| 社名 | 株式会社INPEX |
|---|---|
| 本社所在地 | 東京都港区赤坂五丁目3番1号 赤坂Bizタワー |
| ホームページ | https://www.inpex.com/ |
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初回掲載日:2026年5月27日
企業研究
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石油・天然ガスを海外で見つけ、日本のパイプラインとLNG基地までつないで届ける資源開発の会社。
油田やガス田を探すところから、開発して売るところまで一通り手がける会社。地下の資源を事業にできるかまで見て進める。
事業の舞台は、オーストラリア、アブダビ、東南アジア、日本、欧州の5地域。国ごとに違う油田・ガス田や、水素、アンモニア、CCS/CCUS、再生可能エネルギーの案件を並べている。
国内では、天然ガスの生産、地下貯蔵、発電向け利用、パイプライン輸送をつないでいる。南長岡ガス田と直江津LNG基地を、1,500キロの基幹パイプラインで都市ガス会社や工場へつなぐ。
Ichthys LNGプロジェクトは2018年に動き出し、年930万トンのLNGを生産する。約7割を日本に送るので、海外の大型案件が国内の供給に直結している。
今の軸は『安定供給』と『責任あるエネルギー転換』。天然ガスをつなぎ役にしながら、水素、アンモニア、CCS/CCUS、再生可能エネルギーも扱う。
2006年の持株会社づくりと2008年の統合で、海外資源開発と国内事業が一つになった。『地球の力で未来へ挑む』という言葉に、その積み重ねが出ている。
LNG:天然ガスを冷やして液体にしたもの。船で運びやすくするための形。
CCS/CCUS:工場などから出た二酸化炭素を集めて、地中に閉じ込める、または別の使い道につなげる技術。
創業
INPEXの出発点は、国内と海外で別々に育った二つの流れです。1941年、帝国石油株式会社が、各社の石油鉱業部門を一元化するための半官半民の国策会社として設立され、1950年に民間会社として再発足しました。もう一方では1966年、北スマトラ海洋石油資源開発株式会社が、インドネシア国営石油ガス会社との契約のもと、海外での石油資源の自主開発を進める会社として生まれました。日本国内の資源を支える会社と、海外で権益を取りにいく会社が別々に積み上がり、2008年に国際石油開発帝石株式会社として合流したことが、今のINPEXの土台になっています。
転換点
大きな転換点は、海外の大規模案件を自分たちで動かす側に回ったことです。INPEXは1998年にオーストラリアのイクシス案件の権益を取り、調査と開発を進めたうえで、2012年に最終投資決定(FID)を行い、2018年にイクシスLNGプロジェクトの生産を始めました。INPEXの整理では、この案件は日本企業が運営を担う初の大型LNGプロジェクトで、海上のガス田から液化、輸送、受入れまでをつなぐ形を作りました。国内中心の会社から、長い時間と大きな資金を使う海外の大型案件を束ねる会社へ変わった節目です。
現在
今のINPEXは、石油・天然ガスの開発を土台にしながら、水素とCCSを中心にした低炭素の取り組み、再生可能エネルギーや蓄電池を組み合わせた電力系の案件も持っています。プロジェクトはオーストラリア、アブダビ、東南アジア、日本、欧州の5つのコアエリアが軸で、事業の約90%は海外にあります。主な案件としては、オーストラリアのイクシスLNGとアブダビ油田が並びます。
これから
これからは、油・ガスを中核に置きながら、水素・CCS、電力関連事業を伸ばす方針です。INPEX Vision 2035では、天然ガスとCCSを組み合わせて使うこと、アバディCCSやイクシスなどのLNG案件へのCCS導入、東北地域と首都圏でのCCS案件、青色水素・アンモニアの実証、英国や日本での洋上風力や蓄電池の活用が示されています。2025~2027年の中期経営計画でも、油・ガスに加えて、こうした分野を主要な柱に置いています。
LNG:天然ガスを冷やして液体にしたもの。体積が小さくなるので、船で運びやすくなります。
FID:Final Investment Decision の略。大きな開発案件に、本格的にお金を出して進めると決めることです。
