その前日は大雪で白一色の世界であったという。
しかし、1961年1月20日の当日、アメリカ合衆国のワシントンは前日の吹雪が嘘のように空はカラリと晴れわたり朝から太陽が輝いていた。
その氷点下7度という厳しい寒さの中にも関わらず、国会議事堂前の広場には、第35代アメリカ合衆国大統領の就任演説を聞くために早朝より大勢の群集が詰めかけたという。
そこで述べられたのが、ジョン・フィッツジェラルド・ケネディのあまりに有名な一節であった。
「あなたの国が、あなたのために何ができるかを問わないで欲しい。 あなたが、あなたの国のために何ができるかを問うてほしい」
当時は、東西冷戦の真っ只中にありながら、経済力と軍事力を背景にしての、まさにパックス・オブ・アメリカーナの時代であり、アメリカが世界の警察としての強い存在感を示している時代でもあった。
しかし、その繁栄を享受しながらも国に立ちはだかる様々な問題が山積していた。
黒人問題、キューバ問題、ベトナム問題...etc。
悲しいかな、いつの時代も、世界では様々な困難が尽きません。
その立ちはだかる国難に対し、国民全員で当事者意識を持って立ち向かおうとの新大統領としての彼のメッセージだったのだと思います。
この演説から2年後の11月22日、残念ながら夢半ばにして彼は凶弾に倒れてしまいました。
前述のケネディ大統領の言葉、そこに、例えば自分が住んでいる国・地域を当てはめてみると、自分が所属している組織、これから入社する会社等を当てはめてみると、違う明日が見えてくるかもしれません。
「あなたの会社(地域・国)が、あなたのために何ができるかを問わないで欲しい。 あなたが、あなたの会社(地域・国)のために何ができるかを問うてほしい」
そして、ケネディ大統領はこんな言葉も残しています。
「私たちは、今までになかったものを夢見ることができる人々を必要としている」
さあ、今度は、あなたの当事者意識と夢を、どうか我が組織にお貸しください。
ではまた。