福井県環境保全協業組合

皆さんは「協業組合」という言葉を聞いたことがありますか？「協業組合」とは同じ業種の事業者が集まり、それぞれが行う事業のうち共通する事業について組織化したものです。福井県環境保全協業組合は、福井県嶺北地域で「浄化槽の保守点検」を行う衛生業者を組織化して設立しました。県の指導のもと“人の営みの環境を守るプロフェッショナル集団”として活動しており、品質の向上と顧客満足の追求を通じて、地球環境に貢献できる仕事をしています。環境測定の仕事には高度な専門性が要求され、「作業環境測定士」をはじめとする専門資格が求められます。当組合に所属する職員の資格証明書、これこそが地域の未来を切り開くものと考えます。

「浄化槽の保守点検」の実施を目的に設立された当組合は、現在では集落排水処理施設や下水道処理施設の維持管理、建築物貯水槽や排水管の清掃、さらに、水・大気・土壌や騒音・振動など環境の測定・分析、アスベストをはじめとする作業環境測定といった、環境に関する専門的な技術サービスを提供しています。2017年からは電気保安管理業務も新たにスタートさせました。SDGsに代表されるように、現代の行政サービスや企業活動には「環境への取り組み」が大きく求められています。環境やビジネスなどについての国際的な規格であるISO取得のためなど、調査への依頼はますます増えています。地域の発展と環境負荷の低減に貢献できる仕事です。

業務に関連する資格は123種類。現在の職員数123名に対し有資格者の延べ人数は879名に上り、一人で20近くの資格を取得している職員もいます。当組合では資格取得を奨励し、合格者には奨励金を支給するなどの支援を実施。また組織風土としては、事業運営に占める職員の存在が大きいことが挙げられます。協業組合の組織の性格上、代表者が常勤しているわけではないため、一人ひとりが自発的に行動し、また自己啓発に励む風土が形成されています。さまざまな資格の証明書は、人々の営みに安心・安全をもたらすばかりでなく、自分自身を支える努力の証明でもあります。資格を持つ職員こそが当組合の財産であり、これからの未来を切り拓く原動力です。