活用してみましょう!
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【監修】安藤 健さん
青山学院大学教育人間科学部心理学科卒業。日本ビジネス心理学会 人事心理上級マスター。LEGO®SELIOUS PLAY®トレーニング修了認定LSPファシリテーター。組織人事監査協会 パーソネルアナリスト。2016年に人事・採用支援などを手掛ける「人材研究所」(東京・港区)へ入社。主に国内大手企業での採用・教育研修・評価報酬制度構築などさまざまな組織人事コンサルティングに従事。また人事関連書籍やコラム連載、メディア登壇実績多数。毎月1回、組織・人事にかかわる人のためのコミュニティー勉強会「人事心理塾」を企画・運営。Instagramで学生向けに就活に役立つ情報を日々発信中。
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