業種 |
電力・電気
エネルギー/化学/石油・石炭/ガス |
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本社 |
東京
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当社は、常磐炭田の低品位炭を活用して、石炭鉱業の合理化と電力需要の安定に寄与することを目的に、東北電力、東京電力、および常磐地区の主要炭鉱会社の共同出資により、昭和30年に設立されました。
両電力会社の供給地域の末端に位置しており、両系統に電力を供給することができる重要な発電所となっています。
最新鋭の発電方式である石炭ガス化複合発電(IGCC)により高効率を追及し、環境負荷低減に努めています。
一般的な火力発電は燃料を燃やし、発生させた蒸気でタービン・発電機を回して発電します。しかし、私たちが運転しているIGCCという発電システムは、石炭を特殊な技術でガス化しガスタービンを回し、排熱を利用し蒸気タービンを回すコンバインドサイクル発電を行っています。この技術は運用が難しく、実際に商用稼働しているのは世界に数社のみ。このユニット一基で人口33万人のいわき市の消費電力をまかなえると同時に、二酸化炭素は従来より2割削減。燃焼後に残るスラグはセメントやアスファルトに再利用できます。高い発電効率と環境負荷の低さから、現在、タイ、ポーランド、チリといった国を中心に世界中から見学に訪れます。
当社は社員約220名、所有している発電所はいわき市にある勿来発電所のみです。年齢層も10代から60代までと幅広く、中には親子二代にわたって当社に勤めている社員も数名います。「家族と同じ職場はちょっと恥ずかしい」と思う方もいるかもしれませんが、当社のウリは自分らしく素直に気を使わずにいられる雰囲気。そんな職場を支えるのは、年は離れていてもお節介なぐらい面倒を見るベテランたち。もちろん、厳しい一面もありますが、帰りには細かいことは気にせず、皆で食事に行くこともしばしば。大ベテランの背中を見て「ずっと一緒に働きたい」と思う若手は大勢います。
2011年3月11日。強い揺れとともにユニットが停止。その後の津波は1.5mにおよび、足元にある機器類は浸水。発電所の機能は全て停止しました。海水が引いたあとの残された泥の撤去、ユニットの修繕、各施設の点検など作業は山積み。しかし、協力会社、地域住民のご支援、ご協力をいただきながら、「一日も早く復旧し電力を供給する」という強い使命のもと復旧作業を進めた結果、わずか3か月半後には発電を再開。夏場の電力需要に間に合わせることができました。昨年は創立60周年を迎え、夏に開催するお祭りや、社会科見学、こどもを対象とした環境教室など、地域との交流に努めています。
事業内容 | 火力発電による電気の卸供給事業
発電関連資産および蒸気等ユーティリティの活用事業 電気・機械設備の保守および補修に関わる事業 燃料の売買および輸送 不動産の売買、賃貸借および管理 上記に附帯関連する事業 |
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設立 | 1955年12月23日 |
資本金 | 560億円 |
従業員数 | 225名(2022年4月1日時点) |
売上高 | 706億円(2021年3月期) |
代表者 | 取締役社長 高野剛 |
事業所 | 【本社】 東京都千代田区神田須田町一丁目1番地 神田須田町スクエアビル7階
【発電所】 福島県いわき市佐糠町大島20番地 |
沿革 | 1955年 東北・東京両電力会社や常磐地区の主要炭鉱会社の共同出資により、常磐共同火力株式会社勿来発電所が誕生。1・2号機(各3万5千kW)が営業運転を開始。
1960年代 3・4・5号機(各7万5千kW)、6号機(17万5千kW)・7号機(25万kW)を建設。 1971年 重油受入れ設備(小名浜ステーション・重油パイプラインなど)を建設。 1973年 北海道炭を導入。 1982年 海外炭を導入。 1983年 8・9号機(各60万kW)を建設。 1985年 石油代替エネルギーとしてCWM(コール・ウォーター・ミクスチャー)を8号機で導入。 1988年 石炭ガス化複合発電の研究(国家プロジェクト)に協力。(1996年まで) 1993年 経営理念を制定。 2004年 石炭ガス化複合発電の実証研究に協力。 2007年 運炭払出コンベアを一条増設。 2009年 発電所サービスビルに太陽光発電設備を設置し、運用。 2011年 木質バイオマス燃料(木質ペレット)を導入。 2013年 CCP(クリーンコールパワー)研究所吸収合併。勿来発電所10号機(IGCC)運転開始。 2014年 福島復興電源プロジェクト(新規IGCC建設プロジェクト)に着手。 2015年 創立60周年。 |
