| 社名 | 川崎汽船株式会社 |
|---|---|
| 本社所在地 | 東京都千代田区内幸町二丁目1番1号 |
| ホームページ | https://www.kline.co.jp/ja/index.html |
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初回掲載日:2026年5月27日
企業研究
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海の上で車、原料、エネルギーを運び、コンテナ船はONE、自動車船やLNG船は自前で動かす海上物流会社。
海運業を主軸に、コンテナ船・自動車船・LNG船・原油やLPGの船・ドライバルク船・物流・ターミナルを持つ会社。船で運ぶだけでなく、倉庫や陸上輸送までつなぐ。
コンテナ船事業は、2018年4月以降、ONEに統合された。日用品や部品、原料素材を広い航路網で運び、貿易の変化があっても安定したサービスを出す役目がある。
自動車船は完成車の安全かつ迅速な輸送が中心。1968年の第一とよた丸、1970年の日本初の自動車専用船「第十とよた丸」など、車を海で運ぶ形を早くから作ってきた。
ドライバルク船は、鉄鉱石、石炭、穀物、木材チップ、原塩、ニッケル鉱、ボーキサイトなどを運ぶ。資源の産地と使う場所が世界中に散らばるので、船の大きさや寄港先を使い分ける仕事になる。
原油・製品輸送は危険物を扱う仕事で、二重船殻化や海上・陸上の訓練を重ねて安全を高めている。事故を起こさず、被害を小さくすることが前面に出る事業。
低炭素・脱炭素の流れに合わせて、液化CO2輸送、LNG周辺事業、洋上風力発電の支援、水素やアンモニアの輸送に広げている。船で運ぶもの自体を、これからのエネルギー向けに変えている。
ONE:オーシャンネットワークエクスプレスのこと。川崎汽船、商船三井、日本郵船がつくったコンテナ船の運航会社。
ドライバルク:鉄鉱石や石炭のように、箱に入れずに船へ直接積んで運ぶ貨物のこと。
LNG:液化天然ガスのこと。冷やして液体にしてから船で運ぶ。
CCS:工場や発電所から出る二酸化炭素を回収し、地下深くの安定した地層に貯める技術のこと。
創業
1919年、川崎汽船は川崎造船所の海運事業を母体に生まれた。きっかけは、第一次世界大戦を見込んで造ったストックボートが、戦争の終わりが早く来たため余ってしまったことだった。ふつうなら外へ売るところを、11隻を現物出資して海運会社をつくり、日本に船を残して自分たちで運ぶ道を選んだ。余った船を処分する話ではなく、国内に新しい海運会社を立てる話に変えたところから、この会社は始まっている。
転換点
戦後は沈没した『聖川丸』を引き揚げて船隊を立て直し、1960年代には資源や原材料の輸送需要の広がりに合わせて、用途を絞った船へ切り替えていった。1968年には初のコンテナ船を北米航路に入れ、1970年には日本初の自動車専用船『第十とよた丸』を就航。完成車をそのまま積むやり方に変えたことで、在来の荷役で起きる傷や、帰り荷や天候待ちによる遅れを減らす方向へ進んだ。輸送の形そのものを変えた転換点だった。
現在
今の川崎汽船は、大きく『自営事業』と、ONEが担うコンテナ船事業の2本立て。自営事業の中では、自動車船、鉄鋼原料、LNG輸送船が、現行の中期経営計画で『成長を牽引する役割を担う3事業』として置かれている。2025年度の売上高は、製品物流6,164億円、ドライバルク2,927億円、エネルギー資源1,006億円で、売上の重みは製品物流が最も大きい。
これから
これからは、海運を低炭素に変える投資が軸になる。2050年GHG排出ネットゼロを掲げ、2026年までに約3,300億円を投じて、LNG/LPG燃料船、バイオ燃料、アンモニアや水素燃料、Seawing、K-IMSによる効率運航、船上CO2回収を進める。LNG/LPG燃料船は2030年までに約35隻投入予定で、自動車運搬船では2026年までに累計13隻のLNG燃料焚き投入を決めている。あわせて、日本・アジア・オセアニアの洋上風力発電支援船事業も育てる。
自営事業:川崎汽船が自分で船を持ち、運航する事業。自動車船、鉄鋼原料、LNG輸送船などがここに入る。
ONE:OCEAN NETWORK EXPRESSの略。川崎汽船、日本郵船、商船三井が一緒に運営するコンテナ船会社。
GHG:温室効果ガス。二酸化炭素など、地球を温める原因になる気体。
Seawing:船首に大きなカイトを付け、風の力で船の推進を助ける仕組み。
LNG:天然ガスを冷やして液体にした燃料。船の燃料としても使う。
中期経営計画:会社が数年先までの目標と投資の順番を決める計画。
理念/ミッション
海運業を主軸とする物流企業として、人々の豊かな暮らしに貢献します。
価値観/行動指針
