☆立命館大学 理工学部 機械工学科卒
■設計は「机上」と「実践」の繰り返し
それを最近思い知らされたのが、家庭用洗剤の包装機械です。
商品のマイナーリニュアルで洗剤が増量=スケールアップしたという実に単純な案件。
当然洗剤が入る箱自体が大きくなる訳ですから、包装機械もそのサイズに合わせて、寸法変更の設計が主体になると思いきや、様々な課題が待ち構えていました。
一例としては「物性」の問題。箱自体は紙製ですから、大きさが変われば、当然たるみや歪みも生じ易くなる…先ほどのマキシシングルも同様で、ケースの厚みが2ミリ変更されたことで、センサー配置移動、アーム着脱ポイント、アーム圧力の調整等、全ての工程を見直し、改造設計を余儀なくされます。
そこに先代の設計意図にはなかった新しい視点で、機械を見て、触わって、改良していく柔軟性と実行性が必要だと痛感したわけです。
設計といえど、机上だけではだめなんですよね。
■無理を何とかする
現在は、CDの延長線上にある「DVD-Pケーサー」を担当しています。急成長市場であり、京都製作所にとって重要な戦略機器という位置付けですから気合が入ります。
まだまだ新しいマーケットゆえ、様々な規格提唱が各メーカーさんから出されていまが、実は、収納ケースも例外なく実に30強の収納形態があるんです。
私たちは、お客様がご希望されるならば、それら全てに対応していかなければいけない。
「無理を何とかする!」
というところは、設計・開発スタッフ京都製作所の共通ポリシーじゃないかと思っています。
次回は、是非、私が一から設計した機械をご紹介しますよ(笑)。