社会福祉法人　春濤会

初代園長 久保寺保久は、児童自立支援施設（当時の感化院）に勤務の際、繰り返し非行に走る子どもの中に障がいのある子が多数いることに気付きました。そして、彼らに適した関わりや環境が必要であるということを痛感します。福祉制度が整う前の昭和3年、自宅を開放して6人の児童を受け入れ、全国8番目の障害児施設「八幡学園」を創設しました。園長はじめ職員は、入園してくる子ども達一人ひとりを我が子のように受け入れ、一人ひとりの才能を見出し、個性を伸ばす支援を実践します。「踏むな　育てよ　水そそげ」　初代園長の残した色褪せないこの標語を誇りに、今は２施設１事業所で、障がいのあるお子さんの支援一筋に取り組んでいます。

創設時は、福祉や教育にまつわる法制度が整うよりさらに前の時代でしたが、当時から子どもを尊重し、一人ひとりの個性と能力を引き出すための作業活動を取り入れていました。そして、そのような活動の中から貼絵の天才 山下清さんが在園中、その才能を開花させた施設としても全国的に知られています。春濤会は、今も変わらず子ども達一人ひとりの伸び行く力を支持し、想いを尊重し、汲み取り、寄り添う支援を徹底しています。歴史の中で培われてきた子どもの権利擁護への意識は高く、子どもの想いを無視した関わりや大人都合の考え方は許さない風土があります。

春濤会は職員の日々の頑張りによって支えられています。そのため、支援者の心が豊かでなければ良い支援はできないと考え、職員が安心して働ける職場であることを重視しています。人事考課やキャリアパス、階層別の研修制度など専門職としての成長を後押しする各種制度の他、メンタルヘルスやハラスメント、ライフステージに合わせたフォローアップ制度など働きやすさを維持するための制度拡充を進めてきました。また、記録のデジタル化や社内イントラネットの整備など業務効率化や残業削減への工夫も積極的に行っています。春濤会は常に職員の勤務・教育体系を考え、職員がやりがいと誇りを持ち、安心して働ける職場になるよう前進していきます。