日本地下水開発株式会社

今年度、当社は、「令和２年度新エネ大賞　経済産業大臣賞」と「令和２年度気候変動アクション環境大臣表彰」を受賞しています。表彰の対象となったのは、「高効率帯水層蓄熱冷暖房システム」です。両賞において、高い評価を頂いたのは、同システムで2本の井戸を交互利用することにより効率の高いエネルギー利用を実現したこと、また技術的課題を克服する事でコストの低減化を図り、寒冷地域を中心に今後の普及展開が期待されることです。当社は、これからも再生可能エネルギーである地中熱・地下水熱の有効利用を進め、新技術開発に積極的にチャレンジする事で、環境に貢献する企業として成長していきます。

風力や太陽光、水力など、様々な自然エネルギーが注目されている中、当社が研究、開発を行っているのは、地下水熱、地中熱エネルギーです。温度が一定である地中は冬は温かく夏は冷たいので、地下水熱、地中熱の利用ではこの温度差に着目して、効率的に熱エネルギーの利用を行います。地中熱は、節電、省エネとCO2 排出量抑制が高い効果を発揮するとても優れたエネルギーで、天候に左右されることがなく、日本中どこでもいつでも利用できることも魅力です。冷暖房、給湯、融雪のほかプールや温泉の加温、施設園芸、工場での冷温水など、大型商業施設やオフィスビルでも利用され、特に欧米や中国では日本と比較にならないほど導入が進んでいます。

当社は、「自然との共生」をメインテーマに、1962年の設立以来、地下水の開発と有効利用を追求し続けています。地下水のもつ自然エネルギーだけを利用して雪を消し凍結を防止する無散水消融雪システムの開発をはじめ、地中熱・地下水熱を利用した冷暖房システムの開発、地域エネルギー開発の一環としての温泉源開発、枯渇しよう としている水資源の補強を行うための地下水人工涵養システムの開発、そして土壌汚染を修復する環境改善事業など、常に自然との共生した数々の研究・開発を進めています。