最近、採用枠に続けて数名の申し込みがあった。
はるの活動を見て申し込んでくれた方に話を聞いてみると、利用者の皆さんやスタッフのみんながとても楽しそうだったから働いてみたいと思ったと。
普段の活動を見てはるで働いてみたいと思ってもらえたことがとても嬉しいし、スタッフのみんなが普段から利用者の皆さんにいい支援をしているからだと思う。
勤務初日に、私からはるの理念や利用者の皆さんと接する時に大切にしてほしいことを伝えさせてもらっている。
はるは利用者の皆さんを大切に支えていきたいと思ってこれまでやってきた。
そのことを言葉だけで伝えるのはなかなか難しいが、できるだけ丁寧に伝えさせてもらっている。
私から伝えているのは以下のような内容。
1.法人概要
2.法人沿革
3.法人理念(理念の解説書をもとに)
4.はるが目指すもの
5.障害のある人と接する時に大切にしてほしいこと
6.支援をしていくうえで大切にしてほしいこと(支援の基本的な考え方)
7.スタッフの行動指針
8.私からのメッセージ
この中では特に「法人理念」に一番時間をかけて丁寧に伝えさせてもらっている。
はるの理念の中に私たちが大切にしていきたいことが詰まっているし、この理念に基づいて一緒に利用者の皆さんを支えていきたいと思っているからだ。
また、初めて障害のある方たちを支援する時には何かと緊張すると思うので、そんな初めて支援に関わる時のためにまとめたのが「障害のある人に接する時に大切にしてほしいこと」。
障害のある方たちへの支援は奥深くて学んだり経験してほしいことはたくさんあるが、一番最初に接するときに「このようなことを意識して接すると利用者の皆さんといい関係を作りやすい」ということを自分たちの経験をもとにまとめている。
「障害のある人に接する時に大切にしてほしいこと」で伝えているのは以下のような内容。
1.尊厳を持って
ひとりの大切な人として尊厳を持って接すること
丁寧な言葉づかいで 接し方で
威圧的な言葉づかいや子ども扱いは絶対にしない
2.信頼関係を築くために
「待つ」
ひとりひとりのペースや距離感を大切に
「見る」
行動や様子の変化をしっかりみる
「聴く」
言葉にしっかり耳を傾ける
「知る」
障害特性や個人の特性、周囲の環境・状況などを理解し、相手の立場や気持ちに寄り添って
「長所を大切に」
できないことばかりに注目するのではなく、できること・得意なこと・長所を大切に
「押し付けない」
支援者のペースで話したり、関わったりせずその方の行動、想い、発言をまずは受け止めて。
好ましくない言動があっても、否定をするのではなく、その言動の背景・理由を考えて
3.根気強く
思うようにいかないことや時間が掛かることがあっても、その方の為に、あきらめず、末永い支援を心がけること
4.ゆとりを持って
悩みは抱え込まないように、体調管理に気を付けて。
時にはリフレッシュしながら、利用者の方と接するときはゆとりと笑顔を心がけて
5.相談しながら
利用者の方や支援の内容について、自分の推測、憶測、思い込みだけで判断せず、わからないときや迷ったときは必ず上司・先輩に相談を
この「障害のある人に接する時に大切にしてほしいこと」は、はるの支援に関わるときだけでなく、どこかでボランティアとして障害のある方たちに接したり、他の事業所で支援をするときにも参考になることがあるかもしれない。
障害のある方たちを支える仕事にはやりがいや魅力がたくさんある。最後に私からのメッセージとして伝えさせてもらっているが、障害のある方たちのために学んだことや経験したことがスタッフ皆さんの人生の充実にきっとつながっていくと思う。そして、はるは障害のある方たちとスタッフの皆さんを大切にしていきたいと思っている。
社会福祉法人はる
理事長 福島龍三郎
「りゅうさぶろぐ」より