CCS:二酸化炭素を回収して、地中深くに運び、貯める方法です。
権益:その油田や鉱区を開発・生産する権利の持ち分のことです。
理念/ミッション
私たちは、エネルギーの開発・生産・供給を、持続可能な形で実現することを通じて、より豊かな社会づくりに貢献します。
価値観/行動指針
当社グループでは、役員・従業員が一体となって働くための共通の基盤として、5つの項目からなる「INPEXバリュー」を定めています。INPEXバリューは当社グループの役員・従業員としての働き方をしめすものであり、すべての役員・従業員は日々の業務遂行にあたり具体的な行動を通じてバリューを体現することが求められています。安全第一:安全第一で考え、行動し、安全文化を深化させること/誠実:常に高い倫理観を持ち、実直で、周囲から信頼される行動をとること/多様性:多種多様な人材が活躍できるよう性別、年齢、国籍、文化、習慣等の違いを受け入れ、尊重すること/創意工夫:現状に満足せず、新しい視点や発想からより良いものを追求すること/協働:チームワークを大切にし、社内及び地域社会を含めた社外の関係者と協力すること。
天然ガスを掘るところからLNGで運ぶところまで持つ
INPEXは、天然ガスとLNGの設備を「探す・掘る・液化する・運ぶ」までつないで持つ会社として、公式に「one of few companies」と説明している。Ichthys LNGや国内の受入基地もあり、資源を見つけるだけでなく、社会に届く形にする仕事まで一続きで進める。
2035年の成長を、天然ガスと低炭素で同時に進める
Vision 2035では、天然ガスとLNGの拡大を成長の柱に置きながら、CCSと水素を使った低炭素の仕事も伸ばす方針を示している。エネルギーを安定して届ける仕事と、排出を減らす仕事を同じ計画の中で育てるのが特徴。
海外の重点地域に、大型案件を積み上げる
事業の重点地域をオーストラリア、アブダビ、東南アジア、日本、欧州に置き、各地で探鉱・開発・生産の案件を持っている。Ichthys LNGやAbadi LNGのように、地域ごとの大きな案件を継続して扱う点が目立つ。
LNG:天然ガスを冷やして液体にしたもの。体積が小さくなり、船で運びやすくなる。
CCS:二酸化炭素を回収して、地中深くに貯める技術。
インフラ業界は、私たちの日常生活や経済活動を支える基盤となる設備や仕組みを提供する業界です。電気・ガス・水道といったライフラインから、交通網、通信システム、さらには学校や病院などの公共施設まで、社会に不可欠なインフラの構築・維持を通じて、人々の安全で快適な暮らしを根底から支えています。
業界でやっていること
インフラ業界では、多岐にわたる専門職が連携し、社会の基盤を築き、維持しています。例えば、『コンサルタント』が地域のニーズや課題を分析し、最適なインフラ計画を立案します。その計画に基づき、『エンジニア』が施設やシステムの設計を行い、『施工管理・プロジェクトマネージャー』が現場で建設作業を統括し、資材や人員を管理します。完成したインフラは、『現業職』が日々のオペレーションやメンテナンスを行い、安定稼働を支えます。また、『営業』は法人や公共団体に対し、インフラサービスやソリューションを提案し、社会の発展に貢献しています。
この業界を見るポイント
インフラ業界の企業を比較する際は、「どのようなインフラを扱っているか」と「誰にサービスを提供しているか」を見ると、その企業の個性がよくわかります。例えば、電力やガスのように「家庭や企業にエネルギーを供給する」のか、鉄道や道路のように「人や物の移動を支える」のか、あるいは通信のように「情報伝達の基盤を提供する」のかで、事業の性質や顧客との関わり方が大きく異なります。また、国内のインフラ整備・維持が中心なのか、海外のインフラプロジェクトにも積極的に関わっているのか、といった事業領域の広がりも、企業理解の重要なポイントです。
知っておくとよい基礎知識
インフラ業界は、社会の基盤を支える安定性がある一方で、少子高齢化による国内市場の縮小や担い手不足という課題に直面しています。これに対し、各社は国内インフラの老朽化対策や自然災害への備えとして、ロボットやセンサーを活用した効率的な維持管理を進めています。また、世界的な環境意識の高まりから、再生可能エネルギーの供給強化や、エネルギー消費を抑えるスマートシティ構想への貢献も加速しています。さらに、国内市場の先細りを見据え、開発途上国でのインフラ整備など、海外市場への展開も活発化しています。
