業種 |
鉄道
その他専門店・小売/陸運(貨物)
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本社 |
富山
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大正時代から100年あまりの歴史を誇る黒部峡谷鉄道の運営を主要な事業としています。開通当初は電力会社の資材や人員の運搬を主目的とした鉄道でしたが、第二次大戦後から次第に観光客を中心とした旅客輸送へと移行。現在は黒部の素晴らしい景観や鉄道としての魅力といった私たちならではの優良コンテンツを求めて来訪される観光客の方々を対象としたサービスのレベル向上や事業領域の拡大を積極的に推進しています。
黒部峡谷鉄道の歴史を紐解くと、今から100年ほど前の大正時代にさかのぼります。黒部川の流れを水力発電の電源開発に利用しようと、資材運搬のための鉄道として敷設されたのがその歴史の始まり。その流れを汲んで、現在は関西電力グループの一員として名を連ねています。一般旅客営業を開始したのは、これもまた今から70年ほど前の1953(昭和28)年からのこと。現在も電力・発電関連の用途で利用されている側面はありますが、これから先の未来は、黒部という優良コンテンツをフル活用し、黒部を観光で訪れるお客様をはじめとした一般旅客事業の展開と拡大により、成長を実現できると私たちは信じています。
写真で登場しているのは、黒部峡谷鉄道のキャラクター「くろべえ」(左)と「でんちゃー」です。この子たちに富山県内外を問わず、奔走してもらって黒部峡谷鉄道をアピールするのも、総合職の仕事の一つです。黒部峡谷鉄道の総合職が携わる仕事内容は、大きく言えば「鉄道運営にまつわる仕事全般」となります。そこには鉄道設備の保全・メンテナンスの仕事もあれば、黒部の魅力を広く伝えてお客様を黒部に呼び込むための広報の仕事もあります。社員全員が一丸となって、黒部峡谷鉄道を安全に運行し、黒部を観光地として盛り上げ、会社を成長させていく。200名ほどの仲間が同じ方向を向いて、力を合わせることで未来は切り拓けると信じています。
黒部峡谷鉄道の車両の中には、利用開始から100年近くが経過する客車が今も現役で活躍するなど、鉄道ファンから愛される魅力的な車両がラインナップされています。またレールの間隔が狭く(762mm)、「トロッコ列車(電車)」という名で親しまれてもいます。また黒部峡谷鉄道の魅力は車両のみならず、黒部川沿いを走る間に眺められる美しい景観も多くの観光客の方から支持を得ています。これまで電力会社向けの専用線として利用されており、一般の旅客は「黒部ルート見学会」に抽選で当選しないと乗車できなかった「関西電力黒部専用鉄道」への一般解放も2024年度をめどに予定しており、多くのお客様に乗車いただけると期待を寄せています。
事業内容 | 鉄道事業/営業区間:宇奈月~欅平間
構内売店事業/売店・食堂・駐車場 受託事業/関西電力専用鉄道運輸施設の運転保全、黒部川電気記念館の管理運営 |
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設立 | 1971(昭和46)年5月4日 |
資本金 | 1億円 |
従業員数 | 204名(2022年12月20日現在) |
売上高 | 21億円(2022年3月期) |
代表者 | 代表取締役社長 鈴木俊茂 |
事業所 | 本社/富山県黒部市黒部峡谷口11 |
沿革 | 明治42年●
福沢桃介が黒部川を視察するも、電源開発を断念。 大正8年● 高峰譲吉が東洋アルミ株式会社を設立し、黒部川の電源開発に着手。日本電力株式会社設立。 大正10年● 東洋アルミナム株式会社が鉄道敷設のため黒部鉄道株式会社設立。黒部鉄道(株)は、大正11年、三日市~下立間、大正12年に桃原(現宇奈月)まで開通したが、 大正11年● 日本電力株式会社が東洋アルミナム株式会社の筆頭株主となり、黒部川の電源開発、鉄道事業、温泉事業などの権利獲得。 大正12年● 宇奈月~猫又間および黒薙支線の軌道敷設に着手。 大正15年● 専用鉄道・宇奈月~猫又間(11.8km)、黒薙線・黒薙~二見(1.7km)開通。専用鉄道は発電所建設用の資材運搬専用鉄道だったが、地元の方々の利便を図るため無料での乗車を容認。その後、観光客の方々向けに料金を徴収しての乗車も容認。 昭和2年● 柳河原発電所運転開始。 昭和5年● 専用鉄道・猫又~小屋平間(5.7km)開通。 昭和6年● 専用鉄道・小屋平~小黒部間(1.4km)開通。 昭和11年● 黒部川第二発電所運転開始。 昭和12年● 専用鉄道・小黒部~欅平間開通。これにより宇奈月~欅平間(20.1km)全線運転開始。 昭和14年● 黒部上部軌道・欅平~仙人谷間(5.6km)開通。 電力国家管理法により日本発送電株式会社発足。 昭和15年● 黒部川第三発電所運転開始。 昭和16年● 電力統制令により日本電力株式会社解体。日本発送電株式会社に統合。 昭和18年● 黒部鉄道株式会社が富山地方鉄道株式会社に合併。 昭和22年● 黒薙第二発電所運転開始。 昭和26年● 電力再編成令により、黒部川水系の電源が関西電力株式会社に引き継がれる。 昭和28年● 関西電力専用鉄道(宇奈月~欅平間)が地方鉄道業法による旅客輸送許可獲得。黒部鉄道として営業運転を開始。 昭和34年● 黒部鉄道・鐘釣駅完成。 昭和38年● 黒部上部軌道・仙人谷~東谷(黒四発電所前)間開通。これにより黒部上部軌道の全線運行開始。 黒部川第四発電所運転開始。 昭和46年● 観光客の増加に伴い、電源開発の資材・人員輸送主体から旅客輸送へと移行の本格化を推進。一層のサービス体制の充実や運転保安体制の確立を目的として、鉄道専業会社・黒部峡谷鉄道株式会社が関西電力のグループ会社として設立。地方鉄道業務の譲渡許可を受け、営業運転開始。 昭和56年● 宇奈月ダム建設に伴う新ルートへの付け替え工事着工 昭和63年● 宇奈月ダム建設に伴い、宇奈月~柳橋間を新山彦橋を通る現ルートへ変更 平成23年● 3100形客車導入 令和元年● 3100形客車のレトロ車両導入 |