これが私の仕事 |
保健師業務。感染症対応や普及啓発、指定難病の患者支援、認知症対策など 保健師は“社会を看護する仕事”とも言われるように、地域で生活する人々を広く対象とする看護職です。例えば私が担当する指定難病の業務では、患者さんの在宅療養へのアドバイスなどを行います。その際にご本人の病状だけに着目せず、介護するご家族も含めた家庭という単位で、どうすれば安心安全な“生活”を続けていけるかを考えるのが保健師の視点です。難病の多くは基本的に完治しません。病院から地域の暮らしに帰る患者さん方が、その後の人生を病気とうまく付き合っていく道筋を見つけられるように、県の保健師としてコミュニケーションのスキルやリスクアセスメントといった看護職の専門性を生かしてお手伝いをしています。また、その過程で地域の社会資源となるような方々ともたくさん出会い、協力し合えるのもこの仕事の醍醐味です。 |
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だからこの仕事が好き! 一番うれしかったことにまつわるエピソード |
患者さんのご理解とご協力により感染症拡大のリスクに迅速に対応できたこと 以前の所属部署で結核患者さんに関する業務を担当していた頃のエピソードです。その時、私はある働き盛り世代の患者さんを担当しており、接触者の調査を実施することとなりました。その方は罹患前の社会活動が活発で、接触者の年代も居住地も広範にわたっていました。その中には乳幼児も含まれており、感染を見逃せば重症化のリスクがあるため、漏れなく対象者を把握し対処する必要があります。患者さんは今までの人間関係が変わってしまうかもしれないという不安もあったと思うのに、状況の重大性をご理解くださり、体調も回復しない中、接触者について速やかに情報提供をしてくださいました。そのお陰で、健診が必要な方全員に遅滞なく対応することができ、患者さんと力を合わせることができた経験として、今も私の心に残っています。 |
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ズバリ!私がこの会社を選んだ理由 ここが好き |
保健師資格を生かした働き先の中でデータ分析スキルを生かしやすい業務内容 現所属である保健所での業務では感染症対応や難病患者さんへの関わりなど、対人業務を中心に保健活動を行っていますが、(都道府)県は直接的な対人業務だけでなく、本庁での政策決定や衛生研究所業務など、データを分析・活用することで地域保健・公衆衛生の現場をバックアップするという役割も担っています。私は修士課程時の研究で、人々の健康意識に関するデータ解析に取り組んだ経験があり、将来的にその経験を生かして公衆衛生に寄与できる職業に就きたいと考えていました。そのため、行政保健師として働く選択肢の中でも、前述のような配属先があることが決め手となり、県への就職を志望しました。 |
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これまでのキャリア |
母子保健・健康増進業務(3年間)→感染症・難病対応業務(2年間)→県内町役場に派遣(2年間)→感染症・難病対応業務(現職・今年で2年目) |