大紀産業株式会社

当社は、葉たばこ乾燥機の製造を出発点とし、設立以来74年にわたり各種乾燥機の開発・販売を行っています。その中で、2008年に電気乾燥機を開発したことで、国内に流通する食品乾燥機のシェアを30％強占めるまでになりました。私たちの食品乾燥機の用途は、出荷しない規格外品を活用したドライフルーツや干し野菜の製造をはじめ、自家製ハーブティを作ったり、新たな製菓・食品の材料を開発したりと、さまざまです。お客さまも個人から法人まで多岐にわたります。このように、代理店や食品メーカーと共にアイデアをカタチにし、新たな市場を創出できることが、私たちの仕事の魅力です。

以前は、農作物の規格外品と言えば生産者の自宅で消費されるか、廃棄されることがほとんどでした。しかし、当社が開発した食品乾燥機が、この「捨てられるはずだった野菜や果物」に新たな価値を生み出すことに成功。ドライフルーツなど、多様な食品として生まれ変わらせ、フードロス削減にも貢献しています。その実力は海外でも認められ、今や東南アジアや北米、アフリカなど、世界20カ国以上に乾燥機を輸出。特に赤道直下にある高温多湿の国々で、農作物を長期保存できる手法として注目を集めるようになりました。近年では、JICA（国際協力機構）との連携事業や外務省のODAなどを通して、スーダンの玉ねぎの乾燥商品化にも協力しています。

これまでに100種類以上の乾燥機を開発してきた当社の累計販売台数は、15万台以上を数えます。その特長は、社内の研究・開発部門で製品の設計を行っているため、1台からのオーダーメイドにも対応できること。製造スタッフ一人ひとりが、板金加工から溶接・塗装・組立まで全行程を行う「多能工制」を採用していることから、細かな要望を素早く、そして確実にカタチにしてきました。また、自社開発・自社製造・自社ブランドの誠実なモノづくりを続けていくために、本社工場のスタッフをすべて正社員としています。全社員が自分の仕事に責任と誇りを持ち、安心して技術を追求できることが、お客様からの信頼につながると考えているのです。