社会福祉法人愛川舜寿会

私たち福祉職だけで、いくら頑張っても高齢者や障害者、子どもたちの暮らしは到底支えきれないでしょう。電車で気持ちよく席を譲る人を見たら、清々しい気持ちになるように、福祉職が地域で活躍する場面を見かけたまちの人たちは何らかのポジティブな感情を覚えるのではないか。私たちは高齢者や障害者や子供へのケアを起点として、社会に何らかのポジティブな変化をもたらしていくこと、そして地域の人が一人でもやさしくなることを目指していきます。これからの人口減少社会においては、「社会“に”やさしくする」ではなく、「社会“を”やさしくする」、さらに豊かさを育む必要性があると考えています。

【ミノワホーム】介護職は食事・入浴・排泄だけではなくご利用者が積み上げて来た「背景」やこれまでの「暮らし」があり、「その人らしさ」があります。その“当たり前”を諦めない暮らしを作ります。【カミヤト凸凹保育園】建築家との協働により、まちと融合するのびやかな園舎を設計。まち全体を園庭と捉え、地域を練り歩きます。また、障害の有無を問わず、アイデンティティの形成を育む場を提供します。【春日台センターセンター】高齢・障害・子ども・地域が融合する「地域共生文化拠点」として2022年3月からスタートしました。居場所となるコインランドリーと洗濯代行サービス「洗濯文化研究所」を併設するまったく新しい福祉の提案です。

法人の３つの理念「共生・寛容・自律」。どこの拠点でも変わりはありません。共生はダイバーシティな関係性の構築はこれからの社会にとって不可欠なことです。また、子どもや認知症や障害のある人たちが生きやすい環境づくりには「寛容」な心が求められます。そして、職員を含め、ひとそれぞれの個性を尊重する環境設定。「自立」のその前の「自律」を見守ります。保育園と放課後デイサービスが同じ空間で過ごす環境をつくることで、人格形成期に多様性を皮膚感覚で学ぶことになります。その環境が、障害者への差別や偏見を意識せずに、20年後社会を構成する一員として豊かな感性のある子に育っていくのだと私たちは信じています。