社会福祉法人あひるの会

「もっと働く機会と場を」の掛け声に親達が中心となって立ち上げた法人あひるの会。あかね園のサービスは”制度ありき”ではなく、親の思いと共に発展してきました。「働く機会と場が欲しい」→「高い工賃を」→「企業に就職したい」→「就職した後が心配（定着支援）」→「クビになったら戻る場所を」→「余暇を充実させ、働く意欲を」を”働くこと”を真ん中に置きながら”安心して働くこと、働き続けること”の声に応えてきたこれまでの30年でした。そして、これからのあかね園の求められる支援は親の高齢化、親亡き後を見据えての「暮らし」の支援の充実です。

国の目指す「共生の社会」。しかし地域に対しては、まだまだ「障がい」への正しい情報と理解不足を補う広報啓発の必要性を強く感じています。あかね園ではこれまでに多くの企業からの受注作業や出張作業（7か所の施設外就労）、園から卒業した約500名の就職者等、「働くこと」を通して「障がい」への理解を広めてきました。こうして、あかね園が地域で働く活動を活性化していくことにより障がい者自身が学び、成長し、また地域の方の理解を深める事となり、障がい者の新たな活躍の場の拡大や創造にもつながっています。私たち一人ひとりの力が、社会（地域）を変えていく力となっていることを実感できる仕事です。

あかね園の年間休日は125日。土日祝日に併せ夏季、冬季の長期休暇も魅力のひとつです。しかし、平日のあかね園の一日は濃密です（笑）。日中、職員は3か所の工場の他、7つのチームに分かれ近隣企業（IKEA,東京アート、住商GL,等）に赴き、利用者さんと共に「仕事」と向き合うこととなります。また、利用者さんの就職活動の同行やアフターケアでの就職先企業の訪問、定期的なレクや旅行、研修会等の取り組みもあります。私たちの支援に「終わり」はありません。限られた時間と人材の中で優先順位を確認しながら、「利用者にとって」を大切に今日も職員は奔走します。こんな活気に満ちたあかね園の合言葉は「楽しんで」です。