僕は2016年から採用に携わっています。採用される側から採用する側になって見えてきたことがたくさんあります。もちろん、採用を担う人自身も転職することはありますから、採用される側になることも。自社だけじゃなくて、他社で採用に携わっている方との交流を踏まえて、学生からもらう質問に答えていこうと思います。
採用シーンでの面接や面談だけじゃなくて、キャリアコンサルタントとして目の前にいる人のキャリアに向き合うことがありますので、フラットな視点。
就活で悩んでいる人からよくもらうのは、『最終面接で合格するには?』という質問
・最終面接に通らない
・それまでの選考は順調だった
・何を見られているかわからない
・対策ができない
などなど。僕なりに答えられる範囲で答えていきます。
まず、大前提として押さえておかないといけないことは、「最終面接と1次面接や2次面接などの選考官は違う」ということ。当たり前なんですけど、これを理解していない人が多いです。それまでの選考で評価が良くても、順調に進んでいるように見えても、最終面接は別の人が評価をするわけなので、フラットな視点で評価をされることがあります。
ただし、これは、企業ごとに事情が異なります。いろんなパターンがあるので、例えばの話をします。1次面接は採用担当、2次面接は採用責任者、最終面接は営業責任者が担う場合を想定します。この企業は、採用担当と採用責任者と営業責任者で信頼関係を築けていて、「あの人がそういう評価をするならそうなのかもな」という感じの共通認識が持てているでしょう。
この場合、採用責任者や営業責任者は、前の人の評価をしっかりと頭に入れて、最終的に内定を出すか出さないかの判断をするために不足していることを面接の中で確認していくでしょう。3者間でコミュニケーションが取れていると予想されるので、仮に1次面接の面接官である採用担当が「2次も最終もうまくいく可能性が高いですね」と言ったら、その通りの結果になることがあると思います。
一方で、採用担当と採用責任者と営業責任者で信頼関係が築けていない場合、前の選考の面接官が残している評価を全く見なかったり、「あの人はこう評価しているけど関係ない」という感じで、前の面接の評価を考慮せずに評価をする企業もあるでしょう。評価に関して、3者間でコミュニケーションが取れておらず、面接の評価が完全に属人的になっており、合否の基準はあったとしても、各自の主観任せの評価になっているでしょう。
この場合、1次面接の評価が高くても、各面接で前の面接の評価が考慮されないので、「1次面接の評価が良くても次の面接で不合格になる」というケースが出てくる。
これまで書いてきた例は、ただの一例。採用をやるようになって感じているのは、企業ごとに合否が決まる前提にある要素はたくさんあるので、「合格するために必要な準備」というのは一般化できません。「選考中に5人以上の社員に会ってもらって、全員が一緒に働きたいと思わないと内定を出さない。」という会社もあります。
じゃあ、どのような対策をすれば良いのか・・・。最も良い対策は、受けてる企業の1次面接官や採用担当者に、「どうしても内定をもらいたいと思っています。どうすれば内定に近づけますか?」ということを単刀直入に聞いてみることです。僕だったら、これは必ずやります。
それともう一つ。可能であれば、その企業の人じゃない、他の企業の方にも相談してみてください。受けてる会社のことを伝えて、選考状況も伝えて、最終面接の面接官は誰なのかを伝えれば、採用に詳しい方なら「こういう対策をしたら良いかも」というアドバイスが出てきます。
採用活動というのは本当に奥深いです。1人の人を採用するために、企業側も非常に多くのことを考えていろんなことを想定しています。候補者視点で見えているものは本当に氷山の一角なので、どうしても内定を掴みたいのであれば、頼れる人を思い切り頼ってみてください。そう簡単に、行きたい企業からの内定は掴み取れませんからね・・・。
逆に、「あれっ、こんな簡単に内定出るの?」と思ったら、聞いてみると良いですね。「内定の理由を詳しく知りたいです」と。そこでどんな答えが返ってくるか、企業側を試してみるのもアリですよ。「どんな覚悟を持って内定を出しているのか」を感じることができるかもしれませんし、覚悟を感じられないかもしれません。その後に承諾するかどうかの材料になると思いますから、ぜひ聞いてみてください。
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