これが私の仕事 |
半導体材料に含まれる微量元素の濃度分布を明らかにする仕事 半導体とは、導体と絶縁体の中間の性質(抵抗率)を持つ物質です。また、半導体はその構造から真性半導体と不純物半導体に分類することができます。真性半導体とは、単結晶Siなどの不純物をほどんど含まない物質のことを指します。しかし、真性半導体は抵抗率が温度に敏感で制御が難しいため、デバイスへの応用が難しいという欠点があります。そこで、真性半導体に不純物元素を添加(ドーピング)して抵抗率(キャリア濃度)を自由に制御したものを、不純物半導体と呼びます。私の仕事は、SIMS(二次イオン質量分析計)という装置を用いて、不純物半導体に含まれる不純物元素(ドーパント)の濃度分布を明らかにする仕事です。また、装置を用いた測定だけでなく、薬液を使用した試料の前処理や装置メンテナンス、顧客対応などの業務にも携わっています。 |
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だからこの仕事が好き! 一番うれしかったことにまつわるエピソード |
より良いデータを取得するために、自分の頭脳を活用する面白さ SIMSは試料毎に適切な分析条件を設定することが他の分析装置と比較して難しいと言われています。例えば、ある材料の測定の習熟度を上げたとしても、測定する材料が変われば注意点も変わるため、同様の操作を行っていてははうまく測定できないということも珍しくありません。そのため、私たちのチームでは定期的に測定に関する情報共有を行い、各々が発見した測定のコツやアドバイスなどの意見交換をしています。そして、実際の業務では情報共有した様々なコツや注意点を意識しながら、試行錯誤しつつ測定を進めています。この際、検討した測定条件がハマり、良いプロファイルを取得できると達成感を得ることができます。自身の技能がレベルアップするとともに、より難しい測定条件の検討などが進められるようになると嬉しさを感じます。 |
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ズバリ!私がこの会社を選んだ理由 ここが好き |
MSTの保有する幅広くも深い専門技術に魅力を感じて志望 私がMSTを志望した理由は二つあります。一方はMSTが学生時代に扱っていた分析装置を保有しており仕事に対するイメージが湧きやすかったこと、他方はMSTが学生時代に経験していない分析装置や産業分野を幅広くサービスの対象としていたことでした。一点目の内容に関して、学生時代に私は放射光施設でのX線を利用した分析やシミュレーション・画像解析などに関する勉強を行っていました。その経験があったからこそ、MSTの保有する最新設備や高い分析ノウハウに対して魅力を感じました。また、二点目の内容に関しては、MSTが半導体から医療分野に至るまで、自分に関連のなかった分野に関して高い技術力を有していることが印象的でした。そして、そのような環境に身を置けば、より広く・より深く知識や技能を磨くことができると考え、MSTを志望しました。 |
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これまでのキャリア |
2021年度入団→分析評価部IFGにてSIMSを担当 |