冨田農園は、茨城県鉾田市にある
「ベビーリーフ」「水菜」「レタス」「ほうれん草」などの葉物野菜を中心とした大規模農場です。
農業のやり方・考え方は、時代とともに進化しています。
2012年に株式会社として法人化し、
組織的・先進的な「新しい農業」に取り組みながら、
農業元来の「美味しくて安全」な野菜づくりに情熱を傾けています。
全国でも有数のメロン産地、茨城県鉾田市。ここで代々農家を営んできた冨田家の長男(現代表)教之が22歳のとき、大きな決断をしました。相場次第で、大きく収入が左右されるメロン栽培。「良いものを作ったらちゃんと評価してもらえる、そんな農業をやってみたい」と一念発起し、それまでの稼業であったメロンをきっぱり辞め、水菜などの葉物野菜の大規模栽培へと移行しました。現在、株式会社として法人化して10年。「おいしい野菜をたくさんつくる」という企業理念を軸に、新しいことにもどんどん挑戦!栽培ノウハウをデータ化・マニュアル化するなど、しみじみ(茨城弁:真剣に)野菜と消費者に向き合っています。
ハウス332棟、路面畑約50ヘクタールの広大な畑を有し、それによる「安定供給」を強みに、出荷量の9割以上を契約で栽培しています。そうすることで、年間を通して時価に左右されない安定収益を生み、法人としての事業計画や人員拡大を戦略的に行っています。「単独での法人農業は3億が限界」と言われる中、2016年度の売上は4億2000万円。現在は5億円を目標に、事業拡大を推進中です。組織体制も整え、作物ごとにリーダー・サブリーダー・メンバーと班を構成。独立していく社員も応援。また近年は、自然の力を活用し省力化するパッシブハウス型農業システムも導入。「農業」という無限の可能性を秘めたビジネス、今後もますます期待が持てます。
冨田農園では、農業に初めて携わった社員でも「おいしい水菜」を育てられるよう、栽培~収穫までの流れをわかりやすくマニュアル化しています。「この時期にはこの病気に気を付ける。防ぐためにはこれをする。」などと、細かくやることを見える化。農家の「勘」ではなく、昨年のデータや傾向にもとづいて「今年はこんな風にやってみよう」と効率的な栽培をしています。この取り組みのゴールは、「誰でも栽培できる方法を確立する」こと。見て覚えろ・やって覚えろではなく、農業が初めての方も、独立したい方も、全員がノウハウを得られるシステムが冨田農園にはあります。今後もより効率的な栽培方法を確立するため、栽培方法の研究を続けます!
事業内容 | ◆葉物野菜(ベビーリーフ、水菜、レタス、ほうれん草等)の生産
◆契約農家としての商品卸・流通 <パッシブハウス型農業システム モデル事業> パナソニックの開発した、自然の光・水・風を最大限に利用し 栽培に最適な生育環境をバランス良く整える 「パッシブハウス型農業システム」を試験的に導入。 夏場の日照管理や換気といった多くの手間が発生し 安定した周年出荷ができなかったほうれん草栽培で、 草々に実績を出しています。 <「おいしい野菜」はどう作る?> 一般的に標準とされている肥料量では栄養過多で かえって土の健康を損ねていると、冨田農園では考えます。 肥料が例え有機であれ化学肥料であれ、一般的な量の肥料を ほどこした土壌は土自体の生命力が低下し、そこで育った作物は 見栄えよく育つものの、エグミがあり固く「何だ、こりゃ」という 味になってしまいます。 冨田農園の目下のテーマは、乳酸発酵させた堆肥での栽培。 従来から、堆肥はもみガラ等の植物性原料だけを 発酵させたもの(ぼかし)を使っていますが、さらに一歩進めて 乳酸発酵させた堆肥作りにチャレンジしています。 |
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設立 | 創業:社長もわからないくらい先祖代々
設立:2012年 |
資本金 | 500万円 |
従業員数 | 56名 |
売上高 | 4億2000万円(2016年度) |
代表者 | 代表取締役社長 冨田教之
~こんな人です~ 大きな体に太い腕。見た目の逞しさとは裏腹に 繊細で細やかなもの作りのハートを秘めた40代。 社員からも親しまれています。 「大きく儲かんなくていいから、いいもん作ったらちゃんと 評価してもらえる。今年の取り組みが未来の取り組みにつながる。 そんな農業をやってみたかった!」…と、 22歳(農業を始めて2年目)のとき、水菜の大規模栽培への移行を決意。 全国の葉物野菜の名人を訪ねて「水菜行脚」し、 畑でらちが明かなければ飲みに誘ってノウハウを聞き出す。 そんな中で浮かび上がったのが… 「いいものを作るには、土作りを怠ってはいけないこと、 自分が畑に出てどれだけ野菜をかわいがってやるかにかかっていること。」 こうして、冨田青年の独自研究と挑戦がはじまり、現在に至ります。 「自分の子どもに、胸を張って食べさせられる野菜を作らなければ」 農業への情熱あふれる経営者です。 |
事業所 | 茨城県鉾田市紅葉892-100
*地元じゃない方、読めますか?「ほこた」市です。 *「もみじ」って地名も、なんとなく素敵じゃないですか? |
沿革 | 先祖代々… 鉾田市にて農園を営む
1902(M35年) 大暴風雨で県内に大被害 1938(S13年) 集中豪雨で県下が大水害 1947(S22年) キャサリン台風で各地で被害 1979(S54年) 台風16号で農作物に53億円の被害 1995(H07年) 教之20歳、稼業の農業にたずさわり始める 1997(H09年) 教之22歳、メロンとの別れ…そして水菜との出会い 2005(H17年) 当時の旭村・鉾田町・大洋村が合併し「鉾田市」成立 2012(H24年) 冨田農園、法人化し「株式会社冨田農園」設立 2014(H26年) パナソニックの「パッシブハウス」導入 |
冨田農園ファンの声 | 契約している「生協」で、当社の野菜を購入してくださった
組合員さんたちの声を紹介します。 ★わが家では雑煮にみず菜を使うのは姑からの直伝です。 私の実家と違う味で家族が楽しく美味しくいただいています。 ★水菜は若いので煮る時間も味も良く柔らかく無駄がないので 良く使います。サラダ、鍋物にもやわらかく、苦み(エグミ)もないので サラダにしても食べやすいのがいいですね。 1才、3才の子どもたちもパクパク食べています。 ★生産者の冨田さんが若くて土に心をこめて作っておられるのを 知り応援したいと思っています。 ★とてもやわらかく、量も値段も適正でおいしかったです。 冨田さんには、これからもこんなみず菜を作り続けていただきたいです。 ★サラダとして食べました。 クセが少なく、茎が細くてやわらかく食べやすかったです。 スーパーのものより、甘みがあったような。また注文します。 消費者の皆様からの評価は、おかげさまで上々。 (いつもご利用ありがとうございます!) これも、「しみじみ(真剣に)」取り組んできた結果だと自負しています。 |