弊社は富山県宇奈月温泉に本社がある総合建設業を営む企業です。昭和21年の創業以来、主に黒部川水系の電源開発や治水、砂防事業の施工に携わっております。
極めて厳しいといわれる黒部の自然環境のなかで長年培ってきた技術を有していることから「黒部川の防人」といわれております。
黒部奥山の現場までは車道がなく、資材輸送はトロッコ電車やヘリコプターで行ないます。大きな機材などは分解し、現地でまた組み立て直して工事で使用するという独特な技術を持っているのも特徴です。建設のICT施工など、新しい取り組みもも積極的に行っております。
Q.なぜ黒部ダムでの施工業務を請け負ったのですか。
A.初代である祖父大橋賢治が個人創業しました。祖父は元々日本電力の技術者として黒部ダムの電気開発技師として携わっており、そこから大橋組を創業しました。水力の電源開発に従事しており、当時満州で発電所の開発をしていましたが昭和21年に戻り、創業をしました。その後、昭和29年に大高建設を大橋賢司と高島一郎(富山県の土木技師)と共同で設立しました。
当時は富山市に本社出張所がありましたが、黒部川は急流河川であるため氾濫が多かったため、黒部川流域にて土木工事主体で事業を行ってきました。範囲としては黒部川流域の狭い範囲でしたが、私が社長になってから多角化し建築にも事業を拡げてきました。
祖父は生まれる前に亡くなっていたため親族から聞いていた話ですが、当時は電力が不足しており「電力供給」が必須でした。早期に電力を作っていかないといけない状況であり、水力発電は有力だったため、多くの仕事がありました。
ただ、当社が成長を遂げることができた理由はそれだけではありません。チャレンジ精神を持って新たな取り組みをしたことが現在の大高建設の礎となったのです。
祖父はチャレンジ精神がありそのスピリットを大切にしてきました。その想いを引き継ぎ、新しいことへとチャレンジを継続していきたいと思います。
Q.社員への想いや会社の方針等がありましたら教えて下さい。
A.弊社は、もともと「企業は人なり」という考え方をもっており、人を大切にする企業でありたいと思い続けていました。特に弊社の施工現場のメインフィールドは自然の険しい黒部奥山であるため、宿泊を伴う従事が必要です。“人”は最も大切な資源であり、働き甲斐・責任感・やりがいが企業の発展の源泉となります。物を売っているのではなく信頼を売っているのです。
黒部奥山へは交通手段も極めて限られており、もしも病気や怪我があっては大変なことになりかねないので、従業員の健康に対しても会社が責任を持つべきだと考えていました。その中で、協会健保から健康企業宣言制度が始まったことを聞いたのが健康経営を始めるきっかけとなりました。
Q.社員が長く在籍している理由はなんだと思いますか。
A.個々の社員が当社でしか出来ない技術やノウハウを身に付け業務を行っており、それがやりがいや誇りに繋がっています。家族に対しても社会的意義のある仕事に就いていることを誇りに思っているのだと思います。待遇面についても他社と比べ報酬を高く設定しており、完全週休二日制となっていることも強みです。様々な改善を継続してきたからこそ、より働きやすい環境を提供出来ているのだと思います。
Q.会社としての展望がありましたらお願いいたします。
A.黒部川の治水は当社の使命です。砂防や発電施設の維持においても責任を持って取り組んでいます。これは我々しか出来ないノウハウがあります。
基盤は黒部川としながらも創業理念である“チャレンジ”を忘れないことが大切です。チャレンジ精神が、社員に対して現状維持で留まることなく発展していくことを促しています。その為に働き方改革を進めて、従業員の心の幸福や業務への満足度を高めていくことを考えています。
もう一つは、安全安心、快適かつ一人ひとりに寄り添った労働環境の提供とダイバーシティの推進を図っていこうと思っています。今は、すべての工事現場を4週8休にすることと、残業時間の大幅な削減に取り組んでいます。
Q.最後にこれから入社される方へ期待することやメッセージはありますか。
A.会社は社会のために存在します。世の中のために働きたい気持ちを持ってもらいたいです。チャレンジ精神を高く評価する会社なので、失敗を恐れず、何事も前向きに取り組んでいただきたいと思っています。会社としては最大限機会を提供し、サポートを全力で行っていきます。