これが私の仕事 |
鉄道に関わる分野横断的な諸問題を数値解析的なアプローチで解決する コンピュータによるシミュレーション技術は様々な分野に応用され、鉄道分野にも数多く導入されています。一方、計算規模の限界などから、電力・車両・軌道・構造物・気象・乗り心地などの様々な要因を相互に考慮するための分野横断的な数値シミュレーション技術はまだ発展途上であり、分野間を横断する問題(境界問題)にはまだ未解明な現象もたくさんあります。そこで、鉄道総研では2012年度から大規模数値計算を取り扱うための中核となる部署(計算力学研究室)を新設し、鉄道に関する諸現象の解明や問題解決を目的とした数値シミュレーション環境の構築に取り組んでいます。私は現在、計算力学研究室で主に車輪とレールの間に生じる動的接触問題の解決に携わっています。 |
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だからこの仕事が好き! 一番うれしかったことにまつわるエピソード |
開発したプログラムが他分野や他部署にも応用される瞬間 数値計算といっても、ただ単に延々とパソコンに向かっているわけではありません。私の場合は、目的とするシミュレーションに最適な計算手法が何なのかを知るために国内外の学会で数値計算の動向を調査・議論したり、得られた計算結果が正しいのかを検証するために他研究室の実物大の試験装置を用いた実験や、鉄道会社の営業線で現地測定を行っています。その結果を元に数値解析を行って信頼のおけるデータが得られ、現象解明の糸口がつかめた時や、「開発した手法でこんなことはできないか?」など、それらを発展させた応用的な数値解析を様々な部署や鉄道会社から依頼された時、この仕事について良かったな、もっともっと頑張ろうと感じます。 |
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ズバリ!私がこの会社を選んだ理由 ここが好き |
研究開発を通して分野横断的に鉄道の技術開発に幅広く関われるところ 私は学生時代から、社会基盤の一つとして重要な役割を担う鉄道業界の中で、物事の根本に関わることができる研究職に興味を持っていました。鉄道総研では技術系研究職として入社すると転勤や異動は少なく、自分の専門とする研究に心血を注ぐことができます。また一方で、人事交流を中心として鉄道会社やメーカー等とのつながりも大切にしています。研究者は何かと専門分野の枠組みにとらわれて視野が狭くなりがちですが、鉄道総研では分野横断的で、なおかつ鉄道の将来を見据えた研究開発を行えることが一番の魅力です。 |
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これまでのキャリア |
新人研修(5ヶ月間)→鉄道力学研究部軌道力学研究室(1年6ヶ月間)→鉄道力学研究部計算力学研究室→出向→鉄道力学研究部計算力学研究室(現職) |