お客様を第一に考えた安全で最適なサービスの提供 / たゆまない課題解決への姿勢 / 専門性を追求した川崎汽船ならではの価値の提供 / 変革への飽くなきチャレンジ / 地球環境と持続可能な社会への貢献 / 多様な価値観の受容による人間性の尊重と公正な事業活動
海上輸送の先まで、陸・空・倉庫をつなぐ
グループ各社のサービスネットワークを組み合わせ、国際海上輸送だけでなく航空、陸上、通関、港湾運送、倉庫保管、据付、貨物混載、国内の海陸一貫輸送まで展開している。日本の大手外航海運会社は総合海運会社だと自ら説明しており、その中でも荷物の前後工程までまとめて扱う姿がはっきりしている。
成長の柱を3事業にしぼり、そこへ厚く投資する
自動車船事業、鉄鋼原料事業、LNG輸送船事業の3つを成長の牽引役として置き、中期経営計画ではこの3事業に経営資源を重点配分している。2026年の説明でも、事業投資枠の約8割弱をこの3事業に投じる考えが示されており、広く薄くではなく、伸びる分野を決めて深く育てる作りになっている。
コンテナ船はONEで運営し、持ち分で関わる
コンテナ船事業はOcean Network Express(ONE)で運営し、川崎汽船はその31%を保有している。中期経営計画でも、重要な事業部門としてONEの持続的な成長と発展を株主として支えると明記している。自社単独の運航量を増やすより、共同事業体を通じて業界再編に対応する形になっている。
物流業界は、生産者から消費者の手元に商品が届くまでの「モノの流れ」全体を支える業界です。トラックや船、飛行機、鉄道といった多様な手段で荷物を運ぶだけでなく、倉庫での保管、仕分け、梱包、さらにはそれらを管理する情報システムまで、多岐にわたるサービスを提供しています。私たちの生活に欠かせない商品が、必要な時に必要な場所へ届くのは、この業界の働きがあるからです。
業界でやっていること
物流業界では、単に荷物を運ぶだけでなく、さまざまな工程が連携して価値を生み出しています。例えば、『保管』では商品を適切な環境で預かり、『荷役』で倉庫への出し入れや仕分けを行います。『包装(梱包)』で商品を安全に包み、『輸送(配送)』でトラックや船、飛行機などを使い目的地へ届けます。さらに、これらの動きを『情報処理』で管理し、どこに何があるかを常に把握。これらの工程がバケツリレーのように繋がり、私たちがオンラインで注文した商品が翌日に届くといったスムーズな体験を支えています。
この業界を見るポイント
物流業界の企業を見る際は、「何を、どのように運んでいるか」に注目すると、その会社の個性がよく見えてきます。例えば、国内の小包を個人宅へ届ける「宅配便」が中心なのか、それとも工場から工場へ部品を運ぶ「企業間物流」がメインなのか。また、トラック輸送に強いのか、それとも国際的な海上輸送や航空輸送に強みがあるのか。さらに、倉庫での保管や仕分けといった「物流センター機能」に力を入れているのか、といった視点で見ると、各社の「戦い方」や「得意分野」が明確になり、自分に合う会社を見つけやすくなります。
知っておくとよい基礎知識
近年、物流業界では「2024年問題」と呼ばれるトラックドライバーの労働時間規制強化や、EC市場の拡大による荷物量の増加が大きな課題となっています。これに対応するため、各社はAIを使った配送ルートの最適化や、倉庫でのロボット導入による自動化、ドローンや自動運転トラックといった新しい輸送手段の導入を急いでいます。また、環境負荷を減らすために、トラックから鉄道や船への輸送手段を切り替える「モーダルシフト」も進んでおり、効率化と持続可能性を両立させるための変革期を迎えています。
海運は、世界の貿易を海で運ぶインフラの業界。川崎汽船は、売上規模では日本郵船や商船三井より小さいが、コンテナ船はONEにまとめ、会社本体は車の輸送、LNGや液化ガス、石炭・鉄鉱石などのばら積み貨物、港湾・陸上物流を組み合わせている会社として見ると違いがわかりやすい。
業界内ポジション
川崎汽船の特徴は、コンテナ船を自前で抱え込まず、3社で作ったONEにまとめていること。会社本体は、車両輸送、ばら積み貨物、LNG・液化ガス、石油、短海・沿岸、港湾・陸上物流を持ち、海の上だけでなく港と陸までつなぐ仕事が多い。日本郵船はLiner、物流、自動車、乾貨、エネルギーに加えて不動産やクルーズも持つ総合型、商船三井は世界最大級の乾貨船隊を土台にエネルギー、オフショア、フェリー・クルーズまで広げた会社なので、川崎汽船はその中で車とエネルギーの輸送が見えやすい立ち位置として見比べると差がつかみやすい。
コンテナ船をONEにまとめているので、巨大なコンテナ船ビジネスを自社単独で背負わずに済み、世界120カ国超のネットワークを使える。
1970年に日本初の純完成車運搬船を開発しており、完成車の海上輸送だけでなく、保管や加工、陸上輸送までつながる仕事がある。
LNG、液化CO2、LPG、アンモニア、水素、オフショア風力関連の輸送や支援があり、エネルギー転換に関わる貨物を扱える。