INPEXは、商品を広く売る会社というより、海外の大きな油田・ガス田を長く動かして稼ぐ会社です。比べるときの軸は「どの地域の大型案件に収益が集まっているか」「LNGをどこまで長く伸ばせるか」「CCSや水素を次の柱にできるか」です。事業の約9割が海外で、主な案件はオーストラリアとアブダビにあります。
海外の大きな案件を、探す・掘る・作る・売るまで長く見られる。Ichthys LNGやAbadi LNGのように、1回の案件が長い。現場単位で事業の全体像を追いたい人には面白い。
LNGとCCSを一緒に見られる。ガスの供給だけでなく、出たCO2を地下にしまう仕事まで持つので、脱炭素を別物にせずに考えられる。
仕事の舞台が海外中心なので、相手が現地政府、共同出資者、工事会社になる。日本の会社で働きながら、最初から国境をまたぐ仕事に触れやすい。
2025-2027年計画でAbadi LNGやLNG tradingの強化を掲げており、今ある資産を回すだけでなく、新しい大型案件を育てる動きが見える。
油田・ガス田は時間がたつと自然に生産が落ちるので、止まらないように大きな投資が必要。
原油価格、ガス価格、LNG需給、為替の影響を同時に受けやすく、業績がぶれやすい。
LNGは新しい供給能力が一気に増えると市場の見え方が変わりやすく、価格や契約条件が動きやすい。
地政学リスク、サイバー攻撃、台風や洪水のような極端な天候で、設備や輸送が止まりやすい。
LNG:天然ガスを冷やして液体にし、船で長く運びやすくしたもの。
CCS:工場などから出たCO2を集め、地下深くにしまう技術。
※上記はあくまで一例であり、実際とは異なる場合があります。
最初は倉庫で、貯蔵品の受け入れや払出し、棚卸をしながら、部品やパイプの名前を覚えるところから始まった。4年目に調達へ移って、現場で必要な物を買う手配をするようになり、5年目には固定資産の処理や役務・工事の発注、大型案件の契約や交渉も担当した。今は基幹システムの刷新で要件確認や関係者との調整までしていて、物を数える仕事から、会社の仕組みを整える仕事へ広がっている。現場の物の流れを覚えたうえで、調整やITにも手を伸ばしたい人に向いていると思う。
2015年入社
入社1年目は長岡鉱場の総務で、許認可の取得・更新や用地管理を担当し、官庁や地権者と何度も調整した。3年目には新入社員の面倒を見る側になり、自分の説明が後輩の成長に影響することを意識するようになった。5年目のBCPでは在宅勤務と現場の両立に苦労したが、8年目の異動後は本部内の決裁、予算、地域向けの活動、事務所移転まで見るようになった。人との調整を避けず、変化の多い現場を動かす仕事に面白さを感じる人に合う。
2016年入社
BCP:事業継続計画。災害や感染症があっても、会社の重要な仕事を止めないための備え。
固定資産:長く使う設備や機械、建物などのこと。お金の管理では、工事や購入した物をこの区分で処理する。
調達:仕事に必要な物やサービスを選び、買い、契約すること。
技術本部
地質
地下の形を読み、掘る場所と広がりを決める
井戸データと地震探査の読み込み:井戸のデータ、掘削時に採ったコア、地震探査データを見比べ、地下の地層や油・ガスのありかを整理する。
3次元地質モデルの作成:専用のソフトを使い、断片的な地下情報をつないで3次元の地質モデルにまとめる。
掘る場所の候補づくり:地質情報と探鉱価値を比べながら、井戸を掘る場所や開発の進め方を考える。
新しい井戸データや地震探査データが入ると、モデル更新と掘削候補の見直しが一気に動く。
難しさは、地下を直接見られず、断片的なデータだけで判断すること。手応えは、そのデータをつないだ3次元モデルが、掘る場所の判断や開発検討にそのまま使えること。
LNG:天然ガスを冷やして液体にしたもの。たくさん運びやすくするために使う。
JV:複数の会社が一緒に進める共同事業のこと。
HSE:Health, Safety and Environmentの略で、安全と環境を守る仕事のこと。
PDCA:計画して、実行して、確認して、直す、という回し方のこと。
EPC:設計・調達・建設をまとめて請け負う形のこと。
2026年8月26日更新
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