研修について | 入社後は技術職・事務職とも、1か月にわたる机上での集合研修により社会人としての基礎を身につけます。
その後、事務職は事務系各グループを一定期間経験し、最終的に自身の配置先でOJTを受けます。 技術職、特に発電設備の運転業務に従事する場合は、図面、設備、火力発電の専門知識の基礎を半年間机上で学び、その後、現場に出てOJTで作業を覚えていきます。 他にも発電シミュレーターを用い実機同様の運転操作を習得したり、過去のユニット運転状況を再現することで、より実践的な知識・技術を身に付けることができます。 一方、OJT以外にも、入社2年目、3年目、4年目までは、毎年フォローのための集合研修を用意しており、若年層のレベルアップをサポートしています。 中堅層~管理職層においても、階層別に社内研修を実施しているほか、当社の強みでもある石炭技術をより一層向上させるための研修も幅広い層で受講可能です。 さらに、東北電力・東京電力がグループ企業向けに開催している合同研修にも参加できます。幅広いテーマの中からチョイスでき、各自スキルアップを図ることが可能です。 その他、電力・エネルギー分野以外の異業種にも目を向けることで業務改善、意識改革のヒントとすることを目的にした講演会を定期的に開催しています。 また、社員の自己啓発の取り組みをバックアップする制度として、資格取得に対する費用助成を行う「自己啓発支援制度」を用意しており、若手社員を中心に資格取得に積極的にチャレンジしています。 その他、自己啓発支援策の一つとして「eラーニング」を用意しており、245以上のコースから各自の階層で必要とされるスキルを効率的に学ぶことができます。 |
最新技術「IGCC」とは | 石炭をガス化し、そのガスでガスタービンを回すのと同時に、ガスタービンの排熱を利用して蒸気を発生させて蒸気タービンを回す二段階の複合発電設備のこと。高効率の発電を可能にすると同時に、同じ発電量でも使用する電力、二酸化炭素の排出量を2割削減します。
また、燃焼の際に発生するガラス状の石炭灰(スラグ)はアスファルトやセメントの原材料に有効利用できる特徴があります。 |
電力自由化の影響は | 2016年4月から開始された電力自由化。
消費者が電力会社を自由に選べるようになりましたが、私たちは出資元である「東京電力」「東北電力」に電気を販売することには変わりません。 しかし、電気は貯めておくことができず、かつサービスの付加価値を付けられず「発電コストが低い=競争力が高い」となるため、他社よりも選ばれる電気を作るためにはコスト削減が大きなポイントとなります。 |
今後のコスト競争に勝つためには | 私たちが火力に使用する石炭は世界中に広く分布し、他の燃料に比べ埋蔵量も多く、価格も安く安定しているのが特徴。
現在、オーストラリア、インドネシア、中国、アメリカ、カナダ、ロシア、コロンビアなどさまざまな国の石炭が小名浜港に集められ、勿来発電所に運ばれています。 石炭は産出国や、同じ山でも採れた場所により発熱量や燃え方にバラつきがあるため、それらをバランスよく混ぜることで安定した燃焼と効率を引き出します。 当社が今までに扱ってきた石炭の種類は100銘柄以上。60年以上のノウハウがあるからこそ、石炭の種類を選ばず、いつの時代も安定した発電が可能なのです。 |
環境への配慮 | 2011年からは間伐材を製材したときに出る残材をペレット状に加工した木質バイオマス燃料の導入もスタート。
さらに太陽光発電システムを自社ビルに取り付け社内の電源として利用するなど、二酸化炭素排出削減に努めています。 |
福島復興電源プロジェクトにIGCCが採用 | 三菱や東京電力と共に、現在の勿来発電所の隣の敷地に大型IGCCの建設を行っています。これは現在当社で稼働しているIGCCの2倍以上の規模で、いわき市が消費する電力の2倍以上を生み出すことができる能力です。
現在は建設地の環境アセスメントを終え、設備の建設を行っている段階です。 2020年度の運転開始後は、当社で運転、保守、メンテナンスを行っており、将来的にはIGCCの稼働実績を国内で積み、技術を確立させることによって、国際競争力を高められるものと確信しています。 |
働きやすい職場環境の実現 | 風通しよく働きやすい職場環境、職場風土の実現に向けて、定期的に経営層と従業員との対話を設け広く意見を集め、職場環境改善に反映できるよう努めています。
また、業務効率化提案制度や、企業倫理モニタリング、福利厚生施策の見直しなども随時行っています。 |
【新型コロナウイルス感染症への対応】 | ご来所時には、アルコール消毒・マスク着用の徹底を行っております。 |
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