短海・沿岸、港湾、ターミナル、陸上輸送を持つため、船だけでなく港と陸まで含めた物流の流れを見られる。
運賃は地政学や航路変更の影響を受けやすく、2024年から2025年にかけても変動が大きかった。
脱炭素規制が強くなっており、船の燃料転換や排出削減への対応が必要になる。
海運は世界貿易の量に連動するため、貿易成長が鈍ると需要も伸びにくい。
Red Sea、Suez、Panamaのような航路の乱れや、気象災害の影響を受けると、輸送時間とコストが上がりやすい。
世界の船隊は古くなりやすく、化石燃料への依存も残っているため、更新と転換に時間がかかる。
ばら積み貨物:鉄鉱石、石炭、穀物のように、箱やコンテナに入れず船の貨物室にそのまま積む貨物。
LNG:液化天然ガス。天然ガスを冷やして液体にしたもので、体積を小さくして運ぶ。
ONE:Ocean Network Express。日本の船会社3社がコンテナ船事業をまとめて作った運航会社。
オフショア:港の外の海上で行う仕事。ここでは石油・ガスの開発や、海上風力の設置や保守に関わる仕事を指す。
入社して最初は鉄鋼原料部門で、3年間の運航管理と1年間の営業を経験しました。契約、国際規範、法令、船体構造まで覚えることが多く、OJTと海運実務研修で毎日知識を増やしたそうです。その後は経営企画に移り、収支や予算、システムを見ながら全社の計画を考える仕事に変わりました。現場だけで終わらず、数字で会社を動かす側にも回りたい人には面白い仕事だと思わせる内容です。
2017年入社
訓練生として初めて乗船したころは、かなり厳しく感じたそうです。三等航海士、二等航海士、一等航海士、船長と上がるたびに、乗組員の安全、貨物、船舶、海洋環境まで背負う範囲が広がっていきました。船内の空気は一人ひとりの行動で変わるので、陸上スタッフとのこまめな連携も大事だと気づいたという話です。責任の重さを受け止めながら、人と連携して船を守るのが好きな人に向く仕事だと伝わります。
2002年入社
営業
輸送条件をそろえ、船の仕事を受注していく
輸送条件のすり合わせ:荷主の担当者と、数量、納期、運ぶコスト、環境への負荷を見比べながら条件を詰める。自社の船だけで足りないときは、チャータリング担当に相談して船の手配につなぐ。
LNG船の入札準備:電力会社向けの入札では、客先の要望を受けながら、財務、法務、海上職と連携して、価格見積もり、資金調達の組み立て、サービス内容の提案をそろえる。
入札案件では、見積もりと提案内容をそろえる打ち合わせが山場になる。
相手が多く、見積もり、資金の組み立て、法務確認を同時に進めるので、確認漏れがあると契約に響く。一方で、条件をそろえて受注できると、長く続く輸送の土台を自分で作れる。
傭船:他社の船を借りて、運ぶ仕事に使うこと。
コンテナターミナル:コンテナを積み下ろししたり、置いておいたりする港の拠点。
荷役:船に貨物を積む、または降ろす作業。
LNG船:液化天然ガスを運ぶ船。
2027年3月期の第2四半期(累計)と通期の連結業績予想を修正しました。主な理由は、ドライバルク事業の市況が堅調だったことと、持分法適用関連会社OCEAN NETWORK EXPRESS PTE. LTD.のコンテナ船事業が予想を上回ったことです。
2026年07月24日
ESG指数「FTSE4Good Index Series」「FTSE JPX Blossom Japan Index」「FTSE JPX Blossom Japan Sector Relative Index」の構成銘柄に継続選定されました。
2026年07月21日
フィリピン・ミンダナオ島沖の地震被害への支援として、慈善団体ROFIを通じて義援金2万米ドルを拠出すると発表しました。
2026年07月17日
QatarEnergy向けの新造LNG船を「HALWAN」と命名しました。
2026年07月15日
「海の日記念行事2026」に出展すると発表しました。会場は東京国際クルーズターミナルです。
2026年07月13日
連結子会社のダイトーコーポレーションが、2隻目となる電動タグボートの建造を決定しました。
2026年07月09日
浮遊軸型風車(FAWT)の小型実験機を長崎県壱岐市の実証海域に設置し、海上での実証を開始しました。
2026年07月08日
2026年8月26日更新
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| 社名 | 川崎汽船株式会社 |
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| ホームページ | https://www.kline.co.jp/ja/index.html |
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